故なき詛いは雀の翔けり燕の飛ぶがごとくに来たるものにあらず。(箴言26:2)
今日は土曜日、幼稚園が休みのため、園庭はガランとし、静かである。見ていると、雀やいろいろな鳥が飛来し、まるで自分たちの庭だとしゅちょうするかのように遊んでいる。砂の中に何があるのか、ついばんだり、栴檀や紅葉の枝の間で羽根を休ませたり、遊具の上を悠々と歩いたり、まるで、園児たちのようである。その動きは、全く自由で、気ままで . . . 本文を読む
逆転 イザヤ書2:10-17
1. 低くされる
身分の高い者は低くされ、身分の低いものが高められる、という考えは聖書に満ちている。新約聖書で言うと、「先にいる者は後に、後にいる者は先に」という表現ともつながる。聖書におけるこの「逆転の思想」は歴史上の栄枯盛衰の思想とは少し異なる。歴史における栄枯盛衰は、一つの民族なり、国家なりが勢力を強め、強大になると必然的に内部に崩壊させるマイナ . . . 本文を読む
富は必ず自ら翅を生じて鷲のごとく天に飛びさらん。(箴言23:5)
これは生活実感である。富を蓄えるときの苦労と、失われるときの早さを述べている。ちなみにインターネットの検索エンジングーグルで「お金に羽がはえたように」を検索すると、7件ヒットした。意外に少ないように思うが、少し表現を変えるだけで、数えられないくらいヒットする。ついでに、広辞苑で「羽根が生えたように飛ぶ」という言葉を引くと、「商 . . . 本文を読む
勝負 エレミヤ記20:7-13
1. 主に惑わされて
7節の言葉は状況を説明しないと分かりにくい言葉である。神に惑わされて、捕らえられて、神に負けて、人々から笑い者にされる。8節で「不法だ、暴力だ」という言葉は神に向かって叫ばれている。預言者は神と戦っている。そして、負けた。そして、そのことで人々から笑いものにされる。なぜ、それ程まで、神の誘いを避けているのだろうか。ここでは誘いを . . . 本文を読む
駝鳥は歓然にその翼を鼓う。されども、その羽と毛とはあに鶴にしかんや。(ヨブ記39:13)
駝鳥は駝鳥なりにその翼を自慢する。しかし、いくら自慢しても、駝鳥は鷲のように空を飛ぶことができない。また、駝鳥は駝鳥なりに、その羽の形、色を自慢する。しかし、その色といい、形といい鶴ような優雅さも美しさもない。駝鳥が翼や羽を自慢すればするほど滑稽である。しかし、神は駝鳥にすばらしい足をお与えになった。も . . . 本文を読む
2005年 聖霊降臨後第6主日(特定6) (2005.6.12)
契約 出エジプト記19:2-8a
はじめに
本日の説教は、はじめから語られるものとしてではなく、読まれるべきものとして準備されている。わたしはかねがねキリスト教における契約という概念についてじっくりと考えたいと思っていた。たまたま、この主日は幼稚園の父親参観のため時間を短縮して礼拝がもたれる。それで、説教を省略する . . . 本文を読む
それ死骸のあるところには鷲あつまらん。(マタイ24:28)
砂漠などの風景の中で、動物の死骸に群がり、その肉をむさぼり食らう鷲の姿を見ると、そのあさましさに反吐が出そうになる。これは、弱肉強食の戦いとは違う。ただ単に、そこに食べられる餌があるから群がり、争奪している。戦いとか、努力とか、リスクというような自己犠牲に関わることなしに、甘い汁だけを頂戴するという根性が汚い。だから「汚職」という。 . . . 本文を読む
2005年 聖霊降臨後第3主日(特定5) (2005.6.5)
どろどろの愛 ホセア書5:15-6:6
1. 預言者ホセア
ホセア書は大変ショッキングな預言書である。こういうことが本当にあったのか疑わしいほどショッキングである。先ず、神は預言者ホセアに「淫行の女をめとり、淫行による子らを受け入れよ」とお命じになる。そして、ホセアはゴメルという女性と結婚し、3人の子どもをもうける。そ . . . 本文を読む