最近の資本主義は、ハッキリ言って異常だ。
一握りの成功者が、天文学的な資産を所有する。
こんな残酷とも言える異次元の格差を放置するなんて、それこそ、自由と民主主義の否定であり、人権問題だろう。
2023年4月にフォーブスが発表した2023年版の世界長者番付によると
1位はフランスのベルナール・アルノー氏。資産額は2110億ドル(約27兆8500億円)。フランス人として初めてランキングトップとなった。
ベルナール・アルノー氏は、高級ブランド品を扱うLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)の会長兼CEO。
2位は前年1位だったイーロン・マスク氏。資産額は1800億ドル(約23兆7600億円)。
3位はアマゾンの創業者ジェフ・ベゾス氏。資産額は1140億ドル(約15兆500億円)。
その他、マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツ氏が6位。グーグルのラリー・ペイジ氏が12位。フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ氏が16位となっている。
資本主義社会の勝者となった、大企業の創業者は、莫大な資産を持っている。
しかし、なんなんだろう、この天文学的な数字は、国家予算か?
政治家や高級官僚、医師や弁護士、芸能人どころではない、桁違いの金額だ。
資本主義社会の勝者である、大企業の創業者の資産が、莫大で何が悪いという、馬鹿げた見解もあるだろう。
しかし、一人の創業者が、使い切れないほどの莫大な資産を持つ社会なんて、ハッキリ言って狂っている。
一体、どういうことなんだ。
いつも思うのだが、一握りの創業者が、莫大な資産を持つことができるのは、この地球上に、80億を超える人々が、生きているおかげだ。
それなのに、今や、この地球上の、80億を超える人々は、一握りの創業者を育てるための、肥やしのようになってしまった。
一握りの創業者だけが、天にも届く大木のテッペンで、肥やしのようになった人々とは、全く違う景色を見ている。
「好き勝手に金を使って、タイタニックでも見て、せいぜい、資本主義を謳歌していろ」
「若者は、そんな創業者に、自分もなれるなんて誤解していたら、人生を棒に振るぞ」
と、悔し紛れに言いたくなった。
有能な経営者がいないと、経済は繁栄しないなどと、強弁する経済評論家もいる。
しかし、天文学的な資産を、保有するに値する経営者など、本当に、この世の中に、いるのだろうか。
絶対にいないと思う。
この世界に80億を超える人々がいるおかげで、桁違いの長者になれた一握りの人間に、全ての富が集中する世界。
こんなクレージーな、「自由と民主主義」に反する狂った資本主義を修正しない限り、人類は破滅するかもしれない。