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ソニー社長交代に圧力、背水のストリンガー体制

2011年12月20日 00時00分00秒 | 保管記事

東洋経済
 

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ソニー社長交代に圧力、背水のストリンガー体制

- 11/12/20 | 00:00
 

 ソニーのハワード・ストリンガー会長兼社長CEOの退任観測が強まっている。ソニーの2012年3月期の最終損益は900億円の赤字見通し。600億円の黒字予想から一転、4年連続の最終赤字に転落した。トップ就任から丸6年──。ストリンガー氏はかつてない瀬戸際に立たされている。

異例のOB行脚

 ストリンガー氏は10月以降、ソニーの大物OBらに相談を持ちかけている。工場売却や大胆なリストラなどでエレクトロニクス部門の立て直しを図ったが、低迷からの出口は見えない。ストリンガー氏に対してOBらが向ける目は厳しく、不満は最高潮に達している。彼らに自ら意見を求める姿は異例とも言えるが、「ハワードはすっかり自信をなくしている」とOBは打ち明ける。

 本来ならば、今年4月にストリンガー氏は自らと同じくソフト部門を歩んできた副社長の平井一夫氏に社長を譲るつもりだったようだ。

 ストリンガー氏自身、70歳を前に、持病の腰痛を抱えながら米国と日本を行き来する生活は体力的にも限界だ。英語に堪能で意思疎通がしやすい50歳の平井氏に後任を譲り、院政を敷くことが最有力とみられていた。

 だが、平井氏はゲーム事業の債務超過を解消させた実績があっても、本流のエレクトロニクス事業の経験がない。社外取締役らによる「時期尚早」との反対意見もあり社長就任は見送られ、赤字のテレビ事業再建を任された経緯がある。

 11月2日に平井氏が発表したテレビ事業の構造改革プランはリストラを軸としたもので、「これまでと違いがわからない」(アナリスト)。翌3日には証券会社が投資判断を引き下げ、株価は急落。アナリストからは「不正アクセスに伴う個人情報流出に続き、テレビの構造改革を説明する場にも、なぜストリンガー氏がいないのか」と“トップ不在”の姿勢にも不信感は高まっている。

 今年の株主総会ではストリンガー氏へ退陣を迫る株主に対し、拍手が沸き起こる場面もあった。強気姿勢を貫いてきたストリンガー氏も、取り巻く環境の厳しさにはあらがえないのか。平井氏に権限を集中させたエレキ改革を見直し始めても不思議ではない。

急浮上した人物

 OBから次期社長に名前が挙がったのは、意外な人物だった。金融子会社ソニーフィナンシャルホールディングス社長の井原勝美氏だ。

 05年に業績不振で出井伸之会長らが辞任したとき、ストリンガー氏が会長兼CEO、中鉢良治氏が社長兼エレクトロニクスCEO、そして井原氏が副社長兼CFOという3頭体制が敷かれた。

 だが、09年にストリンガー氏は中鉢氏と井原氏を更迭し、平井氏らをはじめとする若手幹部4人を重用。井原氏はソニー本体を離れ、次期トップ候補から完全に姿を消していた。このため複数の関係者は、「プライドの高いハワードが、自ら更迭した人物を呼び戻すはずがない」と言い切る。

 しかし、OBらは、ストリンガー氏が信頼を置き、指名委員会議長を務める社外取締役の小林陽太郎氏(富士ゼロックス元名誉会長)への根回しも進めており、有力候補に躍り出る可能性もある。

 さらにもう一人、名前が挙がるのが家庭用ゲーム機「プレイステーション」の生みの親である久夛良木健氏だ。「出井さんが彼を社長に指名していれば、ソニーはここまで衰退しなかった」とあるOBは指摘する。

 だが、現場社員は「デジタル時代は1年半ごとに世代が変わる。現場を離れた人物やOBがソニーを動かせるとは思えない」と懐疑的だ。

 社員や株主、OBとさまざまな思惑が交錯する中、ソニーの社長選びはいつもサプライズがついて回ってきた。意外な人物が選ばれるの世界経済が常で、そう考えると今回も一筋縄ではいきそうにない。ソニーは誰に未来を託すのか。行方は混迷を極めている。

ソニーの業績予想、会社概要はこちら


(本誌:前田佳子 =週刊東洋経済2011年12月17日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

http://www.toyokeizai.net/business/strategy/detail/AC/2d1c2c2422fc13a086d8eee4285f58e5/

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