自己満足度 5点満点で3点
原作 山崎豊子
脚本 橋本裕志
結局、この国の体質ってゆーか、ほんとのことにはフタしちゃう。
アメリカにはな~んも一言も物言えない。
出る杭は打つ!
長いモノには巻かれ続けろ・・・ってか。
その犠牲に沖縄はなってる。
今も。
防衛大臣、田中直紀・・・頼りなさ杉。
で、このドラマ自体は、結構、面白くなかったんですけどね。
な~んでしょ、もっとスリリングに、もっと人間ドラマも、全体的にもっと濃厚にできなかったのかと。
なんかうわっつらだけ。
そんな中、終盤の沖縄シーンで出てきた泉谷しげるは良かったなぁ~。
この人のフツーっぽさって逆にドラマに奥行きが出るんだよね。
20代の頃、会社の慰安旅行で沖縄に初めて行った。
それまで私の中で沖縄といえば青い空とコバルトブルーの海。
なんか元気になれるようなイメージだった。
ところが、案内されたのは戦時中の悲惨な場所ばかり。
そこには多くの犠牲となった沖縄県民の涙と怒りと悔しさが感じ取れた。
なんだかそれ以来、私の中では沖縄に対するイメージは以前と違ってしまった。
若い人は卒業旅行とかでお気楽にバカンスと称し沖縄へ行くけれど・・・。
私は、沖縄というところはただただ遊びに行くというところではないような気がする。
こうした過去の悲惨な出来事をもっと真摯に受け止めて、これからも語りつくしていゆく義務が日本人には必要ではないかと。
それから、このドラマでつくづく思うことは権力に立ち向かうことの困難さ。
それは正しいことであっても、一個人では権力を前にしては太刀打ちできない。
悲しいけど、それは事実。
でもね、それでも、何もしなかったよりはマシ。
針の穴ほどでも権力に風穴が開けられたのなら、私はこの西山事件には意義はあったと思いたい。