イントゥ・ザ・ワイルド
あらすじ
1990年夏、アトランタの大学を優秀な成績で卒業した22歳の
クリスは、将来へ期待を寄せる家族も貯金も投げ打って、
中古のダットサンで旅に出る。やがてその愛車さえも乗り捨て
アリゾナからカリフォルニア、サウスダコタへとたった一人で
移動を続け、途中、忘れ難い出会いと別れを繰り返して行く。
文明に毒されることなく自由に生きようと決意した彼が最終的
に目指したのは遙か北、アラスカの荒野だった。
【出演】
エミール・ハーシュ
ハル・ホルブルック
キャサリン・キーナー
ウィリアム・ハート
ヴィンス・ヴォーン
感想 ※ネタバレ注意
自由とは?幸せとは何か?
1992年4月、一人の青年がアラスカ山脈の北麓、住む者の
いない荒野へ歩いて分け入っていった。
その4か月後、ハンターたちによって、彼はうち捨てられた
バスの車体の中で、寝袋にくるまり餓死している状態で
発見される。
青年の名はクリス・マッカンドレス。
ヴァージニアの裕福な家庭に育ち、2年前に大学を優秀な
成績で卒業したばかりの若者だった。
しかしある日を境に、彼は自分の全財産は寄付し、ヒッチ
ハイクを繰り返しながら、アラスカへと旅立った。
彼は、どのようにしてアラスカで悲惨な最期を遂げたのか…。
監督はショーン・ペン。『プレッジ』以来となる今作品は、
ショーン・ペン自身が、ジョン・クラカワーのベストセラー・
ノンフィクション「荒野へ」に惚れ込み、映画化権獲得に
10年近い歳月を費やしたという。
実際に観て、アカデミー賞にノミネートされてもおかしくない
出来だったと思う。
クリス役に抜擢されたのは『スピード・レーサー』にも主演
したエミール・ハーシュ。知的だが無謀な旅を続ける純粋な
青年役を見事、熱演している。
18キロもの減量に挑み演じた孤独と飢餓に陥って行く様は
見ていられなかったが、素晴らしい演技だった。
クリスはいったい、何を求め旅だったのか。
成績優秀、卒業後の未来も約束されていたような彼の中で
いったい何があったのか…。
そんな旅の中で、彼は様々な人と出会う。
彼にとってはその様々な人たちは、みんな理想の家族の
ように彼を愛してくれていた。
しかし、彼はそんな人たちの忠告や言葉よりもひたすら
自由を求めて旅立っていく。
ボクが思うには、本当の意味での心の自由というのは
この現代社会、いや人が生きている限りないということ。
幸せとは、クリスが本に走り書きしていたのと同じように
誰かと分かち合うしか、幸せを実感出来ないという事実。
クリスは純粋に大人になれない子供だったんだと思う。
小さい時から、親に気づいてもらいたかった。
愛されたかった。子供ならそれしかないと思う。
彼は人一倍賢かったが、人一倍、純粋で繊細過ぎたんだと
ボクは思う。
それに洞察力に優れていたので、物事の本質をよく
見ていたように思う。
それが旅中で出会う人たちに触れる度に、自分の親との
違いを嫌という程、感じ取ったはずだ。
その度に逃げ出したくなったんだと思う。
しかし現実は、クリスの親もクリスが失踪したことで
変わっていく。
でもその事をクリスが知る由もない。
クリスが最後に見上げたアラスカの空と、家族と再会出来
抱きしめられた時に見る空は絶対に違うはずだ。
それが、幸せという”かたち”そのものなのだから。
クリスは違う環境で、違う形で育ったもぅ一人のボクを
見ているようで、胸を締め付けた。
彼には、あの後生きて帰ってほしかった。
そんな未来があれば、彼の人生は大きく変わっただろうに
それが残念で仕方ないです。
【評価】
(5点/5点満点中)
イントゥ・ザ・ワイルド HP
あらすじ
1990年夏、アトランタの大学を優秀な成績で卒業した22歳の
クリスは、将来へ期待を寄せる家族も貯金も投げ打って、
中古のダットサンで旅に出る。やがてその愛車さえも乗り捨て
アリゾナからカリフォルニア、サウスダコタへとたった一人で
移動を続け、途中、忘れ難い出会いと別れを繰り返して行く。
文明に毒されることなく自由に生きようと決意した彼が最終的
に目指したのは遙か北、アラスカの荒野だった。
【出演】
エミール・ハーシュ
ハル・ホルブルック
キャサリン・キーナー
ウィリアム・ハート
ヴィンス・ヴォーン
感想 ※ネタバレ注意
自由とは?幸せとは何か?
