出発の日になった。教会の人の配慮で僕だけが彼女を見送ることになった。僕は梅田の高速バス乗り場までバイクで送った。弱くなるから基本的に連絡はしない。各県を出るときだけ連絡する。どうしようもなくなったら連絡する。無事帰ったら高野山まで会いに来て。そこでお別れしましょう。ということになった。僕は大阪で何かあっても、すぐに飛んでいけないので困ったことがあったら電話するようにと、徳島支店長の携帯番号を渡した。彼女は堅い決心を胸にバスに乗った。
彼女はこの旅で何を見つけに行くつもりだろう。それに比べ空っぽの僕。今は自分のことを考えるのはよそう。彼女の幸せだけみつめよう。
彼女のお遍路の予定は45日間。彼女いなくなったことで、瞳さんと自由に連絡が取れる。嬉しかったが、少し罪悪感もあった。瞳さんに彼女のことを報告するために出てきてらった。一通りのことを話して瞳さんも喜んでいた。
「彼女がうまくいくように私も神社にお参りするわ」
「瞳さんが?」
「彼女が無事、旅を終えて帰ってくるように」
「ありがとう」
「一つ提案。私たちも、彼女が帰ってくるまで会うのは禁止」
「うん。そうしよう」
僕は45日間も瞳さんと会えなくなるのは辛かったが、瞳さんの思いやりに感謝した。
45日間も時間をもてあそぶので、僕は何かしようと考えた。考えたが出てこない。
よく考えたら、もう長い間彼女の心配をするのが生活の大半になってしまっていた。
その対象がもう心配する必要が無くなってきている。虚空感を味わいながら、瞳さんのことばかり考える日々が、続く。
会わないことになったので、メール、電話が多くなる。瞳さんは暇な僕の相手ばかりしていられない。僕はNZの時のように、いつでもコンタクトがとれる状況に無いことを実感した。そして寂しくなった。
瞳さんに送るメールは「寂しい」「会いたい」「声が聞きたい」そんなメールばかりになった。瞳さんは寂しい僕の気持ちを察して、子供の保育園の送り迎え、仕事の空き時間、行き帰り。一日の終わり。頻繁に連絡をしてくれた。
僕の寂しい気持ちを、瞳さんが埋めるという作業が瞳さんの義務になっていった。足手まといになりたくなかったので、やせ我慢して、「暇な時だけ連絡下さい」とメールした。
彼女はこの旅で何を見つけに行くつもりだろう。それに比べ空っぽの僕。今は自分のことを考えるのはよそう。彼女の幸せだけみつめよう。
彼女のお遍路の予定は45日間。彼女いなくなったことで、瞳さんと自由に連絡が取れる。嬉しかったが、少し罪悪感もあった。瞳さんに彼女のことを報告するために出てきてらった。一通りのことを話して瞳さんも喜んでいた。
「彼女がうまくいくように私も神社にお参りするわ」
「瞳さんが?」
「彼女が無事、旅を終えて帰ってくるように」
「ありがとう」
「一つ提案。私たちも、彼女が帰ってくるまで会うのは禁止」
「うん。そうしよう」
僕は45日間も瞳さんと会えなくなるのは辛かったが、瞳さんの思いやりに感謝した。
45日間も時間をもてあそぶので、僕は何かしようと考えた。考えたが出てこない。
よく考えたら、もう長い間彼女の心配をするのが生活の大半になってしまっていた。
その対象がもう心配する必要が無くなってきている。虚空感を味わいながら、瞳さんのことばかり考える日々が、続く。
会わないことになったので、メール、電話が多くなる。瞳さんは暇な僕の相手ばかりしていられない。僕はNZの時のように、いつでもコンタクトがとれる状況に無いことを実感した。そして寂しくなった。
瞳さんに送るメールは「寂しい」「会いたい」「声が聞きたい」そんなメールばかりになった。瞳さんは寂しい僕の気持ちを察して、子供の保育園の送り迎え、仕事の空き時間、行き帰り。一日の終わり。頻繁に連絡をしてくれた。
僕の寂しい気持ちを、瞳さんが埋めるという作業が瞳さんの義務になっていった。足手まといになりたくなかったので、やせ我慢して、「暇な時だけ連絡下さい」とメールした。