フリーランス的発想のススメ

~フリー満喫講座~

邪魔者は殺せ

2012年09月23日 | ヨーロッパ・その他


監督:キャロル・リード
主演:ジェームズ・メイソン
   キャスリーン・ライアン
   ロバート・ニュートン

 WOWOWで「戦慄のサスペンス100時間!」なんてモノをやっていたとはつゆ知らず(汗)気付いたらその大半が終わっていたんですが(苦笑)、とりあえず「邪魔者は殺せ」には間に合って観賞できました。この「邪魔者は殺せ」という邦題、映画の内容とまったく合ってないんですが、どうしてこうなった?(原題は「Odd Man Out」)
 アイルランドの独立のために結成した地下組織が、資金調達のため強盗を行い、誤って1人を殺害、自身も左肩に重傷を負ったリーダー(ジョニー)の、長い長い一夜の出来事。ジョニーは逃げ切ることが出来るのか?が映画の中心なんですが、実はこのジョニーに関わった人々の、人間群像が主題だと思います。
 原題の「Odd Man Out」とはジョニーのこと。(ゲームなどで1人余ってしまう人のことを指す言葉らしい。異端者、のけ者。)重傷を負ったジョニーは仲間からはぐれ、1人で逃げることになるんですが、ストーリーはジョニーの視点では進まず、ジョニーを犯罪者とは知らずに傷の手当てをする人や、警察から賞金を懸けられたお尋ね者と知って接する人など、街の住人の視点で進んでいきます。ジョニーに関わる多くの人たちは、社会からちょっとハズれた人々。その人たちもまた「Odd Man Out」だったんじゃないかと思いました。たった一夜の物語とは思えない、たくさんのモノが詰まってましたね。
 モノクロ映画ですが、すごく美しかったです。モノクロの方が『表現』という点では、カラーよりも優れてるんじゃないかと思わせる映像美でした。(全編を覆う『品格』に。☆☆☆☆☆☆☆☆☆)

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