1992年4月、一人の青年がアラスカ山脈の北麓、住む者の
いない荒野へ歩いて分け入っていった。
その4か月後、ハンターたちによって、彼はうち捨てられた
バスの車体の中で、寝袋にくるまり餓死している状態で
発見される。
青年の名はクリス・マッカンドレス。
ヴァージニアの裕福な家庭に育ち、2年前に大学を優秀な
成績で卒業したばかりの若者だった。
しかしある日を境に、彼は自分の全財産は寄付し、ヒッチ
ハイクを繰り返しながら、アラスカへと旅立った。
彼は、どのようにしてアラスカで悲惨な最期を遂げたのか…。
監督はショーン・ペン。『プレッジ』以来となる今作品は、
ショーン・ペン自身が、ジョン・クラカワーのベストセラー・
ノンフィクション「荒野へ」に惚れ込み、映画化権獲得に
10年近い歳月を費やしたという。
実際に観て、アカデミー賞にノミネートされてもおかしくない
出来だったと思う。
クリス役に抜擢されたのは『スピード・レーサー』にも主演
したエミール・ハーシュ。知的だが無謀な旅を続ける純粋な
青年役を見事、熱演している。
18キロもの減量に挑み演じた孤独と飢餓に陥って行く様は
見ていられなかったが、素晴らしい演技だった。
クリスはいったい、何を求め旅だったのか。
成績優秀、卒業後の未来も約束されていたような彼の中で
いったい何があったのか…。
そんな旅の中で、彼は様々な人と出会う。
彼にとってはその様々な人たちは、みんな理想の家族の
ように彼を愛してくれていた。
しかし、彼はそんな人たちの忠告や言葉よりもひたすら
自由を求めて旅立っていく。
ボクが思うには、本当の意味での心の自由というのは
この現代社会、いや人が生きている限りないということ。
幸せとは、クリスが本に走り書きしていたのと同じように
誰かと分かち合うしか、幸せを実感出来ないという事実。
クリスは純粋に大人になれない子供だったんだと思う。
小さい時から、親に気づいてもらいたかった。
愛されたかった。子供ならそれしかないと思う。
彼は人一倍賢かったが、人一倍、純粋で繊細過ぎたんだと
ボクは思う。
それに洞察力に優れていたので、物事の本質をよく
見ていたように思う。
それが旅中で出会う人たちに触れる度に、自分の親との
違いを嫌という程、感じ取ったはずだ。
その度に逃げ出したくなったんだと思う。
しかし現実は、クリスの親もクリスが失踪したことで
変わっていく。
でもその事をクリスが知る由もない。
クリスが最後に見上げたアラスカの空と、家族と再会出来
抱きしめられた時に見る空は絶対に違うはずだ。
それが、幸せという”かたち”そのものなのだから。
クリスは違う環境で、違う形で育ったもぅ一人のボクを
見ているようで、胸を締め付けた。
彼には、あの後生きて帰ってほしかった。
そんな未来があれば、彼の人生は大きく変わっただろうに
それが残念で仕方ないです。
【評価】
(5点/5点満点中)
イントゥ・ザ・ワイルド HP
これつ最近レンタルして観たのですが、なぜあのような果てしない旅に出たのか、見終わってもさっぱりでした^^;
「自由を求めて」??・・なんだか違うような気もします。
クリスの父親がクリスの性質を作り上げたかのような描写を作品の中に感じましたが、父親は、クリスが痛々しいほどに神経質な潔癖さと純粋さを持った人間に形成されるに足る要素だったのかな?ああいう父親って結構いるような気がします^^;
それとも、純粋・繊細・潔癖過ぎるとかはいわゆる生まれ持った彼の性質(個性)なのでしょうか。
・・・でもそれがなぜ「旅(に出る事)」に繋がったのか??
本当に、難しい映画でした^^;
最後死ぬ間際にたった一人で、「孤独」を実感した末に「幸福とは人々と分かち合う事では」と気づき?始めたクリスが痛々しいほどに皮肉でした。
クリスって、「洞察力に優れていて物事の本質をよく見て」いましたか?確かに学業優秀だし読書好きには見えたけど、個人的にはそういうものを感じませんでした。それがなんでかよくわかんないっすけど(^^;)、そういう人であるなら、もっとバランス感覚いいような気がします。
旅に出て、旅にこだわって、何かをひたすら探し続けている姿にクリスの、物事の本質が見えにくいからこそのがむしゃらな感じがしました。
とにかく難しかったです。
ただ、大自然の景色が凄く美しかったっす!クリス役のエミール・ハーシュも魅力的でした!^^(減量18㌔とは凄まじいっすね!)
