「見慣れぬ遊戯」亭

ゲームが趣味のテキトー人間が綴る備忘録+駄文。
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紹介/ボードゲーム/「アルケミスト」

2015年10月23日 02時01分16秒 | アナログゲーム紹介
 開封で全力で失敗した「アルケミスト」のご紹介…を少しだけご紹介。


 原題: Alchemists
 日本語タイトル: アルケミスト(日本語版:アークライト)
 デザイナー: Matúš Kotry
 発売: 2014(捷)
 可能人数: 2~4人
 プレイ時間: 120分程度
 ボックスサイズ: 297×297×75(mm)
 カードサイズ: 67×43(mm)

 「推理」「ブラフ」「スマホ連動」「アクションポイント方式」


 

 いやぁ…ヒドイ事件でしたね。(開封エントリ参照)
 それはともかく、20ページあるマニュアルを眺めたんですが…

 ルール多いわこれ(笑)

 とりあえず、勝利点を稼ぐゲームということは勝者の決め方を見れば載っているんですが…その勝利点の取り方のメインとなる「名声点」の取り方が物凄く多岐に渡るという。
 …そういえばウチが所持してるこのメーカーのゲームって「おかしな遺言」「心臓発作にならない10の方法」に続き3つ目(どれもアークライトからの日本語版)のはずですが…全部ルールが細かいなぁ(笑)

 

 とりあえず、1人に渡されるセット。
 (惨劇の舞台となった)研究室キット、公開情報を置いておく研究室ボード、アクションキューブ(要するにワーカー)が6個ですが使う個数はプレイ人数で変わります。そして薬瓶マーカー2個、投票用のカード一式に資金。
 あとは初期配布の材料カードと後援者カードなどが配られます。

 

 用紙はこんな風に置いて推理の為のメモ用紙にしましょう。使い方は…ルールブック見てください。あ、1人1枚あれば1ゲームに十分です。
 ゲームは全6ラウンドやったら終了ですので余裕というものはあまりない…と、思います。プレイしてませんから解らないんですよね…

 

 ボードのセットアップはこんな感じ…ボード中央右側にごちゃっと置いてる+だと-だのとか言うのはあとで使います。そしてお金チップどさー。材料カードとアーティファクトを配置して、冒険者タイル置いて…っと。これでよし。
 それはともかく、ラウンド進行は次のフェイズを順番に行います。

 1/順番の決定
 2/行動の予約
 3/行動の実行
 4/クリンナップ

 基本的にこんな感じ。特定のラウンドの終了時に追加でやらなきゃいけないものがあったりするわけですが…
 まぁ、1ラウンド目+適当に流していきましょう。ここで紹介するゲームの流れだけではゲームが終わらないです。

 

 まずやらなきゃいけないのは1つ目の「順番の決定」。
 ラウンド毎にとりあえずの仮親から時計回りに、上のボードに薬瓶マーカーを1つ置いていきますよ。
 で、全員が1個置いたら順番決定…いや、単に上からってだけですけどね。
 注意事項としては一番下の緑のトコには薬瓶を置けません。ここは「麻痺」ったプレイヤーが強制的に置かされる場所です。
 あと、コマ置き場の隣に何かアイコンがありますけど…これはそこのマスに置いたらもらえる材料カードや助力カードの枚数です。置いたら即座に貰えますよ。

 

 次にやるのは「行動の予約」になりますね。
 1人に規定数だけ与えられるアクションキューブをメインボードの所定のマスに置いていきますよ。置く順番はさっきボードで決めた通りで、順番どおりに一個ずつ…ではなく全部を「ここ、ここ、ここ…」とひょいひょい置いていきましょう。
 コマを置くスペースはボードに白いマスで書かれてますけど横列に1人分が載ります。2人目とかだと縦2列目とか、3人目だと3列目に置いていきましょう。

 ■ ■
  □
  □
 □ □

 こんな感じ。

 その他に気を付けることは…あぁ、マスの形ですね。上の写真だとマスが1つ1つ独立してますね…これは1つ置けば1回分のアクションが予約できるということになります。ただし、横に2つ繋がってるマスがボードにはそこかしこにあります…ここはアクションキーブでその2つのマスを全て埋めないとアクションが出来ませんので注意してください。
 全員が全てのキューブを置き終わったら次へ進みます。
 ちなみに、1人に与えられるキューブは4人プレイだと3個しかないです。ご利用は計画的に。

 さぁ、メインイベント…「行動の実行」です。

 

