チャーリー・ケントン(ヒュー・ジャックマン)はかつて将来を嘱望された期待のボクサーだった。
チャンピオンを目指してトレーニングに打ち込んできたものの、時代は高性能のロボットたちが死闘を繰り広げる“ロボット格闘技”の時代に突入。
もはや人間のボクサーは生きる場所を失い、チャーリーは人生の敗残者も同然だった。
辛うじてロボット格闘技のプロモーターとして生計を立てているものの、乏しい資金力で手に入れられるロボットは、リングの上であっという間にスクラップ状態。
人生のどん底にも関わらず、さらなる災難がチャーリーに舞い込んでくる。赤ん坊の時に別れたきりの息子マックス(ダコタ・ゴヨ)が最愛の母を亡くして、11歳になった今、初めて彼の前に現れたのだ。
だが、マックスは、そう簡単にチャーリーに心を開くはずもなく、親子関係は最悪の状態。
そんなある日、2人はゴミ捨て場でスクラップ同然の旧式ロボット“ATOM”を発見する。
それが、彼らの人生に奇跡を巻き起こす“運命の出会い”であることに、チャーリーもマックスもまだ気づいていなかった……。
(goo映画さんより)
2011年12月9日(金) 公開
監督 ショーン・レヴィ
製作総指揮 スティーブン・スピルバーグ/ロバート・ゼメキス
劇場鑑賞
自己満足度 5点満点で4点
宇宙でゴミ処理してるロボットでもないし、ましてや中に"お爺さん"は入ってないよね。
おぉ~、コレさ、単にダメおやじの再生と疎遠だった息子との絆を描いてそこにロボットが絡んでるってことくらいしか予告でも感じなかったので、実はヒュー・ジャックマンもあまり好きじゃないし、生田斗真の『源氏物語』と迷ったんだけど、巷の評価が良いってことで、こちらに鑑賞決定しました。
よもやラストにジュワ~っと涙がこみ上げてくるとは夢にも思ってなかったよ!
父と息子の絆を縦軸に、そこへ格闘技ロボのATOMを絡めてあってとてもハートウォーミングに味付けされてました。
ともすればこういうストーリーって予定調和になりがちだけど、そこはスピルバーグ&ゼメキスが総指揮ということと、監督のショーン・レヴィはあまり存じ上げない方ですが、この方って過去の作品からも、こういう親子の絆を描くのが得意な監督さんのようにお見受けいたしますねぇ。
いや~、まんまと乗せられてしまいました。
あと、冒頭の格闘技ロボットが"超悪男子"って書かれた日本製のもので、主人公のマックス(ダコタ・ゴヨ)が日本語で指令を出すと動き出すという、これには驚き!
その上、マックスが「日本製は良い」とも。
また、公式試合であるリアル・スティールの王者ゼウスの持ち主タク・マシド(カール・ユーン)も日本人っぽい感じだったし。
一緒にいたファラ(オルガ・フォンダ)役の女優の鼻がツンととがってて、どことなく伊東美咲に似てるなって思ったわ。
チャーリー(ヒュー・ジャックマン)を陰で支える女性、ベイリーを演じてた女優さんがとてもナチュラルで良いなぁ~と思ったのですが、帰って調べましたらこの方、『ハート・ロッカー』で主人公を演じたジェレミー・レナーの奥さん役でも出てた方だったんだね。
あ、それからマックスを引き取るおばんさん役でホープ・デイヴィスを久しぶりに見たわ。
なんといっても今作、マックスを演じたダコタ・ゴヨ君が良いです!
彼、カナダの子役なのだそうですが、子どもらしさを残した少年でこれからが楽しみな俳優。
偶然、出会ったゴミとして処分されたロボットATOMとの出会いが、この親子の運命を大きく変えることになるとは。
ATOMは"古いもの"の代名詞という位置付けのロボットだけれど、古くて小さくてもきちんと心を込めて磨いてやれば、こんなに性能を発揮するんだね。
ATOMには相手の動きをマネることができる"シャドー機能"というものが付いていたんだよね。
それにしても、近未来には、人間のボクシングは飽きられて、格闘技ロボットなるものが本当に出てくるかも。
アメリカでも親子の断絶って加速してるのかなぁ~。
押し付けがましくない親子愛がつまっていてとても良かったです。