みかんのつぶやき。植物とか妄想とか愚痴とか情報のゴミ。

コミュニケーション能力

夏の終わりの夕方、買い物の帰りにとんでもない光景を目にする。追い越し禁止の一車線の片側車線の中央を中年の男性がうつ向き加減に歩いている。手には重そうな書類鞄を持っている。
男性の後ろには数台の車が止まっていた。もう、さんざんクラクションを鳴らした後なのだろう。男性のすぐの後ろの車は反対車線(右側の車線)の車が途切れた瞬間を狙って、その男性を避けるため、大きく右側にはみ出し、通り抜ける。後に続く車、数台も同じ様に通り抜けた。危険すぎる。
通勤時間にもう少しで達する。夕闇も迫っている。このままこの状態が続けば、あの男性は轢かれるか、自動車同士が正面衝突する可能大なのではないだろうか。男性の側に歩み寄り、ここは車道なのでこちらを歩きませんかと声をかけた。
するとその男はお前、刺すぞと一言。恐怖はゆっくりと、私を包む。私は少しずつ後ずさる。そして、歩道に戻り男性の背中を見ながら、警察署に電話をかける。110番ではない。なにかあったときのため、電話番号を入れておいた警察署の電話番号にかけた。
若い署員の方が出られた。これこれこういう状態です。と説明するがイマイチ、上手く伝わらない。「それでお宅は誰です?」等と聞いてくる。「○○です。」と名乗る。「今どこを歩いているんですか。」「だから、○○郵便局の近くです。(説明済みのこと) 」「その人は何もしてないのでしょう?」と言ってくる始末。
そのうちに同じような危機感を覚えてのことだろう、男子高校生がまた、その男性に話しかけている。その男性は、今度は、そそくさと、郵便局内のATMに入っていった。男子高校生も反対側の道に歩いていって、不安そうな顔でATMを見ている。
その状態を署員の方に伝えた。最大の危機は今はないが、これからどんなことが起きるかわからない。是非様子を見に来て欲しいと伝えた。はい。という言葉を聞いて電話を切った。そして、大急ぎでその場を離れた。
結局、そのあとどうなったかわからない。その日は地元に大きなニュースはなかった。だから、もし、本当に警察官がその場に駆けつけてくれたのなら、警察官は無駄足を踏んだのかも知れない。
あの男性はどうなったであろうか?人生には大きな難所が幾つもある。あの男性はその難所に行き詰まっていたのだろうか。どうか平静に戻ってくれたらと願うばかり。
私はこれから、知らない人に声をかけることはやめようと思った。最初から、110番していれば、恐怖もさほど感じなかったかも知れない。
そして、状況説明を上手くできるように、コミュニケーション能力を磨かなくっちゃいけないね。
コミュニケーションも伝達相手にもそれ相当な能力がなければ、情報のキャッチボールは難しいのである。受けとる方、伝える方の能力が均等でなければ、情報伝達は歪な形となるのではないだろうか。双方、コミュニケーション能力検定でも受けるべきなのだろうね。

しかし、ホント面倒な世の中になったもんだ。

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