ポケパ関連の雑談のような何か

どっかの誰かさん達（単数ではない）が、「水が弱点だということは、強さをワンランクは下げる」と言っていたことがある。

おいら自身はこの意見に懐疑的だ。正確にいえば、ある面からみれば正しいが、別の面から見ればおかしいだろ、と。まあそういう話である。

水がポケパにおいて最強のタイプであることは、たぶん説明する必要はないだろう。知らない人でも、抵抗を持つタイプが同族である水と草のみである、ということを考えれば、すぐに理解できる。自分と同じタイプの技の威力＝相手の重複ではない弱点をついた技の威力なのだから、抵抗持ちが少ないということは、それだけでアタッカーとして絶対的な優位性を持っているということになるからだ。しかもポケパはアタッカー全盛期であり、多くの水ポケは能力のバランスが保たれていて、使いやすい。

蛇足になるが、スイクンがはやってるのは、ステータスがバランスが良くて使いやすいのと、ポケパでは珍しい耐久型を出来る数少ないポケモンだからだろう。あの耐久力＋渦潮＋プレッシャー＋ミラーコートによる電気・草への牽制は、やはり魅力的であると言わざるを得ない。耐久落としてでも、もっと火力が欲しいと言う場合はミロカロスをお勧めします。

さて、どっかの誰かさん達の主張というのは、結局「水タイプは最強である。だから、水タイプに弱いことは致命的である」ということなわけだ。うん。確かにそれは間違いではない。むしろ正しい。

なぜなら、水はその汎用性の高さゆえに、対戦するとき、よく出てくるからである。多いときでは4体中2体が水タイプ持ち、ということもありえる。それくらい、水タイプが出てくる頻度は高い。したがって、相手の2匹（もしかしたら3匹以上のときもあるかもしれない）に弱点をつかれてしまう可能性が高い「水が弱点のポケモン」の強さは、ワンランク以上下がらざるを得ない、という主張も納得できる。

しかし、である。
ドサイドンは水が弱点だから、その強さはワンランク以上下がる、と言いかえればどうだろうか。
ガブリアスが水に対して抵抗を持たないからといって、水に抵抗を持つカイリュー以下だという主張を、いったい誰が支持するのか。

別にドサイドンやガブリアスでなくとも良い。ユレイドルは岩タイプでありながら水が弱点ではないが、だからといって水が弱点の他の岩ポケより強いか？　そんなバカな、と思うだろう。自分も思う。

けれど、上の理論で話を進めてしまえば、そういうことになってしまう。ハガネールは水に弱いからワンランク以上強さが下がる、無道より弱いかも、と言って誰が支持する。少なくともわたしは支持しない。

そもそも、「ワンランク」という言い方が曲者だったりもする。なぜなら、強さの基準が明確でない以上、強さのランクも主観的にならざるを得ないからだ。これが何を招くかというと、「詭弁」である。要するに誤魔化し。

わかりやすく具体例を出してしまえば、「ガブリアスは水に抵抗を持たないからカイリューより弱い。カイリューは自力習得技以外にもたくさん技を覚えられるほど優遇されているのに、同じ600族であり、なお且つカイリューより弱いガブリアスが優遇されないのはおかしい」というのは詭弁だが、まあ間違ってはいないわけだ。少なくとも、水タイプ云々という面だけからみれば、ガブリアスはカイリューに劣ってるんだから。でも、実際は劣ってないわけですよ。ガブリアスのほうが能力のバランスが良くて使いやすいとか、ドラゴン飛行よりドラゴン地面のほうが受けにくいだろうとか、色々反論したくなったでしょ。

そういうことなんです。

あくまで、タイプの問題は、強さを考える上での一つの目安にはなるけれど、それで全てが論じられるほど簡単なことではない。水タイプは確かに強いが、対策されてりゃ水タイプだって厳しい。乾燥肌持ちや呼び水、マグカルゴで苦い思いをしたことがある人もいるはず。

他のポケモンやタイプにも同じことが言える。結局「水タイプがよく使われる」のは、相手のポケモンを対策する上で便利だから。したがって、水に弱い子が厳しいのは当然であると考えることもできる。対策されてるんだから。いくら強いラティオスだって、対策されてマニューラやメタグロスあたりの2匹で相手をされたら厳しいのと一緒。あらゆる条件化で、「必ず」相手を1体は倒せる、っていうポケモンが異常なわけ。それじゃゲームが成り立たないし。

ちなみに、こんな感じで、つい最近まで強化されてたのが600族の例のあの子なわけです。

ゲームの世界でも自分が損しないためには、それなりの考える力と、考えを言語化する力が必要なんですよ、って話でした。誰が言ったかじゃなくて、何を言っているかで考えないと、変な宗教系の詐欺に引っ掛かるので気をつけましょう。お互いに。