11月8日 芸術祭参加短歌大会

2015-11-09 07:52:36 | 句会
11月8日 大会とあっていつもとは違ったメンバーが加わった。
総勢23人欠席7人
先生5人

6点 秋冷の庭にいくつやほのかなるくれなゐ帯し林檎垂るる H先生

4点 納豆の次に玉ねぎ食えと説く兄の胸にはペースメーカー Kさん
2点 昼と夜の寒暖の差に絶え絶えに咲く蓮の花尊まんとす O先生

  *蓮の生命力に自らの命を重ねた  尊まん:とうとまん 

6点 薄墨の滲みしみじみ「人」といふ悲しき文字を書きし筆跡 I先生

7点 新さんま炭火に限ると庭で焼く煙の向うに遠き秋顕つ Oさん  

 K先生のコメント:遠き秋顕つ  深みが出た

7点 木犀の香りは風にふうわりと我を包んで過ぎて行く秋 Sさん  

 K先生のコメント 過ぎてゆく秋 が良い

6点 満月のこよひ涼しき風立てば月に向ひて内緒ばなしす Wさん

 満月は毎月あるので別の表現がよい、内緒ばなしす  少し幼い表現 「す」は文語調

9点 もう少し湯舟にいようこうろぎの一匹の声が二匹になりぬ  Mさん 

優秀賞 こころの変化がこうろぎに連動

6点 深みゆく秋の夕餉の銀杏は翡翠のごとく器に盛らるる Tさん
  
  「深みゆく」は動きがあってよい

7点 朝刊にこぼるる花も取り込みて金木犀の香を深く吸ふ T先生 

  「深く吸ふ」が良い。抒情的でおさまりがよい 

6点 知多の海は今宵の月にかがやきて沖をはるばるタンカーのゆく Nさん  
   情景がよく浮かぶ

8点 稲が稲背負ふがごとき稔り田は昼のほとぼり伝へて匂ふ K先生
   丁寧で深みがある

7点 畦道に垂れる稲穂の色づきて老ゆる吾が身の生きざま思ふ Tさん  「生きざま」は強い