東北地方太平洋沖地震全難聴対策本部

阪神大震災を超える超大型地震の難聴者等支援情報提供

NHK緊急番組に字幕付与の要望の回答届く。

2011-04-14 21:36:32 | 支援活動報告
NHKから、緊急時の放送の字幕付与の要望の回答がありました。

規模もはるかに小さい民放が緊急時の放送に対応出来ているのに、NHKがなぜ対応できないかの説明がありません。
引き続き、要望を重ねていきます。
コメント欄でご意見をお寄せ下さい。

(高岡)
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社団法人全日本難聴者・中途失聴者団体連合会
理事長 高岡 正様

緊急時における放送についてのご要望に付きまして

拝啓
平素は、NHKの放送に格別のご理解、ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
このたび、貴連合会からいただきました「東北地方太平洋沖地震報道への字幕付与に関する緊急要望(全難聴発10-067号)」につきましてご回答申し上げます。

NHKでは、”人にやさしい放送”を公共放送の重要な使命ととらえ、すべての視聴者のみなさまに、ニュースや番組を、見やすく、聞きやすく、わかりやすく、安心してご視聴いただけるよう、鋭意努力を重ねているところでございます。

なかでも、耳の不自由な方向けの字幕・手話につきましては、これまでも順次拡充に取り組んでまいりましたが、今回の震災報道におきましては、3月11日(金)の地震発生時から17日(木)の1週間で、通常時のニュースのおおよそ2倍の放送時間に字幕を付与するなど、NHKとして最大限の取り組みを実施いたしております。特に、今回は、発災後、速やかに高度なスキルを持つオペレーターや政策・技術担当の要員ならびに必要な設備を確保し、いち早く字幕付与に着手したほか、従来から開発に取り組んできました音声自動認識方式による字幕付与を一部で活用するなど、新たな試みも取り入れて、震災報道への字幕付与の拡充に取り組んでおります。

NHKとして、引き続き、ニュースや番組への字幕付与の拡充に努めていく考えですが、今回の震災のように長時間にわたる災害報道に字幕を継続して付与していくためには、オペレーターを常時、相当数確保し、長時間にわたって字幕を付与する体制を整える必要があります。しかしながら、現状では、オペレーターを24時間体制で確保することが難しいことに加え、設備面や経費面についても一定の限界があるなど、解決すべき課題が山積しております。また、音声自動認識方式につきましても、認識率の向上や要員の確保などの課題に引き続き取り組んでいく必要があります。

このため、NHKでは、定時のニュース番組への字幕付与の計画的な拡充と音声自動認識方式の実用化に向けた研究開発とあわせて、インターネットやデータ放送等の多様な伝送路を活用し、必要な情報をいっそう正確かつきめ細かくお伝えしていきたいと考えています。

今回の震災におきましても、NHKのホームページ(NHKオンライン)を特別編集し、災害関連のニュースや各放送局災害情報・ニュースをご覧いただけるようにしたほか、データ放送でも災害関連のニュースや情報の充実を図っております。また、津波警報・注意報発令地域はテレビ画面に文字や地図などで表示し、津波到達予想時刻の一覧表示や、被災地域の地図への震度表示、震度の大きい地域については表での一覧表示の付加など、画面表示だけでも状況が把握できるよう工夫を重ねております。

今回、貴連合会からいただきました貴重なご意見は、緊急報道をはじめとするNHKの放送や様々なサービスの実施等への参考にさせていただきます。今後ともNHKの放送事業にご理解とご支援をいただきますようお願い申し上げます。

敬具

平成23年4月13日
NHK編成局 計画管理部
東京都渋谷区神南2-2-1
森本 清文
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3 コメント

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Unknown (小川光彦)
2011-04-15 11:29:04
聴覚障害者の人権、生命の安全を考えた場合に、全く不十分なものです。
目の前に危機があったのに、NHKは聴覚障害者が被災して死んでから動くつもりでしょうか?
返信する
Unknown (小川光彦)
2011-04-15 13:25:32
国の対応、いちいち怒っていたら身が持たないので
冷静に大人の対応?する小川ですが、
さすがにこれにはムカッと来ました。
書いていることは懇切丁寧なのですが、
大事な「命」を守るという視点が欠落しています。
聴覚障害者は3/11に続き、またしても命の危機にさらされていたのです。

命の危機の前に、必要なのは正確性よりも迅速性です。
福島、茨城で震度6クラスの余震が頻発しています。
宮城では余震で会員の家が土砂崩れにあったそうです。
福島では原発の影響で、多くの難聴会員が避難しています。
関東や東北の仲間の上に、今も続いているのです。

皆さんもぜひ声をあげてください。
仲間の皆さんに伝えてください。このメール転載可です。
【NHK】電話・FAX・メール
 http://www.nhk.or.jp/css/goiken/fax.html
 FAX 03-5453-4000 電話 0570-066-066 NHKふれあいセンター
 メールフォーム/https://cgi2.nhk.or.jp/css/mailform/mail_form.cgi
返信する
字幕がつかなくてがっかり (roku)
2011-04-16 17:53:53
じゃあ、ぼくらはどうすればいいのか
大災害の際の情報保障

官房長官の記者会見などに手話通訳が横につくことになり、
情報は手話でも全国に伝わることになった。

世の中に、音声の聞こえない者がいるということを認識させた。
一歩前進である。
拍手・拍手!

でも、私達難聴者は手話が読み取れない。

難聴者のなかでも私のように、いくらか手話をやっている者がいます。

ひとつ一つの単語表現がわからないわけではない。
録画してスローで回せば、読み取れるところもかなりあります。
しかし、ノーマルなスピードには、ついていけないのです。

枝野長官のコメントの手話を読み取ろうと、
「必死こいて」映像の手話通訳の手話をみつめて、
やはり読み取れないと悟って、
アキラメタ。

むしろ手話通訳がつかないときよりも私は
よけいに落ち込んでしまった。


「拍手・拍手」と言いながら
手話が読み取れなかった自分の

「がっかり」と「くやしさ」

は、言いようもない。

「嫉妬」という言葉はここで、あえて使いたくありません。
手話を第一言語としている方々は、あくまで私の仲間であり、
その仲間のための手話通訳だから、と納得して、
「拍手・拍手」
なのだ。

ろう者の仲間の方々に「よかったね」とエールは送ってはいるものの、

じゃあ、手話を読み取れないぼくら難聴者は、どうすればいいのでしょうか。

<参考資料>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

全国の聴覚障害の登録者(身体障害者手帳保持者)は約36万人。
そのうち手話を第一言語とされる方々(ろう者)は約20%と言われています。

高齢者など、登録していない聴障者を含めると、
耳の不自由な者は推定600万人を超える(WHO統計)、
補聴器販売店によると、1000万人という統計もあります。

聴障者の大部分は、人生の途中まで確かに聞こえていたのだが、
どういうわけか途中から聞こえなくなった者たち、ということです。 
「中途失聴・難聴者」と言います。

当然のことながら、そのほとんどの者は手話ができません。
中途失聴・難聴者が手話の読み取りをマスターするのは至難の業です。
                        
                  <長野難聴広報部発の文章から>

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