「見慣れぬ遊戯」亭

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紹介/ボードゲーム/「ホワイトチャペルからの手紙」

2015年12月11日 02時01分16秒 | アナログゲーム紹介
 ホビージャパンのボドゲ系ニコ生でやってて欲しくなってしまいました…
 「ホワイトチャペルからの手紙」のご紹介です。


 原題: Letters from Whitechapel
 日本語タイトル: ホワイトチャペルからの手紙(日本語版:ホビージャパン)
 デザイナー: Gabriele Mari & Gianluca Santopietro
 発売: 2011(伊)
 可能人数: 2~6人
 プレイ時間: 90分程度
 ボックスサイズ: 293×294×70(mm)

 「推理」「鬼ごっこ」「変則チーム戦」


 

 2011年に発売された「ホワイトチャペル」の新版らしいです。「ホワイトチャペル」は同じくホビージャパンから発売されていたのでそちらを持つている方も多いかと思いますね…今では「~~からの手紙」の方しか新品では売ってませんけどね。

 ゲームの舞台は19世紀イギリス。実際に起こった連続殺人事件をモチーフにしています。
 有名な「切り裂きジャック」ですね。「ジャック」とか名前付いてますが、「ジェーン・ドゥ」とか「アラン・スミシー」とかと似たようなもんで特定の誰かを指しているものではありません。いやまぁ犯人を指してるわけではあるけどさ…
 タイトルのホワイトチャペルというのはこの連続殺人が発生した地区の名前です。綺麗な名前ですが俗に言う貧民街です。
 大小さまざまな通りで構成されているこの街で5人の女性が殺害されたというのは現実であり、犯人は捕まっていません。
 …さて、このゲームではジャックを捕まえることが出来るのか…という趣旨のゲームとなります。

 ゲームとしてはジャック1人vsスコットランドヤードの衛視5人の変則チーム戦。
 …1vs5の追いかけっこというとラベンスバーガー社の「スコットランドヤード」が有名ですね。システムはとても似ています。

  

 ゲームボードはかなり大きいです。通りには「番号の付いたマス」と「黒いドットのあるマス」の2種類が黒の点線でいろいろ繋がってますね。この扱いは後で説明します。

 

 コマ。
 右上のがジャックコマ。白いのは娼婦コマが5個。そして色付きのヤードコマが5個ありますね。

 

 あとラウンドの最初に使うのがこのマーカー。白いのが娼婦マーカーでジャックが使い、黒は刑事マーカーで刑事側が使います。あとはラウンド中に使いますのでその時に。
 ゲームは最大4ラウンドで行われます。
 ジャックの勝利条件は「4ラウンド全てを捕まらずに目的を達成する事」
 刑事たちは「4ラウンド終了までにジャックを【逮捕】する事」となります。

 

 まずはラウンドの開始時に双方がいろいろと設定します。
 ジャックは8つある「赤い数字マス」に自分に渡される白マーカーを置きます。赤い丸がついてる面を伏せてください。
 あと、1ラウンド目の開始時の一番最初には「隠れ家」を設定してください。

 

 刑事側は「黄色の縁取りがしてある黒ドットマス」にマーカーを配置します。こちらも色がついてる面を伏せます。

 双方がそれを終わらせたらジャック側が白マーカーをオープンします。そして赤い丸の点いたマーカーが置かれているところに娼婦コマを配置します。これらは今日のジャックの獲物を示します…このどれかが殺されるわけですね。
 その後、ジャックは「娼婦のどれかを殺す」か「少し様子を見る」のどちらかを選択します。様子を見ると少し盤面が動くことになりますが、それは割愛してジャックさんにさっさと殺してもらいましょう(笑)

 

 ジャックが娼婦のどれかを殺すと決めたらその娼婦コマを取り除き、赤い半透明プラスチックのトークンに取り替えます。ここが「殺人現場」になります。要するにジャックのスタート地点です。他の娼婦コマはもうこのラウンドでは使わないので取り除きましょう。今回の殺人現場は「158」番になりました。
 その後、多分現場を目撃した市民が通報したのでしょう、ヤードたちが登場します。登場する場所はさっき配置した黒いマーカーの色付きのヤツ、あれの色に対応しています。色のついてないものはダミーですね。
 ゲームはラウンド後半「追跡や逮捕」へと移ります。

 ラウンド後半の流れは
 「ジャックの移動」→「ヤードの移動」→「捜査活動」を1ターンとして進みます。
 なお、最初にジャックは隠れ家を決めましたが…基本15ターン以内に隠れ家に到着しない場合、ジャックの負けとなりますので注意してください。

 

 ターンの流れは先程いった通り、まずジャックが移動します。
 ジャックは「数字マス」にそって1マスすることがノーマルの移動手段となっています。
 …あ、ここではジャックコマを置いてジャックの位置を示してますけど、ゲーム本番ではこんなもん置いてません(笑)

 とゆーかゲーム中にジャックコマを置く機会がみつかりません(笑)

 さっきスコットランドヤードと似てると言いましたが全く違うのがこれ…ジャックのプレイヤーは居場所を晒すことはありません。
 ヤード達は「捜査活動」によってジャックの痕跡を見つけて追跡することが求められますが、それは後ほど。
 とりあえず、ジャックは「158」(殺人現場)から「171」に1マス移動します。
 なお、移動先は専用の記録用紙があるのでそこに書いておきましょう。あとで感想戦を行うのにも貴重です…まぁインチキ防止の為なんですけどね。

