この世の中は、不条理に満ちている。
ウクライナで、たくさんの人々が、亡くなっている。
しかし、同じ世界で、支配層や富裕層は、いつもと変わらない日常を、居心地の良い安全な所で過ごしている。
そこから、ウクライナを応援している。
ロシアだって、戦って命を失っているのは、被支配層の軍人。
支配層の命令一下、理性をかなぐり捨てて戦っている。
結局、戦争で犠牲になるのは、いつも被支配層ばかり。
全面的な核戦争にでもならない限り、支配層と富裕層は安全だ。
ロシアのウクライナ侵攻を見て、益々、こうした不条理を感じる。
支配層のプライドや面子、富裕層の飽くなき利益追求のために、被支配層は、その命や財産を奪い取られる。
こんなことが、いつまで続くのだろう。
経済制裁は、ロシアばかりでなく、世界中の被支配層や貧困層を、奈落の底に突き落とす。
しかし、支配層や富裕層は、経済制裁を利用して、益々、豊かに肥え太ってゆく。ロシアの支配層や富裕層までもが。
結局、経済制裁は、格差を拡大するだけ。
日本の政府もメディアも、支配層や富裕層ばかりだから、経済制裁に、のめり込んで行く。
裕福な彼ら彼女らにとっては、経済制裁の反動で苦しむことになる日本の被支配層や貧困層なんて、どうでもいいのだろう。
自由と民主主義の守護者気取りで、「ウクライナ愛」に燃えて、経済制裁でロシアを打ち負かすと息巻いているが、冗談じゃない。
ロシアより先に、日本経済の方が、破綻しかねない。
よく考えて欲しい。今回の、ロシアのウクライナ侵攻で、一番得をするのはどこの国かということを、それはアメリカだ。
アメリカは、「ロシア制裁」と言う大義の下、西欧諸国の軍事、経済のブロック化に成功した。
これにより、西欧諸国からロシアに流れ込んでいた富や利権を、アメリカが全ていただく。
アメリカにとって、最高のシナリオ。
バイデン大統領は、凄い。
就任早々、ブザマにアフガンから撤退して見せて、プーチン大統領の軍事的野望に、火を付けた。
その一方で、ウクライナに、EU、NATOへの仲間入りを匂わせて反ロシア化に成功。
ロシアのウクライナ侵攻が始まると、軍事介入はしないと明言し、アメリカ人の血を一滴も流さずに、旧冷戦時代の敵だったソ連人同士を戦わせて、「ロシアの弱体化」と「ウクライナの徹底した反ロシア化」に成功した。
アメリカ恐るべしだ。
ウクライナの人々は、移民するなら、明日をも知れない日本ではなく、アメリカにするべきだろう。
ロシアの次のターゲットは、日本かもしれないからだ。
アメリカは、敵にすると恐ろしい国だが、国民、特に支配層と富裕層にとっては、世界で一番、頼りになる国家。
アメリカではなく、日本に生まれた不幸を、嘆く日が近いかもしれない。