SFとミステリ ときどき妖怪

SFとミステリ小説を中心に、でもときどき妖怪が登場作品も紹介するサイトです。

痛快大江戸ファンタジー

2020-11-04 20:43:37 | 妖怪

今回は、妖怪が登場する小説です。

妖怪が登場するというよりも妖怪都市にただひとり住まう人間の少年のお話。

 

大江戸妖怪かわら版

異界から落ち来る者あり

著者:香月日輪

理論社 2006年6月初版発行

 

妖怪が登場する小説を読みたいと思った時に浮かぶ作家のひとりが、

香月日輪さん。

残念なことに2014年12月に51歳という若さでお亡くなりに

なりました。

 

今回紹介する作品は、

上巻は、

少年・雀は魔都・大江戸に落ちてきた。

昼空を龍が飛び、夜空を大こうもりが飛び、隅田川には大みずち、

飛鳥山には化け狐、城には巨大なガイコツ・がしゃどくろがすむ。

妖怪都市にただひとりの人間としている少年・雀だったが、

もうひとり人間界から落ちてきた者がいた・・・。

 

下巻は、

かわら版屋の記者になった雀は、面白話を求めて妖怪都市を東奔西走。

オオカミ男の同心・百雷が、当代一の役者の困りごとに相談にのって

いるのを知り、雀は興味を持った。

しかし、事は同じ一座の役者の死という意外な方向へと転がっていき・・・。

 

2011年に講談社より文庫シリーズが刊行され、

『月刊少年シリウス』2013年12号より漫画版が連載されました。

 

 

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暗黒の艦隊 駆逐艦<ブルー・ジャケット>

2020-10-22 20:39:39 | SF

今回は、ジョシュア・ダルゼルの作品です。

著者は、アメリカ空軍でB1-B戦略爆撃機の電子戦担当技官と

いう経歴を持っており、その経験がこの作品に活かされているの

ではないでしょうか。

暗黒の艦隊

駆逐艦<ブルー・ジャケット>

ハヤカワ文庫 2017年5月25日発行

 

時は25世紀。

人類居住圏の辺境星域を担当する第7艦隊は型式遅れの老朽艦ばかり、

出港すると一年以上寄港できない過酷な任務のため「暗黒艦隊」と揶揄

されていた。

老朽駆逐艦<ブルー・ジャケット>の艦長 ジャクソン・ウルフは、

怠惰や汚職の蔓延する艦隊の中にあって、部下を鍛え上げ、老朽艦を完璧

に整備していた。

任務で辺境星域に行ったときに強大な異星戦闘艦と遭遇し、彼らは強大な

敵と戦うことに・・・・・。

 

この作品は、三部作の第一作で、

暗黒の艦隊2 新造艦<アレス>

暗黒の艦隊3 探査船<カール・セーガン>

と続きます。

 

複雑な設定等はなく、いい意味で考えないで愉しめるSF小説。

ただし、SFが苦手な方にはお勧めしません。

あくまでもSF小説が好きで、特に宇宙戦争ものが好きな方にお勧めする一冊。

 

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七尾与史の「偶然屋」

2020-10-13 19:44:04 | ミステリー

定期的に読みたくなるミステリー作家さんのひとりが、

七尾与史 さんです。

 

自分は「ドS刑事」シリーズは大好きです。

今回は、小学館文庫 2018年10月10日 初版第一刷発行

『 偶 然 屋 』

弁護士試験に挫折して就職活動中の水氷里美は、

ある日、電信柱に貼られた「オフィス油炭」という会社の求人広告

を見つける。藁にもすがる思いで連絡を入れると、面接場所に指定

されたのは、なんと錦糸町のパチンコ屋!?

