心の糧に_5 2007年07月12日 | 花の日々 東京ドームの外、ベンチに座って、 おにぎりとから揚げを食べた。 猫が寄ってきた。 甘えるというより、狙う様相。 くれないと見ると至近距離をさっと走って示威行為。 襲われるかと思うほど気迫と意思に満ちていた。 別な猫もやってくる。 前の猫が追い払う。 その凶暴さに感嘆する。
心の糧に_4 2007年07月12日 | 花の日々 ふと外を見やると、 中庭で荷物を降ろしている。 台車から台へ運んで並べている。 業者の人か?職員か? よく見ると名札をつけている。 知的障害の子が仕事の練習をしているのだった。 先生がつきそってやり方を直している。 ひととおり終わったら、また別なところに積み替える。 倦んでもたゆんでも、ていねいに。
心の糧に_3 2007年07月12日 | 花の日々 手すりに鳩が二羽止まった。 白鳩ときじ鳩。 キョロキョロしたり、首をかしげたりしていたが、 白鳩が突然仁王立ちになって羽ばたいた。 もあ~~っ ものすごい埃が舞い上がった。 白くきれいに見えるものでも、 生きていくうちには汚れるものだ。
心の糧に_2 2007年07月12日 | 花の日々 藪のようにごちゃごちゃに茂った林。 あるときすっきりと伐採され、間引かれた。 あまりすっきりして寂しい気持ちになったくらいだった。 数ヶ月経った今、そこは若木の芽がいっぱい。 ずいぶん伸びている。 切り倒される木があってこそ、 成長する木もある。 どちらに価値があるかは、決められない。
心の糧に_1 2007年07月12日 | 花の日々 家を出て小さな坂を下る。 朝の通勤、駅までの道。 目線の先に高台の敷地の端がある。 朝の光を浴びて草が光る。 雨の日は雫が輝く。 草は刈られても、また伸びる。 冬に枯れても、また生える。
悲しみ_5 2007年07月12日 | 花の日々 祖母は生きている。 けれどもうあの煮ころがしを作ってくれることはない。 あの卵とじを味わうこともできない。 針仕事をしている姿を見ることもない。 庭仕事をしている姿を見ることもない。 鬱病になったあのとき、 祖母の一部は死んだのだ。 誰も気付かなかった。 祖母はそこにいたから。 でも、もう昔の祖母はいなかったのだ。 戻ることもないのだ。 知らないうちに、喪っていたのだ。
悲しみ_2 2007年07月12日 | 花の日々 駅から職場Aまでの並木道、 右側がばっさり伐られていた。 先が見通せない、まるでそこから森のような 鬱蒼と繁った木々だったのに・・・。 今は丸見え。 工事しているブルドーザーも、土盛りも。 去年の夏は遠い梢を見上げると、 ねむの花が見えたけれど、今年はもう見られない。