そこらへんの赤ちゃん

どうやら赤ちゃんとはあまり関係ない、なんでも雑記帳。

ユニク■

2009-09-30 | ファッション
以前、お友達に「私はもう、ユニクロを買うのはやめようと思っている」と言ったところ「あほかっ!」的なことを言われました。そりゃ、今までにタンクトップ2着、ヒートッテック6着、ジーンズ1本、Tシャツ2枚、綿パンツ1本、BODY TECH(慶應大学と共同開発)2着、長袖2着と散々同社の製品を買っておきながら、何たる言い草だと言うことなのでしょう。その指摘はもっともなのですが、今日はそのことについてしこし触れてみます。


きっかけは、先日の蔡さんの日記です。

「ユニクロ栄えて国滅ぶ」 この議論は正しいのか


という記事と、それに対する反論記事、

IT & Economics 池田信夫 blog「ユニクロは日本を滅ぼすか」

という記事についてご自身の立ち位置を表明されていました。蔡さんは、自身がアパレル関係の仕事をしていることもあり、ユニクロについて過去に何度か話題にしたことがあります。そして、それらをみていると、もはやアパレル業界にとってユニクロは無視できる存在ではないのだということがひしひしと伝わってきます。


その中でも特に印象だったのが「どうなんでしょうねえ?」という記事。上記の経済学者たちの論争には効果的な太刀打ちは難しいんだけど、この記事の一番最後の部分にある『"ファッションを民主化"するという大義名分』という言葉はユニクロにとても当てはまる言葉である。そして「~の民主化」は日本の伝統的なお家芸であったんだと気がついた。卑近なものにすることにより、そのものがそれまでに作り上げてきたものを笑い飛ばしてしまうかのような芸当。例えば、レザージャケットとかライダースなどがそうだ。ゴルフもそうだし、高級レストランや寿司などもまったくもって身近なもの。散々そんなことをしておいて、なぜお相撲だけは特別な伝統、日本の国技、とか勝手なことを言っているのか理解に苦しむが。


そう、逆に言うと、日本の良さは何でもごちゃ混ぜにし、その混沌の中から生まれるところを楽しめるという点にある。ベートーベンとビートルズとアニソンの間に貴賎はなく『スーパフラット』(全てが平等)で良いと思うものを楽しもうという考え。ファッションでも、お人形になりたいギャル(ギャル男とかも)と、アニメキャラになりたいヲタたちのどちらが良いということはなく、好みの問題である。ただ両者はちょっとコスプレの精度が高いという点で似ているね。


ただねぇ、ユニクロの場合はちょっと格好悪く思えてきた。「ダサいから、インナー以外では着たくない」って評判を克服するためにデザイナーコラボみたいなことをしているんだろうけど、「なんでもお金で買ってしまおう」「デザインもお金で買える」みたいな企業倫理に反りが合わないのだと思う。そして社員たちは大義名分があるものだから、居直っちゃったりしてる。人間、そうなると強いもの。もうこの世に怖いものナシといった立ち振る舞い。「どうなんでしょうねえ?」にコメントを残しているAさんなどもそんな臭いが漂ってくる。狂信者?


上手く言えないんだけど、「ユニクロ栄えて、国滅ぶ」の筆者を保護主義者といって批判されていたけど、それってどうなの? わからないのに口出しするのもけったいだけど、ひとこと。この間、NHK「週刊子供ニュース」の初代お父さん役の池上彰さんが、ある民間放送のニュース番組で紙芝居をしていた。それはアリとキリギリスをベースにしたもので、アリが弁当屋を営んでいる。そこに投資ファンド会社のキリギリスが弁当屋を買収して乗り込んできて、値下げ合戦を仕掛けてくる。アリは利益を削らざるを得なくなり、薄利多売で疲弊しているところ、潰れるんだかキリギリスに買収されてしまうという。そのとき、世界恐慌が起こったため、収益の低いA町から撤退することになり、A町には荒れ果てた廃墟だけが残った、みたいな話。


そんなことを踏まえ。池田さんのブログを読んで思ったけど、「エコノミストってなんて自分勝手なの!」。そもそも資本主義の限界とか言われていて、それに自由競争といっても政府が直接的に間接的に助けているから、自由競争ではない。カルテルとかも禁止しているけど、大きいものはさらに大きく、小さいものはさらに小さく、なる仕組みではないか。欠陥だらけの経済学に後から色々付け足して小難しくしているだけだが、もう既に沈みかけの船なのでは?


