湯原修一の歓喜悦慶と聊かの慷慨憂愁, etc.

いつとはなしに眠りにおち微風を禿頭に感じて目が覚める。
このような生活に変わったらブログが更新されないかもしれません。

◇ 私が作った「酢豚」

2015年03月31日 21時09分17秒 | ちょっとした出来事?
50年以上前の小学校低学年の頃
母に連れられて街へ買い物に出かけたときは、必ずと
言っていいほど、あるデパートの食堂に寄ってもらって
いました。
(駄々をこねていたのではありません)
その当時には熊本市内に三つ(*)あった百貨店の一つ
「銀丁(ギンチョウ)」です。

 * : 「大洋デパート」、「鶴屋百貨店」、「銀丁」

デパートの食堂は最上階にあったと思います。
陳列ケースの中に蝋できた美味しそうな料理が沢山並ん
でいましたが、私が食べるものは決まっていました。

「炒飯」と「ソフトクリーム」です。

  ※炒飯にはスープがついていました。
    家で食べる焼飯(ヤキメシ)と違い、パラパラ
    した格段に美味しいものでした。
   「炒飯=中華料理」と思っていた庶民の子でした。
   (残り少なくなった粒々をレンゲで掬うのが難しか
     ったという憶えがあります)
  ※ソフトクリームは昨日も食べましたが、これまで
    食べた中に50年以上前に食べていた銀丁のもの
    より美味しいと思ったものはありません。
    「ソフトクリーム=最高のデザート」と思って
    いた庶民の子でした。
    ( "昔は良かったという錯覚" だと思いますが)

中華料理が好きな母ですが、その中でも最も好きなのが
「酢豚」です。
半世紀前のお返しをしている訳ではありませんが私が作
りました。
(家族全員好きなので偶に作ります)



今日の「酢豚」の材料は

  ・豚肉(ロース、肩ロース、バラ)約1.5kg 
     ※ブロックで買ってきて切ります
  ・ニンジン 小さいのを2本
  ・キュウリ 2本
  ・玉ねぎ 1個
  ・椎茸 直径2~3cmの肉厚で小さいもの20個~
  ・ピーマン 3個
  ・タケノコ 出端の小さいもの1本
  ・パイナップル 輪切りスライス4枚

  甘酢あんは次のものを適量(調味料はいつも目分量)
   酢、醤油、砂糖、パイン缶汁、片栗粉、水
  今日は、これにダシの素をチョッピリ加えました。



私以外の者は皆『外で食べるものより美味しい』と
言ってくれますが、甘酢あんの味はどうしても満足の
いくものになりません。

家族の高評価は、店の物と比べての量に多さに満足し
てのものだろうと思っています。


この酢豚が出来上がっても
それを家族に知らせるラッパを吹くことはありません。
 (↓ギャラリーの絵を捩っての言い回し)

『できたよ、ハヨキテ(=早く来て)熱いうちに食べて』
と言って回りました。


・・・・・・ ギャラリー 010 (ウィンスロー・ホーマーさんの絵)・・・・・・

 ■タイトル:食事の知らせ(The Dinner Horn)

 ・画家:ウィンスロー・ホーマー(Winslow Homer)
 ・制作年:1870年      ライセンス: (パブリック・ドメイン)
 ・収蔵:ワシントン・ナショナル・ギャラリー
   (National Gallery of Art)

 ※この絵はホーマーさんが描かれた中でも特に好
   きな絵なので大きめに掲載しています。

 ※1870年頃のアメリカの農村の生活がどのような
   ものか知りませんが、この絵で二つの情景が
   思い浮かびます。

  1.家畜や家禽などの動物へ餌の時間を知らせている
    (牛は寝そべっており、家禽は遊んでいます)

  2.農場で働いている人へ食事の用意ができたことを
    知らせている
    (働いている人たちが遠くに見えます)

   あるいは、これ以外の目的でホルンを吹いている
   のかもしれませんが ・・・

   この農場にいる人々、家畜、家禽が一つの家族と
   なって仲良く暮らしている様子が想像されます。
   ほのぼのとした暖かい気持ちにさせてくれます。

  遠くまで聞こえるように腰に手を当て背筋を伸ばして
  吹いている ・・・

   皆へ団欒の時がきたことを知らせるこの役を
   喜んでしているように見える少女(?)は
   美人かどうかわかりませんが、笑顔が可愛い、
   周りを明るくする快活な女の子だと思います。

   豪華な夕餉ではないかもしれませんが、
   テーブルには心のこもった手作りの品が盛られて
   いることでしょう。