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Hiroshi Mukaide(向出博)Time Traveler

「日本は凄い」この心地良い言葉の魔力から抜け出し 現実を見ない限り 日本に未来はない 身の程をわきまえ 新たな世界冷戦の中で 捨て駒にされないことを願うばかり

「日本は凄い」という言葉は、多くの日本人にとって誇りであり自信だ。

しかし、この魔法の言葉に捉われ過ぎることは、日本の未来にとって障害となるかもしれない。

最近の日本人は、自分たちが、「為政者か資本家か富裕層」のような勘違いをしている。

多くの日本人は、一介の労働者に過ぎないことを自覚していないようだ。
さらに言えば、戦争になれば、一兵卒に過ぎないことを自覚していないようだ。

確かに、国民一人一人が、首相か、大企業の社長か、億万長者か、統合幕僚長のような意識を持っている日本は凄い。

政府が何をしようと、不平不満を言わないところが凄い。
自分たちの生活がどんなに苦しくなっても、じっと我慢するところが凄い。
有事になれば、戦場で戦ってくれそうなところが凄い。
とにかく為政者の言いなりなところが凄い。

そんな凄い国民のおかげで、日本の為政者や資本家や富裕層は、自分たちの利益のために、自分たちの価値観で、好き勝手し放題。
これが、この国の最大の不幸なのに。

日本人は、いい加減に気づくべきだ。

ゼロ金利の異次元金融緩和なんて、日本人を犠牲にして、世界の投資家に低コストの資金を供給しているようなもの。
まさに、日本を世界のATMにしている。

世界の投資家は、日本の低金利を利用して資金を調達し、世界中に投資する。
しかし、その投資先に、少子高齢化や自然災害や地政学的リスクを抱えた日本が入ることはない。

台湾有事、韓国有事、日本有事。
いつ戦場になるかわからなくなった日本。
そんな日本に、今さら回帰したい資本家などいないだろう。

富裕層も海外に逃げているくらいだ。

貿易立国日本を支えてきた輸出企業は、今や多国籍化して、その主たる事業は日本ではなく海外。
しかも、その所有者である株主の過半も海外。
日本は仕向け先の一つに過ぎない。

日本の金融緩和政策が、庶民の生活を苦しめているのに、日本人はあまり気にしていない。
それどころか、投資で少し儲けただけで、資本家か富裕層気取りで、金融緩和がベストだと喧伝している。

庶民は、為政者でも資本家でも富裕層でもないのに、政府の異次元金融緩和が大好き。
私たちの生活に、どのような影響を及ぼしていくかには無頓着

ここまで金融緩和を続けてきたのに、景気は停滞し、インフレまで登場した。

庶民にとって、ますます厳しい状況になってきたというのに、それでも無頓着。
ところが、資本家や富裕層にとっては、物価上昇は、金儲けのチャンス。

このままでは、不平等はますます拡大する。

金融緩和による低金利は、庶民に打撃を与えている。
金融弱者の庶民にとって、預金利息が得られないのは深刻、それなのに無頓着。

このままでは、日本は、外国に資金を供給するだけの国となり、自らの未来を築くことができなくなってしまう。

さらに困ったことに、最近の日本は、何があっても、アメリカについていれば大丈夫と、アメリカの言いなりなところが凄い。

このままでは、台湾有事や韓国有事になれば、アメリカ軍の代わりに、自衛隊が戦うことになる。

ロシアのウクライナ侵攻で分かったのだが、「核保有国同士は戦争をしない」という暗黙のルールがあるらしいからだ。

日本が戦えば、西側諸国は諸手を挙げて「日本は凄い」と褒め称えてくれるだろう。

「日本は凄い」、為政者や資本家や富裕層にとってだけ素晴らしい国日本。
そんな日本になってしまった。










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