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フランス革命で「正義と理性の国」づくりが失敗

2017-04-23 04:29:36 | 日記
フランス革命を思想的にリードした、サン・シモン、フーリエ、ロバート・オーエンは、「理性と正義の国」づくりを求め、プロレタリアートの解放ではなく、全人類の解放をめざしました。
 
 フランス革命が始まった最初の段階は、王様と革命が共存しましたが、うまくいきませんでした。次はもっとすすんだ段階になってブルジョアジーは満足しましたが、農民は満足せず、次の段階で農民は満足したが、革命で一番頑張ったパリの民衆の暮らしはなに一つよくなりませんでした。

 革命で一番中心の役割を果たしたパリの民衆は、革命のさなかでもインフレと生活苦に悩まされ続けました。革命最後の時期のジャコバン派は、ブルジョアジーの政権ではあるが、パリの民衆を一番の基盤にし、その民衆の要求を受け入れて、いろいろとやりましたが、この問題を解決できませんでした。
 インフレの問題、生活苦の問題は、資本主義の問題に取り組まなければ、解決できないのです。その失敗のなかから、ブルジョアジー(商工市民層)は、クーデターでジャコバン派を倒した後、はじめは執政官政府に、最後はナポレオンのふところに逃げ込むのです。
そこでは、永遠の平和どころか、果てしない征服戦争になりました。

 このようにエンゲルスは、フランス革命の失敗の経過を論じなおしています。

 フランス革命でたちあがった階級のうち、ブルジョアジーの要求、農民の要求も解決できましたが、パリの民衆=無産大衆の要求は生活苦の問題、インフレの問題など、資本主義の問題を片づなければ解決できない問題ばかりでした。まだ資本主義のごく初期の段階という時期に
ブルジョアジーの革命の一部を代表する革命政権がその解決に取り組もうとしても、目立った悪徳商人たちを取り締まることぐらいしかできませんでした。
 無産大衆が政権を握ったことは、フランス革命のなかで一度もありません。