もう、ずいぶん昔のことだけど
知り合いの家に遊びに行った。
趣味の良い白い洋館だった。
おもいっきり庭が広くて色んな
花が咲き誇っていた。
家の中もスッキリ片付いていて
居心地の良い雰囲気。
リビングの横に大きな水槽が
あった。
大きな水槽の割には小振りな
魚が一匹泳いでた。
聞けばアロワナという
肉食の大型の古代魚らしい。
この子は子供でこれから
大きくなってゆくらしい。
あ、餌の時間だ。といって
なにやら入れ物の蓋をくるくる
回し開け、ピンセットで
ゲジゲジのような虫2、3匹つまみ
水槽の中に入れた。
魚はぱくっと食べた。
私はその虫は何かと聞いた。
彼女は首を傾げ何か知らないと
答えた。
気持ちが悪いけど、主人の
言いつけだから仕方なく
給餌してると言っていた。
あれから、時は過ぎ去って、
最近、YouTubeで
ある虫の幼虫を見たのである。
その虫は卵から孵った
子供(幼虫)を自分の何本もある
足の下に沢山潜らせて守っていた。
その幼虫を見た瞬間
あのアロワナの餌の幼虫を
思い出したのである。
ああ、おそろしや。
それはムカデの幼虫だったのである。
ムカデの幼虫がもし脱走し、
家のなかで大きくなったら
どうすんの?旦那さんは
知ってんのかなあ~。
あの趣味のいい洋館には
大きくなったアロワナと
ムカデが住んでいると
想像してしまうのは
いけないことなのかなあ~。
嫉妬からではないのだよ~。
知らなきゃ良かった。