「見慣れぬ遊戯」亭

ゲームが趣味のテキトー人間が綴る備忘録+駄文。
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紹介/カードゲーム/「マリーの食卓」

2017年01月20日 02時01分16秒 | アナログゲーム紹介
 兄弟のケーキ争奪戦。弟の謀反が通ります。
 「マリーの食卓」のご紹介です。


 原題: マリーの食卓
 日本語タイトル: 同上
 デザイナー: 蜂須賀敏浩
 発売: 2016(日)
 可能人数: 3~5人
 プレイ時間: 5分程度
 ボックスサイズ: 152×116×33(mm)
 カードサイズ: 88×33(mm)

 「変則ドラフト」「セットコレクション」「読み合いと調和」


 

 「パンが無ければケーキ(ブリオッシュ)を食べれば良いじゃない」というセリフはフランス王妃マリー・アントワネットの言葉だと…確かルソーが書いた本のセリフだったと記憶してます。まぁ本でもマリー・アントワネット本人とは名指ししてないはずです。確か「高貴な女性」止まりの表現だったかと。
 で、このゲームですが…何故かパンがケーキより高価というパラレルな世界線。そしてその世界で行われる植えた兄弟によるケーキの分配戦。
 同じ種類のケーキを大量に確保していきましょう。

 

 コンポーネントはカードのみ。左が得点サマリカード。右がプレイカード。7種類が同枚数ずつあります。

 

 4人用セットアップ。
 8枚1セットの山札を5セット用意します。これは中央に置いといて、あとは各プレイヤーにサマリカードを1枚配ります。サマリカードには同じカードを何枚持っているかによって得られる得点が一覧になっています。

 

 ゲームは5ラウンド行います。
 スタートプレイヤー(長兄らしい)を決めてからセットアップで作った山札から1つを選んで自分だけで確認。

 

 8枚あるので、その中から2枚を自由に選んで自分の前に伏せて隣のプレイヤー渡します。プレイヤー達はそれを繰り返すわけですよ。まぁ一番最後のプレイヤー(弟らしい)は最後の2枚を受け取るだけですので選択の余地はないんですが。

 

 ほぼ全員が2枚ずつカードを選んだ(弟は選んでない)ら…

 

 一斉にオープンします。

 

 その後に合図と共に全員が納得しているか銅貨の意思表示を行います。(サムズアップorサムズダウン…今回は飛行機がサムズアップ、動物がサムズダウンってことで…予備のミープル買おうっと…)
 ここで「反対票(サムズダウン)が1票まで」ならば分配が成立となります。

 

 今回は成立したので自分がピックしていた2枚がそのまま獲得です。
 この時に1つ選択しがあるんですがそれは後ほど。

 

 では今度は…

  
 「反対票が2以上」のときを見てみましょう。
 この場合は各プレイヤーがピックしたものは基本的に取れません。弟からの逆襲が始まります(笑)

 

 先程まで皆がピックしたカードのセットを「カードをピックした順番とは逆順で」「自分が取ったセット以外を(例外アリ)」奪っていきます。例外というのは長兄が最後に取るわけですが、その時に自分のセットしか残っていなかった場合です。基本的に長兄以外に例外はありません。
 そして、この逆順に選んでピックしていったセットがそのまま各プレイヤーの獲得カードになります。投票?ねーよそんなもんってことですな…弟たちの報復ですし。

 ゲームとしての基本はこんな感じ。ゲーム終了は全ての山札を使い切ったら…ということですね。
 勝者判定は獲得したカード(1ラウンドに2枚獲得するので全部で10枚)における種類ごとの枚数で決定します。1種類で多くのカードを獲得できていれば高得点、偽薬に2枚までしか持ってないと減点対象になります。

 

 こんな感じだと…「2」のカードは最高点かな。同種のカードって7枚までらしいし。
 ここで「4」のカードが1枚しかないので減点対象になってしまうわけですが…こんな時はというか、減点になりそうだと解っている場合なら対処法はあります。

 

 それはカードを獲得した時に「食べる」こと。
 食べたケーキは裏返して+1として扱います。数字カードとしては扱われないので減点対象から逃れて+1点の加点付き。大量に持っていないカードならぜひともやっておきたいところですが…食べることが出来るカードの枚数は上限が決まっているのでご利用は計画的に。
 
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 全員が手札を持ってカードをピックしていくタイプではなく、1つの山札を使ってプレイヤーが順番にピックしていくタイプのドラフトシステムがちょっと珍しい。
 ドラフトの大きな利点がダウンタイムの減少となってます…要は「みんなが一緒に行動するので考える時間が相対的に短くなる」ってことなんで、この利点を放棄している感じがするこのやり方はどうかと思ったんですが…
 「兄弟によるケーキの分配」というモチーフからすればこちらの方が合ってますね。兄による分配に反抗する弟という扱いも面白い(笑)

 ゲームとしては「兄」が分配に少し悩みそう(笑)欲しいカード確保したいけど、弟と被ったらひっくり返されそうになるんですよね…ただ、最後の弟1人だけが反抗するだけなら無視できるので、最大多数の最大幸福を目指していきたいところです。もちろん自分は幸福な方で。


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