「規制を緩和して自由競争を促せば、生産性が上がる。」って話はホリエモンあたりもしていたと思う。事実そうで、旧社保庁の仕事などはシステム管理にして人件費を削減すればいいのにね、と思う一方で、合理化システム化により仕事の総数は減って行く。タクシー業界は雇用総数が増えたために、一人当たりの取り分が減ってしまい、収入減だという。だから規制を復活させるって。何のこっちゃいな? それが合理化の効果なのに。合理化により仕事を失った人、収入の減った人が新しく仕事を起こせない、就けない状態をどうにかせねばならないのに、そんなことも念頭に置けないミクロ経済学などもはや無用の長物だ。それに大きいところばかり助けて雇用維持しようするマクロ経済もフェアじゃない。また、仕事を起こすほど、野心と能力に溢れた人ばかりではない現実。そういった人たちが細々とやって暮らせる「蕎麦屋」なり「弁当屋」なり、その他諸々の存在も必要だろう。故に「自分さえよければ」という考え方を邁進するユニクロという企業に貢献する気はなくなった。また、自分さえよければという考え方に基づいている経済学にも、その考え方にしがみつく御仁(オジン)にも限界が訪れているのではないか、などと大儀そうなことを言ってますが、いわゆる経済学の初心者向け本をかじった程度で、数理経済学などはまったく無理な人間のため、裏はとれません。

『海の仙人』-絲山 秋子

2009-09-29 | 本(読書感想中心)
以前、手にした絲山さんの本『沖でまつ』が面白く、また読みやすかったので2作目に突入してしまった。絲山さんの小説の特徴は、小説内の言葉が全て平易なもので綴られているにもかかわらず、内容はとても複雑なものを扱っているという点。内容がとても複雑であるのに、それをいと(絲?)も簡単に小説の中の日常会話や独白に落とし込んでしまうところだ。


少し前に読んだ『派遣ちゃん』などと根っこの部分は似ているのかな、と漠然と思ったりもした。『派遣ちゃん』が表層的なのに対し、『海の仙人』はとても深層にまで及んでいる。とにもかくにも、なぜあんなに少ないページでこれだけの情報量を与えてくれるのか、それが不思議でならない。これなら、正社員勤めしている平日にでも読めてしまう軽さなので、逆に今は読まなくてもいいのかな的な気持ちもある。


彼女の小説は、30前半あたりのサラリーマンを扱っているので、年齢的には少し上だけど、わからない話でもないわけだ。というかなんとなくわかってしまう。『椿山課長の七日間』はファンタジーという非日常な感じで読めたが、『海の仙人』は妙にリアルな印象を受けた。人間関係の希薄とか価値観の相違など、そういった事に付随する「孤独」みたいなもの、それは孤独とは言わないのだろうが、そういった寂しさ(悲しさに非ず)がそこにある。


あとなんだろうな、最近の似非合理主義みたいな、原因と結果を特定せよみたいなことに対するアンチがあって、小気味良かった。ビジネスにおいて必要なことでも、それが日常生活において必要だとは限らない。ビジネスやスポーツは人間の作り出したゲームだから、原因と結果が必要だろうが、人間は神様が作り出したゲームだから、原因も結果も必要としない。プライベートにまで仕事を持ってきて煮詰めてしまうと、飯がまずくなる。


ちまあ、最近、絲山さんにハマリつつある。


~分析~
通勤途中に読める度 ★★★★★
25~35歳は特に響く度 ★★★★★
言葉表現の豊かさ度 ★★★★★

Mao Denda Reborn !!!

