代々木の森耳鼻咽喉科

~スタッフ休憩室~

花粉症の治療法

2017年03月08日 | スタッフ日記
こんにちは!
3月に入り、都内はスギ花粉本格飛散シーズンです。

特に 晴れて暖かい日、風邪の強い日、雨上がりの翌日などは花粉がたくさん飛びますので、マスクメガネで防護対策を!
出来る方は鼻洗浄ももちろんお勧めです。 (前回記事参照
そして適宜、抗アレルギー薬の服用、点鼻、点眼で花粉シーズンを乗り切りましょう。


重症度の方や、通年性アレルギーの方には減感作療法という選択もあります。

減感作療法とは、原因になっている抗原を少しずつ体内に皮下注射することで、原因抗原に対する新たな免疫(抗体)を作っていくのです。
この新たな免疫によってアレルギー反応をおこしにくい体質になっていきます。



当院では今までの減感作療法(皮下注射)に加え、3年前から保険適用となった舌下免疫療法も行っています。

舌下免疫療法は、スギ花粉のエキスを毎日、口に垂らすことにより有害なアレルギー反応を抑えていくというものです。数年続けるうちに、症状が軽減されていきます。

ただ、免疫療法には年中つづけなければいけないという大変さがあり、、
減感作では週に一度の来院(~徐々に間隔をあけて、最終的には月1度) が必須、舌下においては定期通院+365日毎日投与が必要になり、まさに継続力が要となる治療法なのです。

効果が出る前に中断してしまったりすると、それまでの努力が水の泡になってしまうので、
「続けるガッツがありますか?」と建介先生がよくよく確認している風景も診察室ではよく見られます

現在のところアレルギー体質を変える治療法はありません。
でも、ある程度アレルギー反応をおこしにくくする方法が減感作療法です。
効果が出るまでに時間はかかりますが、抗アレルギー薬が対症療法であるのに対して、アレルギーを根本から抑えていくという大きな違いがあります。

強い意志で継続されて、症状が軽減されている患者様もたくさんいますよ

さて、花粉の免疫療法については、毎年この時期にお問い合わせが大変多いのですが、、
新たに始めるには、シーズン中からは出来ませんので、5・6月から治療開始して来シーズン以降に備えるということになります。
今シーズンはまず抗アレルギー薬等の処方や検査のみとなりますので、ご了承くださいね。