一般的に、景気が良い時は企業の求人も増えて、転職市場は売り手市場となります。しかし、景気が悪い時は企業も求人自体を差し控えたり、求人があっても好景気以上に厳しい採用基準を設ける傾向にあります。つまり、不景気の時よりも好景気の時のほうが転職はしやすい環境にあるわけです。
不景気時でも転職を成功させるコツとしては、まず未経験の業界ではなく、これまでの経験を活かせる業界に狙いを定めて転職活動をすることです。特に企業側としても不景気で業績不振に陥っているので、求める人材は即戦力となってしまいがちです。そのため、未経験者がその転職活動で勝ち残る確率は相当低いと考えるべきでしょう。間違っても新しいチャンスを求めてといった理由だけで、不景気に未経験業界に転職しようとするのはやめておくほうが無難です。
次に、不景気時には、転職活動前の準備もよりしっかりと行うことがポイントです。キャリアの棚卸しをして、自身が培ってきた経験やスキルを洗い出し、転職をした後の展望を明確に持つようにします。そして、業界分析も怠ることなく念入りに行います。自身の望む転職先として有望か、不景気を乗り越える体力があるのか、十分に下調べをしましょう。
いざ転職活動を始めても思うように成果が出ない場合は、希望条件を見直すことも必要となるかもしれません。先述のとおり、不景気時には企業も採用のハードルを高めにする傾向があるので、いくらかの妥協も必要になります。そのため、自己分析の段階で譲れない条件と妥協できる条件を明確にしておくと、よりスムーズに転職活動が進みます。