2009-09-28 | 音楽
今、傳田真央が密かに熱いみたいだ。知っている人は知っていると思うけど、2000年初頭に活躍していたシンガーでお父様がクラリネット奏者という音楽家系。かなりいい歌を連発していたのだが、その当時あまり売れなかった理由は日本を代表する女性シンガーソングライター・宇多田ヒカルと時期が被ってしまったためだ、と推測する。系統がちょっと似ていたのだ。実力はあったのに、稀代の名シンガーと同時代を生きたことを呪うしかない。1998年、MISIAが『つつみ込むように…』で音楽シーンを一夜にして席巻した頃、同時多発的に宇多田も『Automatic / time will tell』で時代の寵児に。そして翌1999年に伝説的1stアルバム『First Love』を発売。都内では「一家に一枚!」とまで言われた傑作だ。


あの時に宇多田に被害をこうむった人として倉木麻衣も挙げられる。彼女のことはよく知らないが、最近めきめきCDのプロモーションを行っているね。そう、いま再び、巨人・宇多田に踏み潰され、影に隠れてしまった逸材たちが反撃の狼煙を揚げているのだ。これは時代を呪うのではなく、ひたむきに活動を続けてきた彼女たちへ神様からのプレゼントなのかもしれませんね、とか言っておくと救われた気持ちになる。


実際、傳田真央さんなどは倖田來未さんと字面が似ていたため、いらぬ気苦労をしたものだ。倖田さんのヒットは映画『キューティーハニー』とのタイアップをした2004年だから、その前年あたりからざわざわしていたのかな(私の心象ですが)。時期がちょっとズレていたのが良かったのと、あの感じがちょうどウケてたみたい。その頃、傳田さんはと言えば2001年に引退に追いやられて以降、冴えないバンドのヴォーカルかなんかと付き合っているとの情報が(これは、当時の私のバイト先の先輩によるもので、その先輩が追っかけをしていたバンドのメンバーと傳田が付き合っていたのはファンの間では有名だ、とのこと)。


2006年にMAO/dとしてシングル「VERY LOVE -0.5℃」で再デビューするも、なぜか再び撃沈。これが商業主義のツライところ。でもインディーズだったから理由は違うところにあるのかも。そしてようやく今年の1月に傳田真央名義で再々デビュー。また結果を1年以内にださないといけないのだろうか。それにしても小柳ゆきなどは1stシングル以降、ヒットを飛ばしていないのに2008年までは活動実績があるのが不思議だったりもする。でも今は時期として悪くはないかも。同時期にデビューしたAIがベストアルバムを出しているぐらいで、他に強力なライバルは見あたら、、、る、いたな。次世代のスター加藤ミリヤだ。ファン層は同じかわからないけど「オンナノコの本音を歌う」みたいな分野派同じで、その中で今、彼女はミリヤ帝国を築きつつある。


今度こそ、花火を打ち上げて欲しいな。後藤真希みたいなクラブシンガー路線はやらないのかな。なんにせよ、実力があるから売れるとは限らないけど、そんな中でも活動を続けている傳田さんが活動を続ける限り、ひそやかに応援したいと思う。曲は色々好きなものがあるものの、まあひとつの傳田節だと思われる「あなたとふたりで」。


あなたとふたりで / 傳田真央


WEBマガジン『東京ナイロンガールズ』

2009-09-27 | 雑誌
「NYLON」ってあるから雑誌『NYLON』を思い浮かべてファッション系かと思ってしまうけどそんなこはありません。「スカッとする女の子の嘘と本音マガジン」=『東京ナイロンガールズ』です。このWEBマガジン、ひょんなことから検索でヒットさせて以来、どのタイミングでブログ記事にしようかと迷っていたら、先日「TV Bros.」にすっぱ抜かれてしまった。口惜しや~。


このWEB雑誌をひとことで表すと「レディースコミック的な!」とするのが一番しっくりくる。実際、記事のひとつに「おかざき真里や南Q太の短編漫画が読める 資生堂「d-comic」」というのがあって、私自身とても腑に落ちている感じがするのだ。(ちなみに、記事の中で紹介されている「dプログラム」はオススメです) 「東京ナイロンガールズとは」の背景を読んでみると良くわかるのだが、簡単に言うと「"スカッとする"をコンセプトに、飾らない女の子をフィーチャーしたコンテンツ」だそうな。こういう子達は草食系女子とかいったりするのかな???


