亡き母の友人Oさんから久しぶりに電話があった。
Oさんは母とは随分年下であり、私の年齢に近く、私より10歳ほど年上だ。
急に母が亡くなってから私を気遣かって連絡を下さっていた。
ところが今回の電話は少し様子が違う。
いつも向日葵のように明るくてパワフルな人だったのに、ご自分の身体の不調を訴えられている。それに加えご主人は介護が必要となられたらしい。
ご主人は週に何回かディケアに通っておられるらしい。しかしご主人の心身の状態は詳しくは話したがらない。
なんだか環境が、様子が、変わった。
心が弱っている。
雨の中、1時間位ご自宅を訪問する。
昔話、ご自分の趣味の切り絵のことや突発性難聴で入院された時の話等をして過ごす。やはり、ご主人の事は話しに出ない。
明るく振る舞ってはおられるが時々沈んだ表情が現れる。
ご主人の事で相当な心労があるのではないかと思う。
子供達も近くにはおらず一人で心労に耐えているように見える。
夫でも親でも兄弟でも元気だった人がだんだんと弱っていく過程を見るのはとても辛く苦しい事。
このような人にどのような言葉をかけていけば良いのだろう。
「庭のレンゲショウマが咲いたら電話を下さい。見せていただきたいので」そう言って失礼した。
レンゲショウマが咲く日まで答えはみつかるだろうか