遊行カメ日記

記憶に埋没する感性

蓄積された記憶をもとに、事象を判断する。
過去の目盛りで、それを測るのだ。
その結果を踏まえて行動する。

正しいのだろうか。

まったく同じ事象は、存在しない。
似てはいても、同一ではない。
なのに、感性が働かない。
前に経験した「アレ」だと考えてしまう。

感性が鈍くなれば、潤いがなくなる。
長く、そのような状態を続けていると、固まる。
感動や感激が失せ、ガチガチになる。

”どよーん”とした瞳、乏しい表情。
話す気になれないし、近づきたくもない。
土偶に等しい存在だと感じる。

過去に生きる。
過去を基準として過ごす。
なんとも、哀れである。
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