ひとつ気になるのが、連載などの更新がいつされるのかがわかりづらい。まあ、しょっちゅうみてね、ということなのかもしれないが見に行ってあまり更新されていないとがっかりするし。隔週とかある程度頻度を決めておいた方が、見る方もワクワクするってものです。で、それとは別にニュース記事は不定期に更新すればよいのに。例えRSS配信していたとしても、更新頻度が極めて遅いものとか不透明なものって削除対象になっちゃうよね。というちょっとした希望。


私自身が女の子じゃないから、実際の女の子がどれぐらいスカッとしているのかは計り知れないけど、こういう子たちもいるんだなぁと覗き見する感じで、密かに楽しんでみたいと思っています。

プロジェクト 10の100乗

2009-09-26 | WEBサービス
google が「おかげさまで 10 周年」を迎えた去年、その記念の目玉となった企画が「プロジェクト 10の100乗」。「できるだけたくさんの人に役立つ壮大なアイデア」を2008年の9月~10月に募集して、そのアイデアの実現に google が1000万ドル(10億円?)出すという企画だ。規模は異なるけれど、時期を同じくして日本では定額給付金という案が持ち上がっていた。その実現にはおよそ2兆円の費用がかかるみたい。こうなってくると10億も2兆も実感湧かないけど、実は200倍も差があるんだね。10億円で定額給付をやったら60円しかもらえないのだ。


そんなことはさておき、当初の計画では募集期間を経て2009年の1月中旬あたりで2次選考が行われる予定だったと思う。流れとしては、アイデア募集(2008年10月末)→ google 識者などによりアイデアを選考、およそ16ぐらいに絞る(1次選考)→絞ったアイデアをユーザー投票でさらに絞る(2次選考)→ユーザー投票を考慮しつつ識者によりアイデアを決定(3次選考)、と大体このような感じ。


だけどアイデア募集後、待てど暮らせど10の100乗について語られることはなかった。何かの悪戯だったのかぐらいに思い、このことは忘却の彼方に追いやられていたんだ。そんな矢先にいきなり2次選考の告知が舞い降りた。私はアイデアを提供していなかったから蚊帳の外だろうが、アイデア提供者にはそういうスケジュールの変更は伝えられていたのかな。スケジュールが遅れた理由は、予想を超える154,000のアイデアが集まったからだと伝えられている。だったら早くそう言ってくれ。


まあ、そんのことはもういい。今は2次選考の投票が気になる。一体10億円でどれくらいのことができるのか。それを決めるのは、「ネットの前のあなたたちです!」(パクリ)。投票締切は10月8日まで。


プロジェクト 10^100

グラ男®100人 2009

2009-09-25 | 雑誌
雑誌『GLAMOROUS』の夏の恒例企画「グラ男®」100人シリーズ。これは2009年9月号の別冊で、世の中の女性たちはこれを見ながら、夜な夜な擬似恋愛を楽しんでいるそうな。お気に入りとか見つけるのは楽しそう。100人のイケ面がいても、その中に自分の好みが反映されるからとびきりのお気に入りが出てきますよね。


男子だとみんなで雑誌を囲みながら、「じゃあ、このページの中で誰がいい?」とかワイワイ自分の好みを主張しあったりすた記憶があるけど、女子もそういう品評会みたいなことはするのかな。


そもそも『GLAMOROUS』って、男勝りな女子、肉食系女子的な雑誌だから品評会が行われていても不思議じゃないけど。この辺りの性格について、男らしいとか女らしいとか言うことに少し抵抗はあるものの、A型っぽいB型っぽいみたいな血液型診断ぐらいの意味で、差別的な感じは受けません。だけど、誤解を生みやすい言葉だから、雑誌もあえて男性的とはいわずに肉食系と形容詞、女性的を草食系と言い表したのだろう。肉食草食の当初の定義とは違ってきているけど、要はそういうことなんじゃ?と思います。


