勝ち点で並ぶものの、このブラジル戦に勝たねば決勝リーグには進めない日本戦に、過信ではなく、勝てるのではないかと言う気持ちで望んだ。
しかし、残念ながらスタメンは予想された通りで、ギリシャ戦と同じ布陣だった。だからと言って戦う前から負けを予想していたのではなく、何故、まるで験を担ぐように同じ形、に拘るのか不思議で仕方ない。。正直、ギリシャ戦のパフォーマンスを観れば、玉田、小笠原の先発はないだろう…そして、サントスの先発も有り得ない筈だ。玉田はもう言わずもがなだが、小笠原に関しては発熱でハーフタイムに嘔吐までしたそうだ。コンディションが万全ではないプレーヤーを使うと言う意味が分からない。それで良いのか?G子?
自分の〝哲学〟で采配していると言うがとても俄かには信じ難いものがある。。
結果からすると、ブラジルには2対2で引き分けた。王者に引き分け、などと見出しが飛んでいることだろうが、全然王者でも何でもないことは何故報じないのだろうか。いや報じているのかも知れないが、引き分けたことなどで終始してしまっているのであろう。
先ずGKジーダがいない。小生がミラニスタであることを差し引いても、2002年の時のGKのマルコスよりかは遥かにパフォーマンスは上だろう。また、名前は申し訳ないが知らないのだが左サイドの16番。あれは酷かった。途中出場の大黒のスピードにも全然付いていけなかったし、思いっきり太ももにケリを入れていた。汚いプレーでしか対応できなかったと言うのは限界を感じたからだ。また、パスミス若しくは後ろ向きのパスばかりでドリブルのスピードは田中に軽く抑えられる程度の左サイドだった。当然本番ではロベカルが出てくるであろう。
さて、試合である。
GK
GK川口は、以前よりハイボールへの対応の不味さから小生的には個人的に全然評価していなかったのであるが、このブラジル戦に関してはその点も含めて落ち着いていて良かったと思う。但し、前半カカのシュートがポストに当たったものなどは、完全にポジショニングミス。明らかにカカのドリブルコースに対しては、前後で言えばもう半歩から一歩前。左右で言えばニアを消すポジショニングでなければならなかった筈だ。しかし、それ以外に関しては、冷静に対応していたと思う。前半ロナウジーニョの右足アウトでのトリッキーなシュートにも本当によく反応したと思う。実際、顔面でボールを受けたのは兎も角、2失点ともあれはDFのミスだ。後半、加地が中途半端なプレーで右サイドでボールを奪われ、シュートまで漕ぎ着けられたシーンの後(シュート自体は左に逸れていった)加地に向かって激怒するシーンなどは締める部分は締める、と言うような姿勢が見えていた。以前の川口ならば最初から最後までテンションが同じだったと思う。
DF
次にDFであるが、正直限界を感じる。全体的に一対一で全く対応できなかったのは致命的であろう。また、組織的であったとはとても言い難いと思う。個別の話で言えば、先ず左サイドのサントス。もう、攻守共に全く機能せず。元々守備などに誰も期待はしていないだろうが、攻撃に関してもそれ程効果的だったと思えない。前半に2-3度ドリブル突破を図り、センターラインから一気にバイタルエリアを抜けてペナエリ近くまで突き進んだが、そこから先、意図の分からないパスで終わる辺り、一体何を仕掛けたかったのか、周りの選手も為す術がなかったかのようであった。
失点シーンであるが、ロナウジーニョの変幻自在なドリブルは事前に分かっていたはずだが、田中の付き方は決まりきったバックステップの練習のようにしか見えなかった。結局スピードに対応できず置いて行かれるのであればイエローを貰わなくて済むエリアでファールで止めるべきだ。失点していては何の意味もない。ロビーニョの進入エリアに対してもいっぱいいっぱいになるのは見えているのだから(言わずもがな、一人では対応できる訳ない…)もっと組織的に対応すべきだった。宮本との距離感に関しては少々疑問が沸く。。
MF
MFであるが、前半の最初の頃はヒデと俊輔の距離感は良かったように思える。尤も、最初はブラジルのリズムに威圧され、チーム全体としてパスは通っていなかったし、日本のサッカーをさせてもらえなかったのだが、前半8分までにヒデと俊輔は4回のパス交換をした(どちらかからどちらかへ、の意味で)ことにより徐々にリズムが生まれていったと思う。現実的にこの二人の危機意識で攻撃の目を潰していたのだとは思うが…しかし、その後は妙に二人の距離が開いてしまい、前半を通じてヒデ-俊輔のパス総数は8回くらいであったように記憶している。ブラジルに押されていた時に、日本のリズムを取り戻したのは紛れもなくこの二人の連携だった。後半、中田浩二がボランチの位置に下がっても、ヒデと俊輔は大体30m~35mは離れていた。二つの拠点を持つにしては少々離れすぎていたと思う。仮にチームとしてその二人で廻さず(つまり小さく廻さない)逆サイドに走る加地やサントスを使うと言うことであったのであれば良いのだが、自然と産まれる良いリズムだったように思うので、この辺り、長く絡めばもっと良い結果になるものと信じたい。福西に関しては可もなく不可もなくなのだが、後半とんでもない位置で相手へボールをあげてしまったあたり、らしからぬプレーがあったと思う。小笠原に関しては問題外。隣に座っていたドイツ人からも何故あんなのが出ているんだ?と言われたがまさしく苦笑するしかなかった…
FW
