
100年に1度の「経済危機」というので、今朝は
「ケインズの国民所得決定の理論」について少し考え
てみます。
図の説明をしますと、、、
「Y」は国民所得、「C」は消費、「I」は投資、
「S」は貯蓄、交点「E’」は国民所得の大きさ、
「N’]は完全雇用水準での国民所得です。
ケインズによれば「貯蓄(S)]と「投資(I)]が
均衡したところで国民所得の大きさが決まりますが、
完全雇用水準の国民所得が達成されるように、「投資
(II)」を「投資(I’I’)」まで引き上げることも
できます。
もっとも、一旦完全雇用が達成されると、技術進歩が
無い限り、それ以上いくら投資を増やしても、すべて
物価上昇によって吸収されてしまいます。
しかし、不完全雇用である限り、たとえ赤字公債による
政府支出にせよ、民間の投資増加にせよ、有効需要の
創出は国民所得の増加をもたらします。
これがケインズの「有効需要の原理」の核心です。
何時か・・・次には、国民所得の増加をもたらすプロセス
(投資の乗数の理論)について考えて見たいと思います。