新宿御苑に12月でも咲いている桜を見に行った。新宿門から入り、サービスセンターの方向に進むと最初に子福桜が見えて来る。この桜は秋から翌春まで断続的に咲き続けるそうで、4月に桜を見に行った時にも確かに咲いていた。子福桜はカラミザクラ(シナノミザクラ)とコヒガンの雑種と考えられる栽培品種で、花は小輪で白色の八重。一つの花から複数の実がなる事から子福桜の名が出たという。
先に進むと、右手に十月桜があった。十月桜も秋から翌春まで断続的に咲く桜である。十月桜はマメザクラとエドヒガンの雑種で江戸時代から栽培されているという。花は淡紅色で中輪八重である。
十月桜の近く、道の左側に寒桜が咲き始めていた。この桜はカンヒザクラとヤマザクラの雑種で、江戸時代から栽培されていたという。花は淡紅色の中輪一重である。
サービスセンターの近くに、ヒマラヤ近辺を原産とするヒマラヤザクラが咲き誇っていた。開花時期は12月頃。花は一重で色は白からピンクまで様々だが、新宿御苑のものは濃いピンクで重なり合って咲くため遠目には八重桜のようにも見える。
中央休憩所の東側にある四阿の近くに、冬桜が咲いていた。マメザクラとオオシマザクラの雑種で江戸時代から栽培されていたという。花は白色の中輪一重で、秋から翌春まで断続的に咲き続ける点は、十月桜や子福桜と同じである。
中の池を渡って桜園地に行ってみると、十月桜がひっそりと咲いていた。新宿御苑の12月の桜はここまでで4種類。以前取り上げた春の桜を含めると33種ということになるが、新宿御苑には他にも30種ほどの桜があるそうなので、折を見て探してみたいと思っている。