雨の降らない放課後


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大事なもの ②

2017-09-24 22:19:36 | 小説もどき
『合コンン?』

思わず俺はソファーから立ち上がってしまった。おいおい、どんだけ動揺してんだよ。
心では冷静にツッコめるけど、だって優那子が合コンとかまだはやくないか?


『そう、合コン 友達に頼まれたの』

『そうか。友達に頼まれたらしょうがないな』

しょうがなくはないと思うけど、彼氏でもなんでもないただの幼なじみの俺はこれ以上言えない。
ほんとはいってほしくないけどそんなこと言えない。というかいう勇気がない。

『それで今日歌う歌を決めるためにカラオケに付き合ってもらったんだ。
中途半端なクオリティーで聞かせるわけにいかないし、友達以外の人がいるならなおさら……だけど……練習したとはいえさすがに緊張する…』

いつもはこんなに話さないのによほど緊張しているのだろう。
優那子は緊張すると口数が増えるクセが昔からある。

『大丈夫だって!
お前の歌はその歌を知らなくても
どれも聞いてて楽しいし 
そんなに気構える必要ねえって…』

それは本当だけど、合コンなんていってほしくない。
その気持ちを押し殺しなんとか笑顔を作った。


『本当?なら、うれしい』

少し柔らかい表情に戻った優那子。


『変な男には気をつけろよ』

『うん……そうするけど…』

『けど、どうした?』


『…………たいちゃんは反対すると思った。
合コンなんてまだお前には早い!ってお父さんでも言わないようなこと言うかなって思ってた』

優那子が席を移動して俺の真っ正面に座って、俺の瞳をまっすぐ見つめてきた。


『……優那子?』

























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