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-2006年から大恐慌の到来を予想
-6年半ぶりに投稿

大恐慌!? その82 米小売り売上高の基調は弱く、3月も期ずれの影響大

2007-04-18 13:24:25 | 世界経済

3月の米小売り売上が0.7%と比較的強い数字となったことがマーケットで好感されている様だが、実は冷静に分析すると、米小売り売上高の基調は非常に弱い。※1のグラフの見れば分かるとおり、対前年(YoY)の実質ベースの小売り売上高は、2001~2002年の不況時以来の水準まで落ち込んでいる。

また、3月についても、復活祭の祝日が昨年より1週間早まったことの影響が大きい様で、4月第一週の売上が大幅に下落しており、4月の売上の見通しも下方修正されている。

・3/24で終わる週からのチェーンストア売上高指数は、4.6%⇒4.9%⇒4.0%⇒2.3%

・レッドブック 3月:前年比4.2%、4月(第1週):前年比+0.2%(前月比ー4.0%)

・例えば、Walmartは4月既存店売上高を「前年変わらず」から「2%減」になると予想

 一方で、4月のミシガン大学消費者マインド指数(速報値)は85.3と昨年8月以来の水準まで低下(※2)。米ガソリン価格は、11週連続で上昇し、昨年8月下旬以来、約8カ月ぶりの高い水準となっている(※3)。昨年夏、貯蓄率は、7月:▲1.6% 8月:▲1.2%、9月:▲0.7%と急騰し、それに伴って個人消費が落ち込んだ時期であるが、同程度の消費者マインドの低下を踏まえると、2月で▲1.2%の貯蓄率の急騰(消費の急落)も懸念される。

上記を踏まえると、楽観的なマーケットセンチメントとは反対に、4月の米個人消費は要注意である。

 

※1 Retail Sales

http://calculatedrisk.blogspot.com/2007/04/retail-sales.html

Trade Deficit PetroleumClick on graph for larger image.

This graph shows the year over year change in real retail sales ex-food, using the monthly PCE price index. Although March sales were strong, the real YoY change is fairly weak.

 

 

 

◎3月の米小売売上高0.7%増・寒波去り消費押し上げ

http://www.nikkei.co.jp/kaigai/us/20070417D2M1602816.html

 【ワシントン支局】米商務省が16日発表した3月の小売売上高(季節調整済み)は3715億6700万ドル(約44兆5000億円)となり、前月比で0.7%増えた。2カ月連続の増加で、伸び率は2月の改定値(0.5%)より拡大した。2月の寒波から天候が回復し、個人消費の伸びを押し上げた。復活祭の祝日が昨年より1週間早まったことも影響したとみられる。

 伸び率は市場の平均予測(0.5%)を上回り、昨年12月(1.1%)以来の高さとなった。前年同月比では3.8%増。変動の大きい自動車関連を除いた売上高は前月比0.8%増となった。2月の小売売上高全体の伸び率は速報値の0.1%を0.4ポイント上方修正した。自動車関連を除いても0.1%減から0.4%増に改定された。

 

※2 4月ミシガン大学消費者マインド指数(速報値):85.3
http://www.daikiusa.com/indicators/past/consumer_sentiment.html 


NY 2007/04/13(Fri)
 4月ミシガン大学消費者マインド指数(速報値):85.3
米ミシガン大学発表の4月消費者マインド指数(速報値)は、85.3となった。前月の88.4から低下し、市場予測87.5も下回った。

現在の景況感を示す指数は102.4となり、前月の103.5から低下。一方、先行きの景況感を示す指数は74.3となり、前月の78.7から低下。

マーケットでは、インフレ期待の高まりが、消費者マインドの悪化につながっていると評価されている。今後1年のインフレ期待は前月の3.0%から3.3%まで上昇しており、ガソリン価格高騰などのリスクが経過されている模様。
【Daiki Futures, Inc.】

※3 米ガソリン小売価格、11週連続で値上がり

http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=AT2M1700P%2017042007&g=G1&d=20070417

 【ワシントン=藤井一明】米エネルギー省が16日まとめたレギュラーガソリンの最新の平均小売価格は1ガロン2.876ドル(1リットル約91円)と、前週を2.6%上回った。値上がりは11週連続。昨年8月下旬以来、約8カ月ぶりの高い水準になった。原油高を背景に前年同月に比べても3.3%上がった。

 ガソリン価格は2月以降、ほぼ一本調子で上がり、この間の上昇率は33%に達した。地域別の最新価格は西海岸で3.195ドルまで上昇。特にカリフォルニア州は3.305ドルをつけた。その他の地域は大半で2.8ドル台に乗せた。値上がりにいつ歯止めがかかるかが焦点だが、夏の行楽シーズンを控えて需要は強い見通しだ。

 ディーゼル車用の軽油の最新価格も前週より1.3%高い2.877ドルに上がった。 (16:01)


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