山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

演出ノート【1】

2015-11-02 23:44:16 | 声優A子の犯罪
「声優A子の犯罪」演出ノート【1】11月2日(月)

 今日から本格的な次回公演のための稽古に入りました。
 「本格的な!」とは、公演に向けて具体的な「場面」「音」「明かり」「衣装」「道具」などを決めていく作業に入ったということです。
 稽古中は脇目もふらずに見ます。
 そうすると台本を読んでいるだけでは気づかないことが現れます。
 今日は客入れからオープニングのところを想定して進めてみました。
 例えば、寺山修司「観客席」では俳優がお客さんに対して「ここは私の席です。」と因縁をつけて劇が始まります。
 所謂、ハプニングです。
 スタッフ同士が揉めるところから始まるのはどうだろうか。
 つまりスタッフと俳優の区別がなくなる舞台を工作するのです。
 お客さんが昨日見た劇を開演前に全部語ってしまうのはどうだろうか。
 一見、ネタばらしであります。ネタがばれても劇は違う方向へ進むから何も問題はない。
 クドシンに女装のAではなく女になろう!と投げかけた。
 男が女を演じるのではなく、クドシンは女なのだ。
 劇が始まると何度も「カット!」の声がかかる。
 カットがあるたびに劇は中断される。
 オープニングから女優Aの歌、そして独房のやりとりに入った。
 何を犯したのかは見えない。見えるのは見えない筈の「もうひとりの私。」と話している。
 アクションによって「犯罪」を想像させること。
 実際は殺していないのに殺人が行われたかの様な有罪をデッチあげるためのプロローグである。
演出ノートは続きます。もう、心の中では劇は始まっています。稽古があるたびに、こころを開きます。これも劇だ。


劇団夢桟敷No.68公演 「声優A子の犯罪」

構成脚本◎さかもとまり/構成演出◎山南純平
◾2016年
1月29日(金)19:00- 30日(土)15:00-//19:00 31日(日)14:00-
◾ギャラリーADO
熊本市中央区河原町2問屋

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