
「ダークナイト」は、ヒース・レジャーの演技が整合性を木っ端微塵に粉砕したからこその色気であった。
眉間に皺を寄せて、レオナルド・ディカプリオがまたしてもそこにいる。
「シャッターアイランド」と寸分変わらない演技の質感。
「シャッターアイランド」は、「インセプション」の夢の層のどこかに組み込まれていい二元性がある。
同じ設計のマトリックス?

仮想空間を作らないと、誰も現実に耐えられない。
小説、演劇、アートなどは必要に応じて作り出された仮想空間、人はそこにinnし、別のリアルを模索する。
ドラッグによる脳神経の反応で現実をかくはんする方法も人類は覚えた。
そして、ヒットした「マトリックス」シリーズが生み出された。
夢の中の夢までは昔の作家も詠ったが、本映画では植え付け任務を遂行するマトリックスは、夢の中の夢の中の夢という深層である。
もっと剥き出しのアイデアで観たかった。