 さて、次はヤードたちの移動の番になります。
 先程ジャックは数字マスを移動しました。ではヤードはというと…黒いドットのマスを移動します。数字はありません。彼らはボードにコマを置いておくのできちんと数字を明記する必要が無いんですね。
 また、数字マスとドットマスは各数字マスの間にドットマスが1~3マスあったりするのでジャックが逃げやすい…わけはない(笑)
 ヤードは全員ドットマスを2つ分まで移動できます。一応明言しますが、数字マスは数えません。

 

 例えばこの緑のヤードの初期位置は赤○で囲んだところ。今回は矢印の通り移動して「159」「160」「173」の中央にあるこのマスまでやってきました。最初のターンは殺人現場の近くに必ずジャックがいるはずなので当然ですね。

 なお、ヤード側はジャックを移動の際に素通りします(本来ジャックコマはボードに置かれない)が、ジャックプレイヤーは通常移動の際、ヤードのプレイヤーのいるマスを通り抜けることは出来ません。
 ……えぇ、通常移動の際は(笑)特殊移動はあとで1つだけ紹介します…スコットランドヤードのブラックチケットとかダブルムーブと似たようなものがあるわけです。

 ヤードの全員が移動を終えたらヤードの各自が「捜査活動」を行います。
 1つずつ、「聞き込み」が「逮捕」のどちらかを行いましょう。
 
 「聞き込み」は「そこをジャックが通ったかどうか」をジャックプレイヤーに尋ねます。ジャック側は嘘を付かず答えてあげましょう。もしそこに立ち寄っている場合、「痕跡がある」と答え、黄色の半透明プラ(手がかりトークン)をその数字マスに置きます。これでジャックの逃走経路が絞り込めるわけですね…多分(笑)
 なお、「聞き込み」で「ジャックが今存在するマス」に対して情報を求めた場合でも「逮捕」は出来ません。
 …もしかしたらジャック自身に対してヤードが聞き込みをしている可能性がありますね(笑)
 
  → 

 次のターンの事ですが、緑がここまで移動してきて「171」に対して聞き込みを行ったとしたら「痕跡がある」と応えてこのトークンを置くわけですね。
 「逮捕」の場合は1回だけ、聞き込みと同じ有効範囲の数字マスを指定して宣言します。
 そこにジャックがいる場合のみ逮捕されてヤード達の勝利となります。

 これらを行って情報を集め、逮捕をしそこなった場合(誤認逮捕?)、次のターンに進みます。
 文章で綴るとメッチャ長いですが、やることは単純ですのでインスト時に1ターンくらい適当に動かしてみることをお勧めします。
 あとは「手紙」等のルールが存在するんですが…まぁその辺は割愛します。基本使わなくても良いルールらしいので。

 ただ、特殊移動の1つ「路地裏」の扱いがちょっと特殊なのでここで紹介しておきますね。
 「路地裏」はジャックが行う特殊移動の1つでボード上のブロックを通り抜けて移動することが出来ます…「ブロック」なんて今まで出てきてない単語ですね、はい。

 

 「ブロック」というのは黒の点線で囲まれた背景のことになります。
 上の写真を見ると…まぁいっぱい「ブロック」が存在しますね。
 「路地裏」の効果はジャックが今存在するマスに属するブロックの他の数字マスに移動する能力という移動方法と思って大丈夫です。写真の場合、色を被せたブロックに接するマスということで「70」「87」「103」「128」「129」のどこかに移動できることになります。移動先はこの中で自由に選べます。
 通常移動で1マスしか移動できないジャックに取って1ターン最大3マス移動というのは魅力ですし「途中のマスに痕跡を残さない」というのは強力です。
 …まぁそれだけに使用回数は少ないです(笑)

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 ホビージャパンのニコ生でやってたのを見て「おもしれぇ…」と感じて買ってしまいました(笑)
 まだ実プレイはしたことないんですけどね、これ…

 元々スコットランドヤードが好きなんですが…まぁ弱い事弱い事(笑)
 スコットランドヤードとの大きな違いは2つ。
 ・ジャック(犯人役)がボード上に出てこない。出てくるのは痕跡のみです。
 ・ジャックの目的地が確定している(ヤードは知りませんが、バレてしまった場合はヤードがその辺りで牛乳とアンパン持って張り込むことでしょう(スーハースーハー)。ジャックが時間内に隠れ家に戻らないと負けなのはさっき紹介した通りです)
 前者はヤード達の捜査に、後者はジャックの逃亡に枷をかけた格好ですね。

また、マニュアルには当時の事件の概要が細かく解説されており、ジャックがうんちくを語る時のアンチョコとして使えます(笑)

 2016/03/14 追記:

 数回やって思った事ですが…
 ターン中の移動フェイズとかがすぐ混乱します(笑)
 ヤードのプレイヤー達が喧々諤々と移動フェイズ中に意見を闘わせた後で「あれ、誰が動いたっけ?」と…まぁよくあることです。
 なので、議論などは各フェイズの最初にやった方が良いです、多分。とゆーか移動は基本的に「主任」と呼ばれるスタートプレイヤーからですよ、念のため。
 あとは今がどのフェイズに入っているのかも忘れる可能性があるので、その辺はジャックが管理してあげるのが良いかと。

 追記 ここまで
 


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