 これはさっきの写真の再掲で、一番最初の行動「材料採取」。
 ここに置いたキューブ1つにつき1枚材料を獲得できます…獲得するのはボードに公開されている5枚、もしくは材料カードの山札からです。

 

 こんな感じですな。まぁ他に取る人がいたら連続では取れませんのでご注意ください。
 各アクションでの行動順ですが、さっきアクションキューブを1人ずつ横に並べてましたけど、ここでは縦に解決していきます。

 ■(1) ■(4)
 ■(2) □
 ■(3) □
 □    □

 こんな感じ。
 
 

 メインボードにはいくつも行動がならんでいるわけですが、解決順は中央下の「材料採取」から始まって時計回りにこなしていきますよ。

 

 で、通常行動のラストがこの2人…「生徒」と「本人」…それぞれ「~~が飲む」と続きます。
 …えぇ、このゲーム…混ぜて作った薬の効果を確かめるのって「誰かが飲む」んですよ(笑)
 製錬の判定は後で説明しますよ…というか、この錬金術判定がゲームのキモですからねぇ。

 そんなこんなで全ての行動が終わったら「クリンナップ」を経て1ラウンド終了。
 いくつかのラウンドではここで(「行動の実行」と「クリンナップ」の間にイベントが挟まることもあるけど)いくつかの事柄を処理して次のラウンドへ進みます。
 前述の通り、これを6ラウンド行ったらゲーム終了となり、最終得点を計算して勝者を決定します。

 ……では、本来は一番最初に覚えるべき錬金術の行い方です。

 

 錬金術の材料は上の写真にある8種類の材料で、異なる2種を製錬することで「薬」を生み出します。別に手を打ち合わせて作るんでも大釜でぐつぐつ煮込んでも構いません。また、名前はウチが呼ぶ時に使う呼び方ですので公式ではないものも含まれます(笑)
 で、これらの材料を組み合わせて作る薬は大きく7つに分類されます。

 「体力増強」(赤+)「毒」(赤-)
 「敏捷up」(緑+)「麻痺」(緑-)
 「知力up」(青+)「狂気」(青-)
 「無力」(白)

 …この7つ。単純に考えて+がつけば有益な薬、-がつけば有害な薬、白は水ですね(笑)科学的には完全に中和して塩(えん)になったとでも言うべきでしょうか…

 で、どれとどれを組み合わせるとどんな薬が出来上がるかというと…プレイヤーには反応表が公開されていないので、自分か生徒が飲んで反応を調べるということになります。

 

 自分の隠しボードには材料の組み合わせのボードがありますので、実際に反応させて出来上がった薬に対応するマーカーを材料のクロスするところに填めこんでいくことになります。
 写真だと、「シダ」と「マンドラゴラ」を大釜でじっくりコトコト煮詰めていくと「緑の-」…つまり麻痺の薬が出来上がったということになります。この辺の実験結果や自分が何を製錬したかなどの情報は秘匿情報です…というか、メシの種です。ただし、調合して「何が出来たか」のみ公表します。

 

 このボードは公開情報を置くためのものです。上の方に反応表の結果マーカーと同じものがありますので、そのラウンドに作成した薬の効果はそこに々マーカーを置くことで表すようです。ただしそのプレイヤーが「何の材料を調合した」のかは解りません。
 じゃあどうやってこの実験結果を決めてんのか…という事ですが。
 実はこの8種類の材料には情報としてそれぞれ異なる成分配列が確定しています。

 

 この8つがこの成分配列。赤緑青の3色、それぞれの+と-、そして成分の大きさがそれぞれ表されています…同じ物はありません。繰り返しますが、8つの材料はそれぞれ8つの成分配列の1つに対応しています。   

 

 たとえばこんな感じ。「マンドラゴラ」は(赤-大:緑-大:青-大)が関連付けられていて、「青い花」は(赤+小:緑-大:青-小)がその成分です。

 どんな薬が出来るのかは、この3色、±、大きさで決まります。決定するための条件は2つ。

 大きさ:製錬する2つの材料のそれぞれの色について「大」と「小」の組み合わせでなければならない。
   ±:製錬する2つの材料のそれぞれの色について同じ記号でなければならない。

 基本的にこの2つの条件を同時に満たすのは1色のみです。
 「マンドラゴラ」(赤-大:緑-大:青-大)と「青い花」(赤+小:緑-大:青-小)で見てみましょう。

 大きさ:赤は「大」「小」なので条件クリア、緑は「大」「大」なので違っている、青は「大」「小」なので条件クリア

   ±:赤は「+」「-」なので違っている。青は「-」「-」なので条件クリア

 

