岩淸水

心を潤す

武器輸出、新原則で海外進出を後押し

2014年04月01日 12時21分00秒 | 保管記事


 

  記事の紹介です。

 

 武器輸出、新原則で海外進出を後押し 競争力欠く日本製

   2014年 04月 1日 12:21

 [東京 1日 ロイター] - 政府が1日に決めた武器輸出の新原則には、国内メー
カーの海外進出を後押しするという狙いがある。国際的な共同開発への参加を促し、装備
品の輸出を増やして自衛隊の調達コストを引き下げようとしている。しかし、日本の防衛
産業は世界的に競争力が低いとされ、政府の思惑通りに輸出が進まない可能性を指摘する
声もある。
   
    <輸送機C2への期待>
   
    川崎重工業 が手掛ける潜水艦用エンジンは、ディーゼルながら燃焼に空気を
必要としない。頻繁に浮上せずに済むため、敵から身を隠す必要のある潜水艦には貴重な
技術だ。これに目をつけたのが、潜水艦の新造を計画するオーストラリア。日本の政府筋
によると、防衛省関係者が同国を昨年訪れた際、採用に意欲をみせたという。
   
    武器の輸出基準を見直す日本に対し、関心を寄せているのはオーストラリアだけでは
ない。新明和工業 の救難飛行艇をインドに輸出する案件は正式に話が進んでいる
。「引き合いは非常に増えている」と、防衛省関係者は話す。
    
    これまで日本の防衛企業の納入先は、ほぼ防衛省に限られていた。メーカーの売上高
に占める武器関連の割合は小さく、最大手の三菱重工業 でも1割に満たない。そ
のためコストが割高で、自衛隊の調達費を圧迫する一因になっていた。
   
    新たなルールの下で、市場が世界に広がれば「輸出が増えて生産コストが下がる。企
業にもいい話だし、防衛省にとっても調達コストの削減につながる」と、前出の同省関係
者は言う。
   
    日本は向こう5年間の防衛費を24兆6700億円と計画しているものの、実際には
調達改革などで23兆9700億円に圧縮する方針だ。輸出拡大によるコスト低減をその
手段の1つと考えており、川崎重工が開発中の輸送機C2などは「候補になるだろう」と
、同関係者は期待する。
   
    <共同開発で先端技術にアクセス>
   
    しかし、関心は高くても、実際に商談が実るかどうかはわからない。米国のボーイン
グ やロッキード・マーチン 、英BAEシステムズ など世界のライ
バルに比べて事業規模が小さいため、「価格やコスト面で競争力があるのか」と、大和証
券の田井宏介アナリストは指摘する。
    
    さらに一部を除き、日本製の武器は技術的な評価もそれほど高くない。防衛省関係者
が期待するC2は今年1月、試験中に貨物扉が脱落する不具合が発生。過去にもトラブル
が発生し、当初計画から開発がすでに3年遅れている。
   
    防衛装備品の輸出政策に詳しい拓殖大学の佐藤丙午教授は「日本の防衛産業のように
閉ざされた市場で生きていると、技術開発が明らかに遅れる」と話す。そのうえで新たな
輸出原則について「日本企業にとってはどんどん輸出が増えるというよりは、国際的な共
同開発や生産に参画して、最先端の技術にアクセスできるようになるメリットが大きい」
と指摘する。
   
    最近の武器は高度化とともに開発コストがふくらみ、次期戦闘機F35のように数カ
国で共同開発するのが、主流になりつつある。産業側も輸出より、共同開発への期待が大
きく、経団連防衛生産委員会の続橋聡事務局長は「米国やそれ以外とも技術交流が進み、
鎖国状態から脱することができる」と語る。
   
    オーストラリアが関心を寄せた川崎重工の潜水艦用エンジンは、その後本格的な協議
には発展していない。同国のアボット首相がまもなく来日するが、安倍晋三首相との首脳
会談でも議題に上らない見通しだ。関係者によると、オーストラリア海軍はスウェーデン
の技術にも興味を示しているようだという。
   
◎防衛装備品の売り上げ 世界上位10社 2012年
    
        社名            国   金額(百万ドル)
    1 ロッキード・マーチン      米    36000
    2 ボーイング           米    27610
    3 BAEシステムズ        英    26850
    4 レイセオン           米    22500 
    5 ゼネラル・ダイナミクス     米    20940
    6 ノースロップ・グラマン     米    19400 
    7 EADS(現エアバス)     欧    15400
    8 ユナイテッド・テクノロジーズ  米    13460
    9 フィンメッカニカ        伊    12530 
  10 L─3コミュニケーションズ   米    10840
  29 三菱重工            日     3010
  45 NEC             日     2050   
  51 川崎重工            日     1860
  55 三菱電機            日     1554
   
    (出所:ストックホルム国際平和研究所)

  (久保信博 編集:田巻一彦)
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPL4N0MS3GT20140401

 

  記事の紹介終わりです。

  関連記事  記事索引 索引

 防衛関係のトピックス 防衛関係のトピックス 【課題分類】

 

 

 

 ■ Site Information

■ 2009年7月9日
  「我が郷は足日木の垂水のほとり」 はじめました。
  本稿はその保管用記事です。

■ 2010年3月2日
人気ブログランキングへ   人気blogランキング(政治)にエントリーしました。 => ランキングを見る 

 

   固定翼機が運用できる大型の正規空母建造も
わたしの里 美術館         わが郷 HOME

 

 

 

 

 

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 南極調査捕鯨、日本の敗訴は“... | トップ | ビットコインが金融商品とし... »
最新の画像もっと見る

保管記事」カテゴリの最新記事