「見慣れぬ遊戯」亭

ゲームが趣味のテキトー人間が綴る備忘録+駄文。
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紹介/ボードゲーム/「パンデミック:新たなる試練」

2015年06月03日 02時01分16秒 | アナログゲーム紹介
 協力型ゲームというタイプは前世期からありましたが、有名なのはこのタイトルでしょう。
 「パンデミック」のご紹介です


 原題: Pandemic
 日本語タイトル: パンデミック:新たなる試練(日本語版ライセンス:ホビージャパン)
 デザイナー: Matt Leacock
 発売: 2007(加)
 可能人数: 2~4人
 プレイ時間: 60分程度
 ボックスサイズ: 305×223×45(mm)
 カードサイズ: 88×63(mm)

 付記:
 2008年 ミープルチョイス賞 (Meeples Choice Award ) 2位
 2009年 オーストラリアボードゲーム賞 ベスト国際ゲーム賞 (Boardgames Australia Best International Game) 受賞
 2009年 ゴールデンギーク賞 ベストファミリーゲーム (BoardGameGeek Golden Geek Best Family Game) 受賞
 2009年 金のルド賞 (Gouden Ludo) 受賞
 2010年 オーストラリアボードゲーム協会 ボードゲーム大賞 (Australian Games Association Game of the Year) 受賞


 「協力型」「難易度高」「ハンドマネジメント」「セットコレクション」
 「放課後さいころ倶楽部5巻掲載タイトル」


 

 元々は2007年に同じ会社が発売した協力型ボードゲーム。2009年にセルフリメイクされて現在の形になりました。
 …元々のヤツも持ってるんですけど、物置の奥に入りこんじゃって出てこないんでこちらだけで紹介します(笑)

 

 3人プレイのセットアップ。
 世界は4種のウィルスが猛威を振るっており、このままでは人類が滅亡するのも時間の問題というところ。
 なんとか医療チームはこれら4種のウィルスのワクチンを作り出し、ウィルスを根絶していかなければならない…というお話ですね。
 各プレイヤーヘは手札3枚と役職カードが配られます。役職カードによってさまざまな能力が付与され、この組み合わせはゲームの攻略に大きくかかわるものになります。
 
 ゲームは手番制。
 手番になったら4つのアクションから自由に4回選んで実行します。

 ・知識の共有

 

 同じ都市にいるプレイヤーに手札を渡したり、受け取ったりします。「渡す」「受け取る」でそれぞれ1アクションを使います。

 ・移動

 

 すごろくのように繋がっている隣の都市に移動します。また、手札を使うことで特殊な移動方法も使うことが出来ます。

 ・治療
 自分が滞在している都市のウィルスキューブを1つ取り除きます。1アクション1個なので気を付けてください。

 

 ただし、ウチが持っているこの「衛生兵」という役職は同じ治療アクション1回で1種類全てのキューブを取り除くことが出来る即効性のある役職です。

 ・前線基地の構築
 その都市に医療基地コマを配置します。医療基地同士でシャトル輸送が出来る(移動のアクションの追加要素)他、後述の「治療薬の発見」に必要です。

 ・治療薬の発見

 

 世界地図を見て解ると思いますが、各都市はウィルスの発生しやすさから色分けされてます。手札にこの色を同色5枚揃えた上で医療基地のある都市にいる場合に宣言することでその色のウィルスに対するワクチンを作り出すことが出来ます。ゲームの勝利条件はこのワクチンを4種類、全て作り出すことなので、積極的に狙っていきたいところですし、ゲーム上の効果としても見過ごすことの出来ない強力な効果になります。
 「科学者」の役職を持つプレイヤーは本来5枚必要なところ、4枚でワクチンを発見できます。

 これらを4アクション分行ったら手札を2枚引いて手札に加えます。上限枚数は7枚なので、それ以上は手番終了時に捨て札になります…さっきの説明にもありましたがワクチンの発見は同色5枚のカードが必要なので、かなり圧迫されます。
 
 最後に「感染の拡大」が起こります。
 ボード上部の感染カードを規定枚数引き、その場所にウィルスが1個発生します。
 
 手番はこれを繰り返していくだけですね。これだけだと簡単に見えるでしょうけど…まぁ、そうは問屋が卸さないわけですね。

 

 手札として引くカードの中にはこの「エピデミックカード」が規定枚数紛れています。このカードを引いた場合、手番処理を少し中断してエピデミック処理が行われます。
 まずは「感染率の上昇」。感染率マーカーというのが感染カードの下にあるんですがこれを1マス右へズラします。これが進むとたまにラウンド毎の「感染の拡大」で引くカードの枚数が増えます。
 続いて「感染」。感染カードの一番下のカードを公開し、その都市にキューブを「3つ」配置します。

 そして阿鼻叫喚の根源、「度合いの増加」です。
 これは今まで引いてきた感染カードを全て(たった今「感染」で引いたカードも)シャッフルして…

 

 残った山札の上に重ねます。
 …下、じゃありません。上です。
 つまり、今まで引いたカードがまた出てくることになります…とゆーか「今まで引いたカードしか出てきません」!
 これによって、今まで「まだ大丈夫だから後回しにしよう」と相談していた都市が危険に晒されます…残された時間は案外少ないです。

 また、「アウトブレイク」も触れないといけません。
 各都市には3つまでしかキューブが置かれることはありません。
 
 

 じゃあ、4つ目が置かれるときはどうなるか?

 置かれません。

 正解はこう。

 

 「パリ」から溢れたキューブ1つにつきそこから繋がっている周囲の都市全てにキューブが1つ置かれることになります。
 これを「アウトブレイク」と呼びます。

 

 アウトブレイクが発生するたびにこのマーカーが下にズレていき…8回目が起こると人類が滅亡します。
 ちなみにこのアウトブレイク…連鎖します。

 

 1手間違えるとあっさりこんなに状況になったりしますよ。
 「パリでアウトブレイク」→「マドリード、ロンドンでアウトブレイク発生」→「ニューヨークで…」と続くパターンです。
 なお、これらのキューブが全てボードに配置されて足りなくなった場合も手が付けられなくなって人類滅亡でゲームオーバーです。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 元の版で数回やったことがある程度ですが…全部負けてます(笑)所有者の意地どーなった(笑)
 カード1枚によってドラマチック…というかドラスティックな展開になり、その不利を覆すために全員で知恵を絞り、天明を待つということになります。
 ただ、最初から完璧なプレイは無理です(笑)
 刻一刻と変化するボードの状況、各プレイヤーの手札、これから引いてくるカード運。エピデミックカードによる突発的な流行…これを全て読み切るのは難しいですからね…

 なお、ゲーム難易度は「エピデミックカードの枚数」で変わります。4~6枚となってますが、追加キットにはさらに枚数を増やすオプションもあります…クリアできんのかこれ(笑)


 なお、本日含め3更新はパンデミックの紹介です。
 今月下旬にはダイスゲーム版の「完全治療」とウィルス側から見たカードゲーム版「接触感染」が発売されるということで今までの紹介を急いだのと…
 最近MERS(中東呼吸器症候群)という感染症が韓国で封じ込めに失敗しまくったというニュースが流れているのでタイムリーかなーと思いまして。


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