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パイレーツ・ロック

2010-05-29 | 洋画(な・は)
 



  あらすじ 
1966年、北海に浮かぶ船に高校を退学になったカールが
やってくる。更正のため、母親に名付け親のクエンティンに
預けられたのだ。この船は海賊ラジオ局で、クエンティンは
その経営者。1日45分しかヒットレコードをかける時間がない
BBCラジオに対し、24時間いつでもロックを流すこのラジオ局
は若者に圧倒的な支持を受けていた。
しかしその一方、政府はこの海賊ラジオ局を潰そうと画策
しているのだった…。

【出演】
フィリップ・シーモア・ホフマン
ビル・ナイ
リス・エヴァンス
ニック・フロスト
ケネス・ブラナー
トム・スターリッジ




  感想  ※ネタバレ注意

英国ロックヒストリーを語る上で、忘れてはならないのが海賊
放送局だ。60年代、ビートルズやストーンズといった面々が
チャートを独占していたが、彼らのレコードが国営ラジオで
かかる時間はごくわずか。
「レコードをかけると演奏家達の仕事が減る」との理由で、
ビートルズでさえレコードではなく生演奏を余儀なくされた。
今では考えられないそんな中、若者たちのニーズに応え最新
のロックを流していたのが、英国の法律が適用されない海洋
上からの「海賊ラジオ局」。
キンクス、ストーンズ、ザ・フー、ヤードバーズらの名曲が全編
を飾る。



CDやラジオ、今ではインターネットからでも、音楽を聴ける
時代になったわけだけど、そんな今では考えられないラジオ
放送に規制がかけられていた時代が、あのロックの母国と
言ってもいいイギリスではあった。

多くの人が好きな時に、音楽を聴きたかった。
当時では手軽に音楽を聴く方法はラジオ。だが規制のある
ラジオでは好きな音楽を聴くのは難しい。
そこへ、「海賊ラジオ局」が登場するという成り行きだ。

彼らは英国の法律が適用されない海洋上で、数人のDJ
たちが、それぞれの時間を担当し、好きな音楽とその軽快な
トークやしびれるような声で、リスナーたちに音楽を届け虜に
していた。
またキャストが個性豊かなDJやキャラたちにあっていて
盛り上げてくれる。

そこへ、更正のために母親が旧知の仲で名付け親である
「海賊ラジオ局」の運営者でもあるクエンティンに預けられる
ところから始まるのだが…

まぁ、1960年当時の音楽シーンってこんなにハチャメチャなの?
ってのが、よくわかる。
音楽をこよなく愛して、ドラッグや、イギリスで初めて「FACK」
という言葉を電波に乗せて送ったり、ファンの女の子たちを
船に招待しては、セックスやりたい放題、しかも見境がない
から性質も悪い。

そんな見境がないと思っていたら、急に正論を言いだして
DJ同士で度胸試しなんて始める始末…笑。
その辺はコミカルに描いているから、嫌な人は嫌かもしれない
が当時の時代では、当たり前だったのかな(苦笑)。


そんな状態の彼らを国が放っておくわけもなく、叩き潰す機会
を虎視眈眈と狙っているわけなのだが…。

それでも彼らはやめない。
そして、そんな彼らに最後の手段で政府が動き出すのだけど
天罰か(笑)彼らにはタイタニックのような展開に…。

それでもコメディタッチで突き進み、彼らを彩った数多くレコード
とともに船は海中へ沈んでいく…。

当時のヒットした音楽が全編で流れているので、音楽…ロック
好きには嬉しい作品だが、全編コメディタッチで描かれている
ので、誰でも比較的楽しめる作品です。
当時の風潮が苦手の人は、避けた方がいいかもしれないです。




【評価】
 (4点/5点満点中)


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