 …というわけで、出来上がるのは条件をクリアした色で「青」、記号は条件をクリアした時の記号「-」ということになりまして晴れて「青-」の薬が出来上がりました!
 ちなみにこの薬は「狂気」なので飲むと一時的狂気に陥り裸になって「シンゴーシンゴー」なんて絶叫するハメになりかねないのですが…調合した薬はストック出来ないのでちゃんと腰に手を当てて一気飲みしましょう。

 ……解り辛いよね(笑)
 まぁ、これはインストの時にいくつか問題をインストラクターさんに出してもらって実地で覚えるのが一番早いです。3問くらいやってみれば漠然と「こんなもんかなー」ってのが予想出来そう…な気がします。

 で、ここからが本題(はい、今までのは基礎です)
 さっきの錬金基礎講座(笑)では既に配列が解っている2つの材料を製錬してみました。
 問題は、ゲーム内では「どの材料」に「どの配列」が関連付けられているか…最初からすべてが決定されているものの、公表されていないという事です。
 
 「どーすりゃえーねん!」

 …まぁそう言いたくなるでしょうが、とりあえず考えてみましょう。
 A+B=C
 こんなことやりましたよね(笑)
 ここに「A=赤+大」「C=青+」を当てはめてみましょう。
 「赤+大」+B=「青+」
 ということになりますけど…Aに赤を当てはめても出来た薬は青ってことはどう考えるか?
 「Bの赤の記号が-だった」「Bの赤の大きさが大だった」「Bの材料も「赤+大」だった」の3つの理由が考えられます。
 …あとはBを別の材料Dに変えた時、どんな反応が起こるかを見ると…どんどん条件が絞られてきますね。さっきも言いましたが「配列は8種類しかない」んですから。

 基本的に、こんな感じで実験を繰り返して情報を集め、材料に関連付けられている成分を確定しくのが得点を稼ぐメインになります。

 

 首尾よくある材料の成分構成に自信が出来たら(?)行動一覧にある「論文の発表」というアクションによってその成分構成を討論ボードにて公表することが出来ます。
 このアクションをすることで自分の実験結果を発表する代わりに名声を得るわけです。
 …まぁ、きっちりとした確証があれば良いんですけどね(笑)
 この論文…あまり確証が無くても良いんです(笑)まぁその嘘論文がどのような惨事を引き起こすかはやってみてください…ただ、仕掛けた方は論文がパーフェクトではなくても大丈夫なように仕掛けていると思われます。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 メッチャ書き殴り仕様ですけど(いつも通りですね、はい)大体「ラウンドの動き」「錬金製錬の基礎知識」がある程度理解できれば、あとはゲームの経験者に頼りましょう。(いや、マジで…)
 このゲーム…やることが多すぎるんですよ。
 4人でやる場合アクションキューブは3個しかないので取れる行動は最大で18回、その中で「材料集めて」「実験して」「論文作って」「相手の論文を論破して」「冒険者相手にして」「アーティファクト買って」…どんだけだよ、と(笑)
 なので、論文に罠があるかもしれなくても他人が発表した論文に関しては目を通さざるを得ないでしょう。事実を発表しているのであれば自分の推理にも助けになるはずです。
 紹介してませんけど「アーティファクトを買う」というアクションで助けになる道具が手に入ります…早い者勝ちの上時間が経つとひっこめられちゃいますけど。
 あとは最終の6ラウンド目に行われる「発表会」というアクションですかねぇ…実際に自分が持っている材料を使って実際に自分が「これを作ってやるぜぃ」と宣言した薬を作らなければなりません。成功すれば名声を得ますが…失敗したら名声が下がるのはお約束(笑)
 …つまり、実験が出来るのはほぼ5ラウンドまで。…さらに時間が減っていきますね(笑)
 なお、「発表」した成分構成はゲーム終了時の最終清算で答え合わせが行われまして…正解なら名声が手に入りますが間違ってると非難轟轟ですよ。
 間違ってたら記者会見でも開きましょう。

 「(この成分配列は)ありまぁす!」(とりあえず全員から「ねーよ」とツッコミが入るでしょうけど)

 …これ、どのくらい得点が稼げるんだろう…と、今キーボード叩いてて不思議です…

 そういえば、このゲームってホビージャパンで翻訳と販売がされる予定だったみたいですね。「工房の錬金術師」という邦題も決定してたみたいですけど…どうも発売中止になったっぽい。


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