数々のミッションをなんとかクリアして、入社が認められた里美に

与えられたのは「アクシデントディレクター」という聞き慣れない

お仕事だった――。

確率に異常にこだわる社長の油炭、かわいいけれど戦闘能力の超高い

女子中学生・クロエとともに、里美はクライアントからの依頼を遂行

していくが、あるとき「偶然屋」たちの前に、悪魔のような男の存在

が浮かび上がる・・・・・・。

 

こちらもシリーズ化して欲しい作品です。

この作品を読んでいると、この本との出会いも仕組まれたことなのかと

疑いたくなりました。

 

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映画化してほしい作品

2020-09-25 19:06:20 | SF

これから紹介する作品の著者は、 クローディア・グレイ

スター・ウォーズ サーガ のスピンオフ作品を手がけています。

作品名は、

・スター・ウォーズ ブラッドライン

・スター・ウォーズ ジャーニー・トゥ・最後のジェダイ 

         レイア・オーガナ オルデラーンの王女

・スター・ウォーズ ロスト・スターズ

 

今回、紹介する作品は著者オリジナル作品

『 円環宇宙の戦士少女 』

ハヤカワ文庫 2019年2月15日発行

訳者は、中原尚哉さん

ジェネシス星の戦闘機パイロットの少女ノエミは、〈ゲート〉防衛戦

のさなかに遺棄された地球の調査船でアベルという人間そっくりの

人型ロボットを発見する。

30年前に〈ゲート〉の弱点を調査するためやってきたが、独立戦争

に巻き込まれ、船に置き去りにされていたのだ。

アベルから〈ゲート〉を破壊する方法を聞きだしたノエミは、故郷の

惑星を救うため〈ゲート〉によって円環をなす5つの世界へと旅立つ

ことを決意する!

 

読み終わった最初の感想は、映画化してほしい。

ハリウッドでは、宗教的問題等があるから難しいかな。

アニメではなく実写で映画化してほしい作品です。

スター・ウォーズシリーズで培った技術なのかはわかりませんが、

複雑奇怪なストーリー展開やキャラクター設定が難解ではないため、

SF小説が苦手な方や初心者の方にも抵抗なく楽しく

読めると思います。

訳者のあとがきでは、「ガールズ・スター・ウォーズ」と表現して

いますが、スター・ウォーズシリーズとはまったく違う作品だと

自分は感じています。

少女の成長だけでなく、これからの人類の未来のあり方、AIと

どう共存していくのか。

単純な様で色々と考えさせてくれる作品だと感じます。

 

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イヤミスの女王の作品

2020-09-21 20:16:49 | ミステリー

ミステリ小説 第一弾は、イヤミスの女王の作品です。

インタビュー・イン・セル 殺人鬼フジコの真実

著者:真梨幸子

徳間文庫 2012年11月15日 初刷

 

月刊グローブ編集部にかかってきた電話は、男女五人を凄絶なリンチの果てに殺した罪で

起訴された下田健太。

その母親から独占取材に応じるというものだった。

茂子は稀代の殺人鬼として死刑になったフジコの育ての親でもあった。

茂子のもとに向かった取材者たちを待ち受けていたものは・・・・・。

 

読み終わった感想は、やっと「殺人鬼フジコの衝動」のモヤモヤが解けたということ。

そして、「殺人鬼フジコの衝動」を再読しようかな・でした。

再読するなら、特別短篇「私は、フジコ」が同梱されている

「殺人鬼フジコの衝動 限定版」を読みたい。

何だかまんまと著者の仕掛けにハマってしまった感じ。

人気真っ盛りの時なら手に入りやすかったもしれませんが、

約8年経った今、手に入れるのは難しいかな。

自分は天邪鬼なので人気が出ている時に読まない主義で、

少し寝かしてから読むため、限定物が手に入りずらいのがたまに傷。

自分なりのフジコのイメージがあるので、

フジコ役の尾野真千子さんは、好きな女優さんだんですけど・・・・・

ドラマ化した「フジコ」は、残念ながら観てません。

「私は、フジコ」が手に入り読んだ後に観るかもしれませんが、

まだ当分先になりそうです。

 

真梨幸子さん作品は、この2作品しか持っていないので他作品も読んでみようかと思っています。

特に読んでみたい作品は、三匹の子豚。

 

 

 

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