ちなみに、Vogue Homme Japanでは「装飾系男子」なる記事がありました。欲望のはけ口が洋服なので、みな浮気もしない真面目ないい人ばかりなそうな。そうそう「男は浮気をする生き物だ!」なんて偉そうなことを言う女史がいるけども、それはあなたのまわりがそうなんじゃないのって思っていました。浮気モノを求めている女子っていますよね。あとは不倫とかしたがる子。彼女たちが厄介なのは、それを男のせいにすること、そしてそれらの愚痴を自分より弱そうな草食系にぶつけることにある、とかそんなことを思っていたのでこの記事はタイムリー。街行く女の子に、目を奪われ、心を奪われ、日々ときめくことと、浮気をすることは別だからね。あと、めちゃくちゃオシャレしている人ってモテなさそうだよね(男子女子問わず)。最近、男子のモテ服はベタが一番という気がしています。「オシャレしていてモテナイのは、オシャレしてなくてモテナイよりかっこ悪い」とか、そんな感じのことを『グループ魂』の「モテる努力をしないでモテたい節」を聞いていてハッと気づかされました。でも、そんなのは人の勝手です。そもそもモテる人なんてそんなにいませんから。


モテる努力をしないでモテたい節

梅は咲いたか、 値下げはまだか。

2009-09-24 | WEBサービス
ご存知、梅本洋一のキャッチコピー「梅は咲いたか、Y・M・Oはまだか。」のモジリでございます。さて、何を申し上げたかったかといいますと、「WILLCOM CORE XGPは10月1日サービス開始、今年度は端末・通信料とも無料」という記事がございました。リリースはコチラ


「10月1日よりサービス開始。料金プランは「XGPデータ定額フラット」という定額プラン一本、月額4380円(税込)。で、いつものとおり2年契約。」、ついに来ました、私がモバイルPCに乗り出す船出の日となりましょう、と思った矢先に次のような文章が続く。「これまたいつものとおりPRIN利用料945円(税込)が別に必要です。」と。え? まあ、そうだよな。当然なんだけど。ところでPRIN利用料ってなあに? そしてそれだけで加入する人っているの? PRINと定額プランがセットなんでしょ? なぜセット価格で表示しない、と自分の早とちりを棚に上げて憤ったのであります。携帯電話でもそうなんだけど、基本使用料+定額プラン+オプション利用料(例えばモード利用料とか)て、わかりづらいたらありゃしない。


百歩譲って携帯電話はいいとしよう。電話機能しか使わないという人もいるから。でも、モバイルPCの端末・通信料って別々に契約する人いないし、セット価格を打ち出して内訳を表示するのが、親切で誠実ってモノではないかい? 明細をいちいち気にしなくていいモバイルPCにとって、「で、結局いくらなの?」ということが肝なんだし。携帯と違って必要の無いオプションを上乗せされて、お金を余分に払うことだってモバイルPCだとないでしょ。結局、一見安そうに見えて5,325円を払わなくてはいけない。それではまだ高い。


モバイルPCの通信費が3,980円になれば、携帯からモバPオンリーにしようかとさえ思っている。秋葉原の店員は、そんなことは当分起こらないといっていたが、私は信じている。movaのサービス終了が先か、モバイルPCの値下げが先かでひと勝負。ところで、携帯電話のデータ定額も意味がわからないよね。使わないときは●●円って。今大容量データ通信が携帯電話でも可能だっていってるのに、ちょっと使ったら簡単に上限までいくのに、何であんなにお得感を打ち出しているのか。メールでだって、かなり容量食う危険があるのに、データ通信を使うか使わないかどちらかでしょう? そもそも私は大容量データ通信を必要としないから、携帯電話はmovaで十分だというのに。デコメも動画もワンセグも必要ないのだ。今さくっと料金診断してみたら、バリュープランで60分の通話と4,500円分のパケット通信の場合。ネットにある料金比較サイトだと3,288円、ドコモのサイトで月々3,068円(新たに割引を加えると)か3,540円(現在の割引プランのまま)とのこと。FOMAも悪くないかななんて少しは思うけど、パケットが今まで通りで済むのかということと、電車乗換検索なんかをした時に、以上にパケットを食ってしまったら問題だ。携帯で使うネット利用なんて、ほとんどが電車の乗換か地図検索、クーポンのダウンロードに限られているもので。でもいっそのこと、パソコンの通信費(約5,000円)と携帯電話の通信費(約5,000円)を統合できれば、通信費が月々約5,000円で済んで半額になって、約5,000円浮くのにな。通信費は月々約5,000円以下というのが、私の目標なのであります。だから、イーモバとかウィルコムには期待しています。

