私にとって、ある山の
麓の集落の向こうの
一角は"秘境"だと思う。
あまり人には知られていない
場所であり珍しい植物や
鳥を見ることができる。
ある日そこで、私はある人と
出会った。
その人は鳥を撮影していたが
撮影の合間にとても珍しい
植物を教えてくださった。
ただ、それはまだ花は咲いて
いなくて葉っぱだけだった。
しかもその葉はシダ類そっくりの
葉をしていてシダのなかに隠れて
おり、一見しただけでは
どれがどれだか分からなく
なりそうだ。
たった３株しかなかった。
そこで私はハッとした。
そうか、植物観察の達人は
花を探してはいないのだ。
まだ、葉っぱのうちから
探し観察しているのだ。
私などは花を探すのが精一杯
だった。
ああ、私は"お子ちゃま"
だったのだ。
その日以来、その葉っぱだけの
植物が気になって気になって
気なって仕方ない。
6月に入って梅雨の晴れ間の
仕事帰り片道約１時間以上かけて
通っている。
雨が降れば、雨に流されて
いないか、心配になる。
その植物がやっと蕾を
つけた。
もう少しで花が開く。
このそわそわ感はちょっと
表現のしようがない。
葉っぱから花を探すと
このそわそわ感に囚われて
物事が手につかなくなる。
やっぱり私は咲いた花を探そう。
珍しいものでなくてもいいや。
山歩き中に出会った花達の
写真が撮れればそれでいいや。
今さら牧野富太郎には
なれる筈もないし、
お子ちゃまでいいや。
それとこの"秘境"に
オートキャンプ場が
出来るらしい。
私の秘境はもう夢の向こうに
行ってしまうのか。
なんだかなあ～
さみしいなあ～
ここで見つけた植物で
花期の終わったものだけを
アップしておきます。
エビガライチゴ
クモキリソウ
イナモリソウ
イナモリソウの葉
装飾花に切れ込みが入っている。
これって珍しいのではないだろうか?
ガクウツギのナデシコ弁って言うんじゃ
ないだろうか？
ご存知の方ご教唆お願いします。
追加
｢ナデシコ弁｣と言うのか
わからないけどガクウツギだとしたら
切れ込みのあるものは
やはり珍しいようです。
近くには普通のガクウツギも
ありましたがこの一株のみが
切れ込みがありました。
