韓国ドラマ一辺倒のNHKが？

老若男女を問わず、国民の幅広い嗜好に合わせた番組編成を目指すというお題目の割に、ことアジアのドラマ枠に関しては、甚だしく韓国ドラマに偏っていたNHKだが、4月の番組編成を見ると、多少異変があるようだ。

毎週木曜午後11：00は、これまで韓国ドラマの時間帯だったが、4月5日から、中国製作の『北京バイオリン』を放送する。これは、同名映画のテレビ版で、陳凱歌が芸術総監督としてテレビ版にも参加しているとか。主役のバイオリン弾きの少年も映画と同じ男の子が演じるらしい。

http://www3.nhk.or.jp/kaigai/2007spring/index.html

私の記憶では、これまで、NHKが放映してきた中国ドラマといえば、三国志や水滸伝などの時代劇ばかりだったと思う。今回が初の現代中国ドラマで、しかも、韓ドラの枠を使ってということになると、いよいよNHKも、民放に遅れをとったりとはいえ、韓国ドラマ一辺倒から、華流に目を向け始めたというべきか。

しかし、民放では、華流といえば、イコール台湾ドラマを指しているのに、NHKは、まず大陸路線からなのだね。まだ結論を出すのは早いが、もしこのまま台湾ドラマを無視し続けるようなら、ぜったーい、何か　ウラがあると思ってしまいますぞ。台湾ドラマというのは、民放がもっぱら放映しているアイドルドラマだけじゃないんですよ。台湾の公共テレビが製作した、『孽子』(にえず)のような、良質だけれど、ぜったい民放ではやらないような作品を是非とも我が「国営放送」でやって欲しいのだ。もしNHKがアイドルドラマ以外の台湾ドラマを放送してくれたら、無理やり払わせられている受信料も、少しは納得できるというものさ。