『さばくのおうさま』-みやた けいじ

2009-09-23 | 本(読書感想中心)
「第6回U‐30大賞受賞作品」とのフレコミで読んだわけではない。自称・デブ専漫画家の「友沢ミミヨ」先生の名前で検索をかけたところ、この本にたどり着いたのだ。だから感想としてはまっ先に挙がるのは「イラストがツボ!」というもの。


みやたけいじさんは、鉛筆ひとつに己を賭して、何としてでも笑いをとってやろうとする人物だ。ギャグ小説? への意気込みがひしひしと伝わってくる。何かもう吹っ切れてしまっていて、世間の皆様に笑いを提供するのではなく、自分の笑いに世間を引き込んでしまう、世間を自分の物差しに合わせてしまおうという気概を感じる。


だから拒否反応を示す人も少なくはないだろう。それでも彼は、書き続けていく、己が笑いの為に、、、と思った。でも違った。この本の発行は2006/2であるが、彼はそれ以来新刊を発表できていないのだ。アーティストやクリエーターなどを志す人たちは、この狭間で人は迷うのだろう。好きなことをやり、生活力もある人生。どちらともを実践するのは簡単なことではないのだと感じさせられる。「清貧」を良しとすれば、或いはそれも可能であろう。ギャグ小説のレビューなのにちょっとセンチになっちゃった。


~分析~
サクッと読める度 ★★★★★
イラストがかわいい度 ★★★★★
こんな小説もあったんだ度 ★★★★★

『派遣ちゃん』-宮崎 誉子

2009-09-21 | 本(読書感想中心)
この間、「VOGUE HOMMES JAPAN vol.3」が発売された。普段だと、高尚であまりにハイレヴェルだから、と尻込みしてしまい、立ち読み程度ですませることが多いこの雑誌。ところが今回はこれまでのVHJとは違って、身近に感じることが出来た。平たく言えばとても面白かった。そして買って帰ろうと思い裏表紙を見たら700円の文字。「どうしよう、、、」。その程度のお金に躊躇してしまう全ての人々(ニート、フリーター、ワーキングプアー)に捧ぐ本、それが『派遣ちゃん』。


タイトルにある通り、派遣社員を取り扱った短編小説2編から成っている。1本目は女性を、2本目は男性を主人公にしている。男女別ということもあるし職場環境も2通りあって面白い。この小説は週刊新潮で連載されていたみたいですが、本として発行されたのが2009年2月と、何とタイムリーなことでしょう。今よりも少し前、平和だった時代の派遣社員のリアルが垣間見れます。


家庭環境で言えば2人の主人公は共に実家住まい。友達の派遣社員の子には一人暮らしの子が出てきますが、「実家住まい→お金に困らない→働かずに引きこもり」の図式は、派遣社員の人にも当てはまる気がします。もちろん、真面目に派遣社員で生計を立てている方の描写もあるのですが、何かあったら簡単に仕事を辞められる、という派遣社員の利点からは、引きこもり予備軍という印象が強く残った。


また、主人公の彼ら2人に共通していたのはアイロニストということ。それが2人の人生をますます不幸にしている原因でもあるような気がするんですが、それくらい皮肉り屋さんなんです。世の中、至るところに皮肉り屋さんはいる。彼らの場合はおそらく、理不尽な要求や直視したくない現実を受け入れるために生まれる自嘲的な笑いを防衛手段としているようなんですが、それを行使する反動として皮肉が表われているように見受けられた。だから派遣社員だけの話ではないんだよね。金持ちが言うと嫌味っぽく、低所得者だと皮肉っぽく聞こえるということで、それぐらいの違いしかない。嫌な感じの人というのはお金の多寡が問題なのではない、ということ。と、ここまで書いてみてふと思った。


