今日はひな祭り。
子供のころ、ひな人形を飾った
記憶がない。ひなあられ、菱餅
白酒は時々「今日はひな祭りだからね」
と言って家族で食した事はあったけど。
でも、床の間に飾られた7段飾りの
お雛様が写った白黒の古びた写真が
ある。その横に私を抱いた若き日の
母の姿も写っている。
当地では、ひな人形は、嫁の里が用意
するものだった。
みんな貧しい時代だったが、
母の里は更に貧しかった。
その事で、母は随分イジメられたらしい。
写真のお雛様は母の父親が、必死になって、
お金を工面して買ってくれた物らしい。
で、何故、ないの?
はい。記憶は全くないが
私がぶち壊したみたい。
母がちょっと目を離した瞬間
お人形さんを引きずり下ろし
首を引き抜いたり、グチャグチャ
していたらしい。兄は参加して
いなかったというが定かではない。
自分で歩き毛氈をひっぱり、人形を
壊すって事ができるのは
3,4,5歳位の事だろうか?
母は情けなかった事だろう。
いわんや母方の祖父はさぞがっかり
したことだろう。
すみません。
そのせいか、売れ残りが長く
やっとこ結婚したと思えば
結婚生活も破綻してしまった。
なんだかな~
ひな祭りというと
記憶にない過去が
悲しく浮かびあがり、胸を
刺すのである。