ヨンデリーヌ・ヨンデルホンのビミョーなる書棚群

加齢なる 読道生活半世紀。 歯磨き、活字は、生活習慣。 

脳が壊れた

2016年12月31日 | ノンフィク棚
鈴木大介  新潮新書

脳梗塞に罹患した当事者による手記としては、多田富雄『寡黙なる巨人』も秀逸でしたが、
あの『最貧困女子』のライター・鈴木大介ならではの、当事者感覚、ノリ、ツッコミ、ボケがたまらない一冊です。

ハンディキャップを負う事のリアルがここに。
そして、ハンディキャップを負ってこその我が身分析、それを経てこその、『最貧困女子』たちへの新たな視線…

終章近くでは、妻の発病をも背負うこととなり、尚さらに鈴木氏の視点がハジけます。


『寡黙なる巨人』、実は中身をそれほど覚えちゃいないんだが、読後どんよりと籠ったことは憶えています。
いやはや、それと同じ病とは思えない本書。
というか、要するにどんな病も、いや、病だからこそ、「人となり」ということなのだな、とつくづく。


両方ともに、オビ推薦文は養老孟司。


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