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奇跡

2012年09月28日 | (か行)の映画
九州新幹線が全線開業の朝、博多から南下する“つばめ”と、鹿児島から北上する“さくら”、二つの新幹線の一番列車がすれ違う瞬間に奇跡が起きて願いが叶う……。
そんな噂を耳にした小学6年生の大迫航一(前田航基)は、離れて暮らす4年生の弟・木南龍之介(前田旺志郎)と共に奇跡を起こし、家族4人の絆を取り戻したいと願う。
二人の両親は離婚し、航一は母・のぞみ(大塚寧々)と祖父・周吉(橋爪功)、祖母・秀子(樹木希林)と鹿児島で、龍之介は父・健次(オダギリジョー)と福岡で暮らしているのだ。
兄弟は、友達や両親、周りの大人たちを巻き込んで、壮大で無謀な計画を立て始める。
そしてその計画は、様々な人々に奇跡を起こしていくのだった……。
(goo映画さんより)


2011年6月11日 公開
監督・脚本・編集 是枝裕和


DVD鑑賞

なんでこんなとこ住むんやろぉ、意味わからん。


自己満足度 5点満点で4点


これぞ是枝監督作品という作品でした。

これまた、素に近いような演技の、まえだまえだ兄弟の演出がドキュメンタリー風でもあり、飾らないそのままの小学生兄弟という味が出てました。

暗くなりがちのテーマなのに、この兄弟が演じるととてもコミカルで、特に弟・龍之介のたくましさを前田旺志郎が元気に演じきってたとこが爽やか。

背中合わせになって背比べをしながら兄の航一(前田航基)が寂しそうに遠くを見る姿にジーン!




龍之介の友達で女優を目指す少女を演じていたのはあの本木雅弘、内田也哉子夫妻の愛娘で、樹木希林の孫にあたる↑内田伽羅でした。

この年齢でとてもオーラを感じる子役を超えた女優でした。


『スタンド・バイ・ミー』を彷彿とするような子供たちだけの冒険旅行。

旅先で助けてくれた初老の夫婦(高橋長英・リリィ)とのふれあい。

新しい味を試行錯誤しつつ、かるかんを作る寡黙なおじいちゃん(橋爪功)と、フラダンスに夢中なおばあちゃん(樹木希林)。


裸足じゃなくて”ナマ脚"の先生に長澤まさみ。

仮病と知ってて見逃してくれた保健室の先生(中村ゆり)。

ちょっと配慮が足りないけど人情はありそうな担任の先生には阿部寛。


過去に東京で女優をしてたという噂の恵美(内田伽羅)の母(夏川結衣)。

そして航一と龍之介の母(大塚寧々)、音楽の夢をあきらめきれない子供のような父(オダギリジョー)。


いろ~んな年代の男女が登場するんだけど、一番しっかりしてるのはまだ小学6年生の航一(前田航基)だったのかもしれない。


「父ちゃん、頼むで」と何度も弟に言う航一。

結局、願い事は「家族より、地球を選んだ。」とポツリとつぶやいたあの言葉には、航一のとても深い思いがあるように感じられた。


火山灰が年中降り注ぐあの街で、航一は家族で仲良く住むことを夢見ながらも、そんなことは桜島が噴火でもしない限りは叶わないくらい不可能なのかもしれないと、どこかであきらめのようなものがあったのかもしれない。


くるりの歌う「奇跡」が、この作品に合っていてなんとも素敵で聴き入ってしまいました。

多少、お金が無くても夫婦仲良くしていることだけで子どもには幸せなのだと改めて実感。


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