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プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

「老朽原発大国」日本に迫る「脆性破壊」の危機

2012-07-08 12:28:03 | 日記
 日本の原発は、30年を超える原発が危険を顧みられることなく運転されてきた「老朽原発大国」です。実は、「アメリカは日本より10年早く、60年代に原発を稼働させましたが、大半はすでに廃炉になって」おり、「ドイツも同様・・・その頃に建設され、運転を開始した原発がいくつも使われているのは日本だけ」なのです。(引用は『週刊現代』)

 老朽化の指標となるものに「脆性遷移温度」がありますが、その温度が高くなればなるほど圧力容器が割れやすくなります。「脆性破壊」です。もし、「脆性破壊で爆発が起きれば、圧力容器は空になり、ほぼ全ての放射性物質が放出されて」しまうのです。フクシマでも、(一応は)「放射性物質の9割は圧力容器内に残っている」(でもかなり深刻な状態で格納容器の底部に存在していますが)のですから、「脆性破壊」の恐ろしさと被害の甚大さが分かります。

 この老朽化、その危険性を示す「脆性遷移温度」が一番高いのが、佐賀県の玄海原発1号機の98度です。過日の(超党派の)国会議員による廃炉リストに玄海原発1号機が載っていないと指摘されているのは、老朽化原発の危険性を訴え続けている東大の井野教授です。同教授によると、玄海1号機は「(圧力容器の)鋼材そのものが均一な材料でない」、「一種の不良品」だそうです。そのような不良品が「脆性破壊」を起せば、当然2号機、そして(MOX燃料を装填している)3号機と、コントロールのできない状況に陥ります。

仮に同原発でシビア・アクシデントが起これば、「大阪は・・・避難区域になって住めなく」なる、「事故の進展が早いので、退避することも難しい」(アジアや欧米にまで影響を及ぼす)と警告するのは小林圭二先生です。地震や不測の事態によって、仮に緊急炉心冷却装置が作動しても、圧力容器が急激に冷やされる結果、(玄海1号機では98度の水で)「脆性破壊」が生じる恐れがあるわけです。そのような危険極まりのない原発を稼働させるならば、日本だけでなく、世界中の国々の人民を被曝させる危険を冒しているということなのです・・・

P.S. ちなみに、「脆性遷移温度」が高いのは、98度の玄海1号機に続き、美浜1号機81度、同2号機78度、大飯号機70度、高浜1号機54度、敦賀1号機51度となっており、関電管内の福井県に多くが集中しているようです。当然、止まっていても、その危険性から免れているということではないのです・・・

P.S.2 昨日東京では15万人を超えるデモがあったそうですが、大飯原発についで再稼動と考えられる愛媛では、そうした盛り上がりはありません。昨日は私も署名のお手伝いに行きましたが、快く署名下さる方もおられますが、多くは拒否されます。福島の事故が起きた現在、(依然として危険な状態が続いている中)最早関心がないということはありえない状況なのです。私のように幾ら自分のことだけを考えても、(我が身大事だからこそ尚のこと)稼働の前にするべきことがあるように思うのです。それでも尚、稼働すべきだと言うのなら、その時は再び、日本の命運を掛けた「原発」という名の「戦争」に突入するしかないのでしょうが。今回のなし崩し的な再稼動は、負け戦に、さらに勝算も無く突き進む亡国の道だと思うのです・・・

P.S.3 節電の始まった関電管内の電力需給は、この1週間は2010年と比べて20%ほど減っているそうです。来週9日からは、大飯3号機もフル稼働、代わりに8基の火力発電所を止めるとか・・・。この分では、電力はかなり余りそうな予測になりました。節電させて、余った電力は捨てているのです。本当に強い憤りを感じます。それでも、節電自体は大切です。実は家庭では、エアコンより、(液晶画面の大型化した)テレビの方が、試算では1、7倍電気を消費するそうです。TV局や報道機関が流さないはずです。エアコンを消す前に(消さずに温度設定を上げましょう)テレビを消しましょう!(2時から4時まで)下らないソープドラマや下世話なワイドショーを垂れ流し、再放送で手を抜いているTV局の視聴拒否を行ないましょう!!!

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成24年7月7日)

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