ちぇろりすとの独り言

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『不滅』ってやっぱカッコイイね☆

2005年06月30日 | おすすめクラシック
昨日のyurikamome122さんの記事に影響されて、カール・ニールセン (1865~1931)の交響曲第4番『不滅』を聴いてました♪うちには、ブロムシュテット&サンフランシスコ交響楽団の交響曲全集と、カラヤン&BPO盤の2つの演奏があるので久々に聴き比べ。

ごく最近(と言っても2~3年前(笑))聴いていたニールセンの曲といえば、交響曲第5番の第一楽章の後半部分、“アダージョ・ノン・トロッポ”の部分の弦セクションの美しい叙情性と、その叙情に満ちた平和を打ち切るような金管群の響きとスネアドラムの戦慄的な響きを伴ってダイナミックに展開していく部分がとっても大好きで聴いていたくらいでした。だから『不滅』を聴くのは実に久しぶり

この曲はワタシが高校生の頃はまったアニメ、『銀河英雄伝説』で第4楽章相当部分(この曲は作曲者の意図で楽章分けされていません)がとても印象的に使われていて、それがきっかけではまった曲でした。(友人のフェニックスくんの影響強しです☆)そのころはクラシックのCDなんぞ数枚程度しか持ってませんでしたが、まだ思考回路がいたって単純な青っちろいガキだったワタシを惹きつけるには、十分すぎるほどの魅力をもった曲でした。たしかにこの曲は古典的な交響曲の手法とは違い、かなり斬新な手法で書かれていて、単一楽章形式である、とか、調性感が非常に希薄である、とかいろいろ理屈はありますが、そんな小理屈は抜きに、否応なしに当時の私を虜にしてしまった作品でした。とにかくかっこいい♪ かっこいい曲に青少年(ガキ)は弱いのです(笑) ええ、今でもガキですとも(爆)

非常に単純な感想ですが、なんといってもこの曲の魅力は、第4楽章相当部分“Allegro”の迫力に満ちた英雄的な表現に集約されていると思います。まるでベートーヴェン交響曲第5番『運命』の第4楽章を聴いているような、あるいはショスタコーヴィチ第5交響曲『革命』の第4楽章を聴いているような達成感・爽快感を味わえます。
もちろん、第1楽章相当部分における激しさと叙情の対比も素晴らしいし、第3楽章相当部分の張り詰めた叙情とでもいうような緊張感のなかに、時よりホロっとするようなやさしいメロディーが顔をみせたりするところもとても魅力的です。そして、最後の第4楽章相当部分に向けて弦セクションのキザミが金管のロングトーンに導かれて怒涛のごとくなだれこんで行く様も圧巻です!後はやはり、ニールセンお得意の、曲全体におけるティンパニの非常に効果的な書法、というか目覚しい活躍ぶりでしょうか。

この曲は特定の調性が与えられていない曲ですが、非常にわかりやすくてシンプルに聞こえるのは、いわゆる特定の主題が要所要所でしつこいほどに出てくるからではないでしょうか。ソナタ形式で書かれた第1楽章相当部分“Allegro”の出だしの激しい展開(第一主題)がひと段落し、クラリネットのデュオによって非常に牧歌的な主題(おそらく第2主題)がホ長調で奏でられます。これは今回聴いていて改めて気がついたのですが、この主題がいたるところで、というか要所要所で必ず“ホ長調”で奏でられているんですねぇ。(だからこの曲はものすごい統一感があるんでしょう。)この主題の最初の登場、そして再現部、それから、第3楽章相当部分のクライマックスにおいてのこの主題の変形バージョン、これら全てが“ホ長調”で奏でられます。そして、最後の第4楽章相当部分“Allegro”のクライマックスでもこの主題が勝ち誇ったように盛大に、やはり“ホ長調”で奏でられます。とどめの一発ってやつですね☆ これがこの曲を非常にシンプルでわかりやすくしている一つの要因であるとともに、この主題がこの曲の主役の役割を果たしているのだなと思いました♪(もちろん途中、ト長調やイ長調、ヘ長調、変ホ長調、で出てきたりもしますけどね(笑)展開部とかで。あとは第3楽章相当部分の出だしで嬰ニ短調で少し変形して悲劇的に奏でられたりもしますが・・・)このような特徴的な主題の使われ方は、フランクに代表される循環形式を思わせます。ああ、こんなこと言ってるうちにスコア見たくなってきた(笑)

ちなみにこの曲、日本語訳では『不滅』と訳されていますが、デンマーク語では“Det Undslukkelige”で、“消滅され得ないもの”の意味らしいです。ニールセン自身の言葉によると、「音楽は、生命と同じように消滅し得ない不滅さをもつ」なにかニーチェの超人思想か、キリストの復活、あるいは輪廻転生の思想が反映されているかのようにも思えますけど。。。まあ偉大な人の考えることはよくわかりませんな

昔よくこの曲を聴いていたときは、ブロムシュテットのシンプルでクールなイメージの演奏よりは、カラヤン&BPOの圧倒的なダイナミックスレンジと精緻なアンサンブルに魅了されまくっていました。これらを今回久々に聴きなおしてみて、いったいどのように感じるのか少しワクワクしながら聴き比べしてみました。

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十数年の長い年月をもってしても、意外と趣向は変わらないみたいですね
やっぱりこの曲はカラヤン&BPO版の方がワタシにはあっているようです♪
なんだか今更カラヤン?って感じですがこの演奏は本当に素晴らしいですね
カラヤンもニールセンの『不滅』も永久に不滅です!!ってカンジ?(爆)


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4 コメント

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TBとコメントありがとうございます。 (yurikamome122)
2005-06-30 22:26:28
呼応していただき大変嬉しく思います。カラヤンはまだ聴いたことがないんです。興味ありますね~。ぜひ聴いてみたいです。この曲は、実演でもすごい迫力でした。でも、5番も1番もニールセンではまだまだいい曲がありますね。今度はどれにしようかな?。
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ほんとにいい曲です♪ (ya-ya-ma)
2005-06-30 23:40:18
yurikamome122さん、コメント&TBありがとうございます。『不滅』聴いて昔と同じように興奮しました♪いい機会を下さってとっても感謝です。この曲聴くととっても元気がでてきます 

カラヤン&BPOの演奏かっちょいいので是非是非~♪

1番・・・。全集盤持ってるくせに、聴いたことがない(笑)。これはブロムシュテット様に失礼ですね(爆)ワタシも聴いてみます。
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「不滅」だ~~っ♪ (ぽぽろんろん)
2005-07-01 21:08:45
「不滅」と聞いてパーカッショニストな私がやってきましたよ(笑)



カラヤンですか~、聴いたこと無いです

うちのはブロムシュテットとバーンスタインなので。

ya-ya-maさんオススメなら聴いてみようかと思います。

う~ん、また買わなきゃいけないCDが増えていく…(^^;)



さて、コメントを書いていたら長くなってしまったので自分のところにエントリーを立ててしまいました(笑)

トラックバックさせて下さい。
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真打登場ですね♪ (ya-ya-ma)
2005-07-01 22:36:34
なんか、『不滅』盤ミュージカル・バトンみたいでおもしろいですねぇ!さっそく見に行きますよ~♪ワタシもせっかくだからTB返しさせていただきま~す
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