お金持ちの嫌味は「他人への妬み」発、低所得者の皮肉は「自分の自信のなさ(自己評価の低さ)」発と言えないだろうか。小説の1編目を読み途中にふと思ったことですが、どうやら作者はこういう派遣社員(低所得者)の態度に問題提起している気がします。そしてそれは、本を読み進めていくうちに確信へと変わっていきました。主人公たちは日常の色々なことをネタにして、(時には自分さえも)笑いものにしているんですが、読んでいてそれが哀れでなりません。作者がどこまで意図しているのかはわかりませんが、この小説で「笑い(=皮肉や自嘲めいたもの)」がキーワードになっているのは間違いないようです。例えば文中では、笑いが込み上げる、くやしくて笑った、滑稽だと思った、面白くなった、苦笑する、と笑いに関する言葉がバラエティーに富んで、手を変え品を変え出てきます。それが派遣社員のリアルを絶妙に描き出している要素でもあるのですが。読んでいる人は少なからず、笑いが出るたび悲痛さを感じずにはいられないでしょう。なぜか。他人からしてみるとそんな皮肉はまったく面白くないのだ。


さらに笑いに注目して辿っていくと、2編目の最後、主人公の男子が、お笑い芸人になりたいと思っている引きこもりの友達(男子)に向かい、次の言葉を投げかける。「笑いって笑わせる相手がいて、初めて成立すんだろ?」。簡単な本なのでとりあえず読んでみて欲しい。そうすれば、この言葉の持つ意味がもっと力を帯びてくることでしょう。単純に考えると、最後に友達を励まして終わるという爽やかな終わり。それまで2人は互いに見下し罵り合い、それでも友達をやってきた仲なのです。それがラストになり初めて他人にやさしい言葉を与えました。という小説の意味内容のほかに、この主人公の言葉はそれまでの小説全部にかかる言葉にも聞こえます。独りよがりの笑い、皮肉は成立せず。転じて、主張されない自己は無に等しい、とは言い過ぎか?


また作者のあとがきにも興味深い言葉が残されていた。ある知り合いの派遣の女の子が退職前に有給消化をしようとしたが、会社にうやむやにされて諦めていたところ、作者の助言を得てどうやら3日分までは取得できそうだ、という流れでの作者の一言。「八日分有給残っていたけど諦めたと笑っていましたが、私に言われなくても自分の事は自分で対処しないと、笑っているだけじゃ何も解決しないです。」。このように、笑いで誤魔化しちゃう行為を作者はとても残念に思っているのではないのでしょうか。かくいう作者も小説を書くために派遣社員として働いているらしいです。これも芸の肥やしというのだと思います。


~分析~
悲痛な皮肉さが満載度 ★★★★★
派遣を知ったかぶれる度 ★★★★★
実家暮らしの危険を察知度 ★★★★★

香水を求めて。

2009-09-19 | 香水
先日、新宿伊勢丹に行きました。男子が新宿伊勢丹といえば、ドメスティックからインターナショナルブランドまで幅広いラインナップのメンズ館を思い浮かべてしまいます。また1Fでは、メンズ香水&コスメティックス売場が鎮座しているため、美容ケア男子も大満足の内容となっております。ところが私はといえば、メンズ館と本館ではやや本館の方をヒイキにしているのが現状です。本館だけ立ち寄ることはあっても、メンズ館は本館とセットでなければ立ち寄らない感じなのです。


では、新宿伊勢丹の本館に行くことのメリットとは? それは”香水”のために他なりません。私のような香水初心者にとって新宿伊勢丹の1F<isetan's BEAUTY>、2F<Beauty Apothecary>は、言うなれば”聖地”のような存在。2Fは品揃えや売り場面積が広く、国内屈指の香水サロンでしょう。それほど魅力的で豪奢な雰囲気を醸しだしています。軒を連ねるJo Maloneからロクシタンまで、ユーモアに飛んだ店揃えです。ところで、私のお気に入りブランドは1Fにあります。その名も「LELABO」。1Fイベントスペースを背に香水売場を臨むと、左端の隅っこにそのお店は陣取っています。


