昨年は振り返ってみると、kindleでスキマ時間も読書できたことにより、年間で311冊の本を読んでいた。
その中でもノンフィクションの小説で「熊嵐」という、北海道で起きた三毛別ヒグマ事件がかなり面白かった。
これは大正時代に北海道の開拓民が遭遇した日本史上最悪の獣害事件で、7人が犠牲になるという悲惨な事件だ。
有名な事件なので概要は広く知られていると思うが、この小説ではその臨場感がものすごく伝わってきて、疑似体験ができるぐらいリアルな小説だ。
ヒグマ襲撃の報を受け、銃で武装した数十人の男たちが駆けつけ、最初はこれだけいれば恐れるに足りないと自信満々だったが、ヒグマに襲われた現場を見たらみんな震え上がって、何人いてもヒグマに勝てないことを悟る。
そこで、伝説のマタギの兵吉を呼び出し、ヒグマの習性を熟知している兵吉によってたった2発でヒグマは仕留められる。
だが、冷静に急所を撃ちぬいた兵吉も、じつはとてつもない恐怖と戦いながらヒグマと対峙していた描写が印象的だった。
その後、YouTubeなどでヒグマの動画を見たが、やはり野生動物をナメちゃいけないという教訓になった。