フリーダム (USS Freedom, LCS-1) 【USA 軍装備】
フリーダム (USS Freedom, LCS-1) は、アメリカ海軍の沿海域戦闘艦(LCS)。その名を持つ艦としては3隻目。本艦は正式採用を目指してロッキード・マーティンによって設計され、ジェネラル・ダイナミクスが設計したインディペンデンス (USS Independence, LCS-2) と競合した。艤装中の火災により就役が遅れたが、2008年9月18日に海軍によって公式に受領された。
低強度紛争への対処に適する新艦種の第1号であるフリーダムは、水深の浅い海域での様々な任務に用いられる目的で設計された。船体はモノハル設計で45ノット(83 km/h/52 mph)以上を発揮できる。
2008年11月8日にウィスコンシン州ミルウォーキーで就役し、母港はカリフォルニア州サンディエゴである。
2009年1月初旬現在、バージニア州ノーフォーク海軍基地で、運用試験を進行中である。今後投入される作戦や具体的行動海域は非公開であるが、マラッカ海峡、アラビア海などでの海上テロ、海賊対策などに用いられると考えられている(読売新聞の取材に応じた副長クリスティ・ドイル中佐による)[1]。
LCSの諸プランのうち、建造に着手された2種類のうちの1つで、LCS-1と呼ばれた単胴船(モノハル)案。
開発グループはロッキード・マーティン社が中心となっている。LCS-2と呼ばれる三胴船案に比べ、甲板面積では劣るものの、調達コストでは優位。
C4ISRシステム[編集]
アメリカ軍の新しい戦闘指導原理であるネットワーク中心戦 (NCW)コンセプトに準拠して開発された本艦にとって、最重要の装備といえるのがC4ISRシステムである。
戦術情報処理システムとしては、新開発のCOMBATSS-21が搭載される。これは、艦隊で運用されてきたイージスシステム (AWS)、艦艇自衛システム (SSDS)、AN/SQQ-89統合対潜システムを元に開発されたオープンアーキテクチャ化システムであり、本艦のほかにもズムウォルト級ミサイル駆逐艦やバーソルフ級カッターにも搭載される予定である。
また、通信システムについても、きわめて充実している。作戦級システムとしてはGGGS-Mを搭載し、戦術データ・リンクとしては従来のリンク 11および新しいリンク 16を搭載、特殊用途のS-TADIL Jにも対応する。また、共同交戦能力にも対応する予定である。
一方、レーダーとしては、比較的簡素なTRS-3D 3次元対空捜索レーダーを搭載する。
また、ソナーについても、近距離での機雷探知に重点が置かれており、長距離の探知は難しいものとなっている。
同型艦[編集]
フライト0として2隻(LCS-1、LCS-3)の建造が予定され、LCS-2との比較試験の後量産型(フライト1)の建造に移行するスケジュールが組まれた。
建造コスト上昇のためにLCS-3は一旦キャンセルされたが、フォートワース(USS Fort Worth,LCS-3)として2009年7月11日に起工された。
( Wikipedia )
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