私が訪れたときには偶然にも、LELABOフェアみたいなものが開催されていて、センターサークルに、LELABOがフルラインナップ(発売国限定品除く)で整列されていました。なんとまあ、この偶然のめぐり合わせに、運命めいたものを感じずにはいられませんでした。


まず、このフェア目玉(!?)であるNY限定発売のTUBEREUSE40をテイスティング。とても良い香りがしました。そして今回、それ以上に良い香りだったのが東京限定GAIAC10でした。


「なんという心遣い!」
まさにその一言に尽きます。彼らはどうやって東京における香水事情をリサーチしていたのでしょうか? 実際に訪れたことがあるのかしら。東京限定発売の意味がひしひしと感じられる仕上がりです。


元はといえば、LELABOの創設者、EdouardとFabriceは、マーケティング、コンサルティング、広告などで、いわゆる勝ち組と呼ばれるような実績を挙げていた御仁で、そんな彼らがフランスの大手フレグランスブランドで出会い、2006年に立ち上げたブランドです。彼らにとってはリサーチなんてお手の物と考えると納得がいきそうです。


そう、東京といえば、世界屈指のファッション都市ですが、こと香水に関しては出遅れている感がありますね。あと、(保守的な意味合いでは)文化都市とも呼びづらいかと思います。そんな東京において、香水の匂いをプンプンとひけらかすことは御法度! とくに男性の多い、力を持っている職場では、格好の「生意気な若人」の標的にされてしまいます。そういえば、この前ネットニュースでみたけど、女性が気にしている男性の身だしなみでは、「ヒゲなどの毛の手入れ」よりも「口臭・体臭などの匂い」が気になると答えていた人が圧倒的に多かったという記事がありました。いちいち女性を引っ張り出していることが気に障りますが、私も匂いは気にする方なので、上の世代の人たちが改めてくれればと思っています。(ところが、こういう記事を読んで悔い改めるのは同世代以下に多く、多くの諸先輩方は無関心であることが多い)


そんな東京の香水事情を考慮して、かどうかは知りませんが、作られた香水がGAIAC10。とてもやさしくほのかな香り。今まではやさしい香りというのは、つけると2~3時間の内に香りが消えてしまう香水でした。香りの持続時間の目安として、腑香率というものがあります。通常の日本で使われている香水(Eau de Parfum)で10~15%ということですが、このGAIAC10は腑香率30%とのこと。肌との愛称や汗の多寡にもよりますが、およそ倍の時間も長持ちするということ。あとは香ってくる香料の素材のよさというか、自然に香り、他者を攻撃的に刺激しない、東京において日常使いするのであれば、これ以上にない一本といえる香水でした。


LELABOの香水だと現在、ROSE31という男性用ローズ香水は持っていて、次に買おうとしているのは、センチメンタルでトキメキな香りがするFLEUR D'ORANGE27にしようかと思っていました。しかし、今回のGAIAC10との出会い、そのあまりに素敵な香りに心が揺らいでいます。下世話な話をしますと、GAIAC10はそれ以外に挙げたROSE31やFLEUR D'ORANGE27の倍の値段します。使用期限1年の香水に云万円費やすのは身分不相応な気もします。


もうひとつ、LELABOでいうとパリ限定のVANILLE44という香水があるそうです。これも気になっていて、パリに行くような機会があれば是非購入したいと思っています。あの、飛行機内に液体持ち込み云々の話が気になりますが、スーツケースに頑丈に保護して入れれば大丈夫なのかな? タイで買ったときはシールを付けてくれて、それを見せればパスできたような気がします。


私の中での大前提として、香水は1年に1本しか買ってはならない、というマイ・ルールがあります。たま~に破ることもありますけど。そういうわけで、今年はもう買ってしまったため、今来年度の香水をどちらにしようか迷っているといったところなのです。他にこの状況を劇的に変えるような香水が現れたら、それはそれで面白いのですが。