Cinema Cafe ~シネマ・カフェ~

ようこそシネマ・カフェへ
あなたの観てない映画探せます
どうぞ、ごゆっくり

A.I

2008-01-27 | 洋画(あ・か)
 A.I


  あらすじ 
人間の日常生活が監視され、人間に代わって
ロボットが雑用や労働をこなしている時代。
そんな中、愛という感情をインプットされた
最初の少年型次世代ロボットとして誕生した
デイヴィッドは、彼を開発したサイバー
トロニクス・マニュファクチャリング社の
従業員ヘンリーとその妻モニカに引き取られる。
母親を永遠に愛し続けるようプログラムされて
いたデイヴィッドだったが、まもなく不治の
病に冒されていた夫妻の実の息子マーティン
が冷凍保存から生き返ったため、あっけなく
捨てられてしまう。
その時から、スーパートイのテディやジゴロ
・ロボットのジョーを道連れにした、
デイヴィッドの旅がはじまった。

【出演】
ハーレイ・ジョエル・オスメント
ジュード・ロウ、フランシス・オーコナー
サム・ロバーズ、ジェイク・トーマス
ブレンダン・グリーソン、ウィリアム・ハート




  感想  ※ネタバレ注意

愛をインプットされた少年ロボットの心の旅を描く感動作。
故スタンリー・キューブリックが長年温めてきた企画を
スティーヴン・スピルバーグ監督が映画化したSF人間ドラマ。



他のロボットとは違う愛をインプットされたロボット
デイヴィッドが母親の愛を求めて旅をする未来版
「ピノキオ」。愛がテーマの映画です。

冷凍保存され目覚めない息子を想う妻モニカを心配し
夫のヘンリーが会社の企画にのり、スーパーロボット
デイヴィッドがモニカの元へやってくる。
愛をインプットされたデイヴィッドは、本物の人間の
ように振る舞い、モニカの愛情をたくさん受ける。

そんな中、何の運命のイタズラか、植物人間状態だった
マーティンが目覚めてから、デイヴィッドに対する態度が
変わってしまう。
それから、捨てられてしまうデイヴィッドだったが
母親を探す旅にスーパートイのテディと旅立つ。

このテディが本当に可愛くて、面白くて大好きです☆
途中で出会うジュード・ロウ演じるジョーも良いキャラで
3人で母親を探します。

やはり天才子役と言われたハーレイくんは演技がすごい。
ロボットらしく、まばたきをしないように演技したり
人間のように振舞うロボットのぎこちなさをうまく
表現していて、天才子役と言われているだけのことは
ありました。



デイヴィッドは「ピノキオ」に登場する青い妖精・
ブルーフェアリーを探しだします。
ブルーフェアリーはピノキオを人間にした妖精
だからです。

-「ボクは人間になれますか?」

その願いも虚しく、デイヴィッドは暗い海の底へ
沈んでしまい、物語は2000年後の地球へ‥。
地球は氷河期を迎え、従来の人類は絶滅していた。。

そして終盤にさしかかった時に登場する半透明・
人型の宇宙人のようなキャラクターは、誤解している
人を見かけるが、メイキング等からわかるように、
あのキャラクターは絶滅した人類の遺物のロボット
すなわちデイヴィッドよりはるかに高度に進歩した
A.Iである事がわかる。

スピルバーグ曰く
「アナログはいつか滅び、デジタルが生き残る。
     なぜならデジタルは劣化しないからだ」

その言葉の通り、ラストでは人間は絶滅している。
何とも儚い人間の終わり方に、代わりに高度な
A.Iが繁栄しているなんて考えさせられました。

劇中の中で、その宇宙人のようなキャラクターは
絶滅した人間に興味を抱いており、デイヴィッド
を発見して、絶滅した人間の事を調べようとするが
すでに人間を復活させる事はできないことを知る。

デイヴィッドの母親に対する愛情に、テディが
持っていたモニカの髪の毛を使い、1日だけモニカと
過ごすことを約束してくれます。

もぅこの辺りからボクは涙が止まりませんでした。
デイヴィッドにとって、モニカと過ごす幸せで
大切な1日。
このラスト数分の1日に、愛とは何か?というテーマの
答えがある気がします。
そして1日が終わる時、モニカと共に、デイヴィッドは
人間と同じ深い眠りにつきます。

愛情とは何なのでしょう?難しいテーマで答えは
1つではないでしょう。
でも、デイヴィッドの見返りを求めずにひたすら
モニカを思い続けるその姿に、人の愛情とは何か
わかる気がしました。




【評価】
 (5点/5点満点中)


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ゆずゆ+)
2008-11-11 18:55:30
いいですよね、この映画。
私としては、お気に入りの映画のひとつです
といっても、もう何年か見ていないんですが・・・
ただ切なかったことは、はっきり覚えてます。
ロボットが本当に人間になるということは、たぶんないと思いますが、
デイヴィッドって、人間よりも人間らしい心だったなぁなんて思ったりしてました(意味不?
返信する
ゆずゆ+さんへ (オーナー)
2008-11-12 09:53:03
ボクもお気に入りの映画です☆

そうですね、デイヴィッドの方がよっぽど
人間らしく感じました。
それでもデイヴィッドは「人を愛する心」
をインプットされたロボットに変わりはなく。
ただ、一途に「愛」を求める姿が
ラストの結末をより一層切なくさせたのかも
しれませんね。


でも、ラストで一瞬でも幸せなひと時を
過ごせたことは、たとえ人が滅んでいたと
しても…そのひと時は永遠にそこにあった
事として変えられない。
そこに確かに幸せはあったのだと思います。
切ないラストですけど、そんなデイヴィッドは
幸せだったんだと思いました。
返信する