サムライ左近法務事務所の事件帳

本業の法律事件の他、考古学、歴史学、戦国山城等を、その実証から紹介します。

謎の銅鐸③

2010-07-03 19:13:09 | Weblog
銅鐸の、その殆どは偶然に発見されています。
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銅鐸の埋納状況は当時の集落から外れた丘陵の麓、
或いは頂上の少し下からの出土が大部分です。
深さ数十センチの比較的浅い穴を掘って
横たえた物が多いのです。

1,2個出土するケースが多いわけですが
十数個同時に出土した例も少なからず散見されます。

特筆すべきは頂上からの出土が
殆どないと言った事実は
銅鐸の用途や信仰的位置を考える上で何か
深い意味を暗示しているかも知れません。

銅鐸は土器や石器と違い、住居跡からの出土は殆ど
ありません。
また銅剣や銅矛など他の銅製品と異なり、墓からの
副葬品としての出土例は一度もないため
(墳丘墓の周濠部からの出土は一例ある)
個人の持ち物ではなく、村落共同体全体の所有物で
あったとされています。

因みに
天智天皇の7年(668年)
近江京で崇福寺建立のため基礎堀をした際
高さ約166センチの奇妙な形の金属製品(銅鐸)が
掘り出されましたが
それが何であるか誰一人として知る者は
いなかったと書き記されています。

銅鐸の盛行期から数えて370年後
銅鐸に関する伝承は既に皆無であったと
言えるわけですね。


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