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田舎ぐらし(28)

― 除草剤の季節 ー



 除草剤の季節がやってきた。
そこら中を薬液を積んだ軽トラが走り回っている。近所に畑がある。先日農家のおばあちゃんがタンクを背負ってやって来たと思うと、「今日は雨は降らないよな」といいながら、畑一面に薬液を撒いて帰って行った。

  (before)                (after) 

 草は1週間ほどで枯れ始めた。薬液は植物の光合成の過程に作用して葉緑素ができるのを邪魔する。あるいは大量の活性酸素を発生させて細胞を破壊する。(「農薬と農産物」坂井道彦 小池康雄 幸書房)。

 薬液がパラコートだとしたら活性酸素で枯らすタイプである。パラコートについては、「実は、この薬剤は人間にも有害で、ごくわずかでも誤って飲んでしまうと、呼吸困難に陥り生命を失うこともあります。・・・ 毒と薬は紙一重、要は使い方次第、ということなのです」という指摘がある。(「植物の体の中では何が起こっているのか」 嶋田幸久 萱原正嗣 ベレ出版)

 除草剤を使わない農家はどうするかというと、雑草が芽を出した頃、トラクターや耕運機で土に鋤きこむ。野菜の脇に残ったのは手で抜く。

 私も耕運機を使ったあと手で抜く。四つん這いになって抜く。しゃがむより楽である。畑は通りに面しているので通る人から丸見え。小さい子供を連れた母親なんかひょっとしたら、「ボク、勉強しないとあんなになりますよ」などと言っているのかもしれない。(田舎ぐらし(6)) 今は “あんなになって” 良かったと思っている。

 除草剤や殺虫剤のかかっていない野菜を食べるか、かかった野菜を食べるかは単に “選択” の問題である。
 気にしない人にとっては選択という面倒もない。

             ( 次回は ー 加州L.A.コーヒー事情 ー )




 

 


 

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