FWに関しては、柳沢はこの大会をピークにしなかったのか、段々落ちていっていた気がした。実際、前半バーに当てたヘディングは良かったと思うが、パスを受けたそのほんの零コンマ数秒後に後ろからボールを掻っ攫われるなど、気の抜けたプレーが目立ったのが残念だ。もっと集中して、北朝鮮の時のような貯めを作るプレーが欲しかった。 そしてこのブラジル戦でも2点目となる同点弾を決めた大黒であるが、最早賞賛以外の言葉は見付からない。フォアチェックへ行くタイミング、コースの消し方など、MFとの距離感を掴みながらの献身的なプレーは見事だったと思う。普通に考えて先発すべきではないかと思う。明らかに柳沢とはタイプが違う点でもコンビを組ませるのはホントに良いと思う。玉田は問題外。試合後のコメントで「攻撃の流れとしては良かったが、その中で自分が何をやりたいのかを明白にできなかった」と言っていたそうだがこんなこと思いながらプレーする奴は要らないと思う。
交代については、玉田が先発すべきではなく大黒であるべきことを考えるとこれはある意味当然。むしろ前半の早いうちに交代させるべきだった。また小笠原に関しても無理させないどころか、あの程度のレベルでは出られなかった稲本や後半から代わった中田浩二の方が全然良いと思う。また柳沢に代わって出た鈴木など問題外。何でまだアントラーズラインに拘るのかホトホト理解に苦しむ。。。
引き分けたとは言え、問題山積な気がする…
試合終了後、良い試合だった、と言うサポーターが多かったし、帰りのトラムではドイツ人か?ニッポン、ニッポンとコールをしてくれたが、正直そんなことしてもらう気分ではなかった。当然、戦前の予想はブラジルボロ勝ちだったのが2対2の引き分けが意外だったからであろうが、、、
後、試合中にも関わらず、試合そっちのけでウェーブに興じるサポが多かった。ただ、これは前半の退屈なサッカーを続けるブラジルとそれに対応できていなかった日本の試合がつまらなかったからであって、後半、試合展開が良くなってくるに連れて、ウェーブなんてしてねーで、試合観ろ、ボケ!って言う雰囲気があったのは何となく分かった・・・(苦笑)
隣のドイツ人の子連れのおじさん、前半4分の加地の幻のゴールも、テレビでもあれはオフサイドではないと言ってるぞ、などと言ってくれたり好意的だった。スタジアムは後半に行くに従って、ブラジルのサンバのリズムからニッポンコールに呼応してくれるドイツ人が多くなっていった。少なくとも、ベッケンバウアーを初め、日本に対する評価は著しく低かったことを覆せたと言う意味ではこの試合は良かったのかも知れない。。。
とりあえず、引き分けにさせてもらえるチームになったぐらいでしょうか。その意味での、KENさんの落胆は良くわかります。
はっきり言って、強豪といわれるチームに勝てそうにはないなというのが印象です。
DFに関しては、特にそう思いました。ブラジルにやられた形こそまさに速攻ですよね。あの場面に対して、2対2とか、3対3とかにどうやって対応するかというのが一番の問題かと。強豪チームほど、あういうのを仕掛けてきますよね。自分よりも力量がはるかに上の場合に、どうやって防ぐか。最終的な失点をしないように、イエローは仕方ないにしてもどうやって守るかというのが一番のキーポイントになってくると思います。たとえば、加地があそこで、引張ってでもロナウジーニョを倒してしまうとか。そう言った危機感と格上との対峙の仕方が今後の課題ではないかと。
次のエントリーで書こうと思っていましたが、ファールの後の対応などはブラジルには一歩も二歩も先を行かれていました。。。
その意味での危機感とかがあまり感じられなかったという感じでした。1対1で勝てないのだから、どうすればいいのかということがあまり見れませんでしたね。特に、サントスの守備にしてもそんな感じでした。こればっかりは国外でサッカーをしないと見につかないものかなとも。
メリハリの効いた指示は好感持てます。
DFはあんなもんだと思います。対人プレーの強い中澤も出てなかったので、カカはセリエAの屈強なDF陣でも止められないですから、仕方ないのではないでしょうか。仕方ないでは済まされないですけど、能力のある選手が育ってくれるしかないんではないでしょうか。三渡州は同感です。体の向きとかメチャクチャでしたね。
MFは、俊輔と中田英の連係したプレーというのは少なかったですね。中田英はやはりボランチの選手ではないような気がします。。どうしても攻撃的な選手なので、基本的には守備選任の相方が適任でしょうね。W杯までに今野がその位置を任せられるまで成長してもえるのが個人的には、理想です。
FW。玉田は同感です。W杯予選といい、まだメンバーに残っているのが不思議なくらい。鈴木は論外です。何故、まだ彼に固執するのか?W杯のバーレーン戦で先発で起用したことで、彼を十分に尊重したと思います。それで全く結果を残せなかったのだから、もう必要ないはずです。
大黒はすごいですね!ボールを貰う時に、相手のマークを外して前を向いて受けられる体勢になっているところがすごいですね。このような選手は、今までの日本にはいないタイプのFWだなーと感じています。相当に期待しています!
逆に勝負するポイントではきちんと勝負できる人材を作らねばならないと思います。大黒はGKを抜いてから決めました。やはり勝負どころをきちんと見極められて、行く!って言うところで行ける人材が育たねば駄目でしょうね。。。
最近のサッカーではやはり守備専門って言うプレーヤーが少ないですよね。。今野はそう言う選手なのでしょうか?逆に言うと、イナがもっと踏ん張ってくれないと。。。イナなら福西と組むと相性も良いし、攻撃的に行くべきところでガっと行ける。
ヒデを上に上げるべきなのは言うまでもなく、やはりボランチで起用し続けるのはツライですね。。。
大黒には期待したいですよね。
だって期待に応えてくれていますからね!