難しかったので、自分なりの解釈を求めてまた観ちゃうかもっす。
キャッチコピーにあるような「自由」を
求めてとは、ボクも違う気がしました。
「洞察力に優れていて物事の本質を~」は
旅中で出会う人たちの事を、正確にとらえて
いたし、よく見ていたと、ボクはそう思いました。
自分の事は掴めなくても、他人に対して
鋭く見れる人はいると思います。
ボクも同じところがあって、自分を知ると
いうことがすごく靄がかかったように
わからなくなる時があります。
すごく言葉に表現するのが難しい映画です。
ボクもまたもぅ少し大人になって観ると
また解釈が変わるかもしれませんね☆
彼の旅において、「自由に生きる事を決意する」のと「自由を求める」のは、違いますよね。
旅の途中での様々な体験は、クリスにとってとてもよい影響を与えていたと私も思いました。
読書する人は自分自身で考える事が出来る人、ですね^^読書は、物事をとことん思索するという、素晴らしい精神の鍛練だとも思うっす。
クリスの洞察力の鋭さがあるとすればきっと、読書のお陰だとも思うっす。(勿論個人的見解っす)
クリスは、「自由に生きるとは」「一人で生きるとは」という事を、旅を通して自分の体と精神で体験しようともしたのですね。
で、自分もっかい観たんです(返却も迫っていたので^^;)
やはり彼の死は皮肉を感じずにはいられなかったっす;;
最後、死ぬ間際にクリスが見た空。
その空の下で思い描いたのは、父と母と一緒に笑い合う自分の姿。
この澄み切った空は一つなのに、彼は家族のいる場所からは程遠いアラスカの地で、たった一人で見上げている。もう間もなく自分は死ぬだろうという覚悟に浸りながら。
幸せとは、人々と分かち合って初めて本物になる(幸せは人々と分かち合ってこそ)・・・そう気づいた彼が皮肉なら、もしかしたら自分は父と母と一緒に幸せを分かち合えるのかもしれない、家族のもとへ帰ってもいいのかもしれないと、恐らく初めて淡い期待のような気持ちを抱いたであろう彼もまた皮肉だったのでは・・。
死ぬ間際の涙は、自分自身のある種潔癖な頑なさに対する後悔にも似た感情からだったのかな~と思いました。
観る人により解釈は少しずつ違ってくると思いますが、私は、彼の旅の本当の目的がわからないままでした。「自由に生きる」「一人で生きる」・・その先の最終的な目的とは一体何だったのか??もしかしたら彼にもわからなかったのかもしれないとも思いました。
何不自由なく育った若者の最大のわがままだという見方もできるかもですが、だとすれば、あまりにも家族や周りの人達に対して傲慢でしたかね;しかも死んでしまったのでは、余計に・・・。
ユウシさんが書いていらっしゃる通り、生きて帰れば彼のmその後の人生は大きく変わっていたでしょうね。
またまた長くなって失礼しました^^;
有意義な感想の書き込みができて嬉しいっす。ありがとうございました!
もぅ一度DVDを観てくれたんですね☆
こちらこそ色々とレビューを言い合える
なんて有意義な感じで嬉しいです。
ありがとうございます。
本当の意味で、彼が何を思ってアラスカの地を
目指したのかはわかりません。
彼は死んでしまっているのですから。
もしかしたら、アラスカの地で動けなくなった時に後悔していたのなら、それこそみかん。さんが
言うように皮肉というか、かわいそうですよね。
わがままなのか、自由を求めたのか‥幸せを感じたかったのか。
ただこの映画自身は色んな思いや考えを観る側に
与えてくれたので良い映画なんだと思いました。
本当に彼には生きて帰ってほしかったです。
私も若干似た経験がありますが、彼は冒険の魔力にとり憑かれたのだと思います。アラスカ目指したり、山に登ったり、チャリンコで走ったりするのに意味はありません。
強いていえば、ただやりたかった、大義名分も口実もありません。革命を起こすという意志が芽生えたらゲバラになるし、人跡未踏の地に行きたいとなればマロリーやアムンゼンになります。
もし生きて所帯をもって再び家族で世話になった人たちのところへ訪問する旅をやったら、楽しいホームパーティの連続だろうな、と思ったのですが、残念ですね。
ゲバラとクリスを比較したレビュー
拝見しました、面白いですね。
確かに旅に出た動機というのは
そこまで明確なものでは
ないかもしれませんね。
ただやっぱり生きて家族のもとに
帰ってほしかったのは同じですね。