かみになる木のせわ日記

高知県黒潮町の楮(こうぞ:和紙の原料)産地再生の取組み。
栽培に携わる[若山楮産地拡大プロジェクト]のブログ。

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めぶき

2014年03月28日 05時48分20秒 | 

桜はもう五分咲きぐらいになりました。高知(高知市)の桜の平年値は開花が3月22日満開が30日なので、だいたい例年通りです。

さて、昨日3月27日、黒潮町佐賀は今年初めて夏のような暑さを感じました。午前9時半頃から夕方4時ごろまでずっと20℃を超え、最高気温は例年より6.6℃も高い23.1℃でした。3〜4日ごとに雨と晴れが入れ替わるこの季節、この気温で草も木も勢いが出てきたように感じます。畑でも、春の草に混じって夏の草が現れ始めました。木々の枝にも、もえぎ色の新たな葉っぱが美しいです。そして、楮も・・・。

収穫した楮の切り株の方は、野生の若枝から出るのよりも少し遅れますが、そちらももうじきだろうと予感させます。

そして、若山楮の世話に2年間携わってきました私(芳賀)は今月31日で任務終了です。東京電力の放射能公害事件で永住を予定していた土地を捨て(のちに、安くして売却することになりました・・・)、無職になった私を雇ってくれた黒潮町佐賀北部地域協議会と黒潮町役場産業推進室に感謝です。来年度からは自分自身と家族の将来が、どこに住み、どんな暮らしが良いかを考えて、そのための定職に就くためのことを考えていきたいと思っています。今回の投稿が、私のこのブログでの最後の投稿です。今まで、私のつたない記事もご覧くださりましたみなさん、どうもありがとうございました。

震災等緊急雇用従業員 芳賀

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拳の川小学校卒業式

2014年03月21日 20時51分18秒 | 和紙
春分の今日、拳の川小学校の卒業式に呼んで頂きました。
1年間、若山楮の芽吹きからずっと毎週2時間「地域コミュニティー」の授業で畑の御世話をしてくれた5、6年生です。
今年の6年生は昨年の5年生のときも作業をしていたので、よく覚えてて新しい5年生に教えるほどでした。
そう、2年間お付き合いした事になります。
今日はその6年生の卒業式です。
真剣に取り組んで最後の紙漉まで立派にやりました。
見事な卒業証書です。






校長先生もこの春定年退職ということで、2重に思いが募ります。
校長先生の子供達への思いのおかげで、若山楮の取り組みが一段と素晴らしい物になり、地域の中に溶け込んでいきました。
先生はご実家の畑で楮を栽培し始めておられます。
引退しても畑は見に来ます!!と頼もしいお言葉を頂戴しました。
拳の川小学校の取り組み、子供達の真剣な眼差しに感じるところあって、伊与喜小学校でも校庭で楮栽培を始めます。
素晴らしい先生方のおかげで、子供達へ伝わり、ご両親や家族へ伝わり、いつか、かつて盛んだった頃の様に
当たり前に、若山楮がある!となってほしいです。

なかなか更新ままならなかったこの「かみになる木のせわ日記」
2年間お読み下さった皆様ありがとうございます。

3月一杯でこのブログは終了します。
若山楮は今6反になりました。
継続して頑張っていきたいと思います。

4月からは「集落センター」の取り組みが立ち上がり、また新しい門出となります。
私達もひとつ卒業して新しいステージへ入学です。
正式な名称は決ってないので、ここで告知するのは間に合わないかと思います。
お手数ですが、「若山楮」もしくは「黒潮町佐賀北部地域活性協議会」で検索して頂けたらと思います。
また新しいブログでお逢いしましょう。

若山楮プロジェクトリーダー/中嶋久実子
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今年もよろしくです。

2014年01月13日 21時06分51秒 | 楮原料
すっかり明けてしまってますが、今年も宜しくお願いいたします。

年末に蒸し剥ぎした若山楮。
猛暑、雨無しの夏を乗り越えて思いの外、収量があがりました。
1年間ほぼ独りで毎日お世話してくれた芳賀君のおかげですし、拳の川小学校の担当する畑の成長ぶりは見事でした。
やはり植物というのは、人の気持ち、声に反応するとはっきり結果が出た様な今年です。

今日から若山楮の面々が作業場に集まって来て「へぐり」の作業が始まりました。
若山楮は文化修復に使われる原料なので、真っ白にしていきます。
塵や甘皮を全部包丁で削り取り、川で丁寧に洗って天日に干していきます。

漉く紙に応じて、黒皮、六分へぐり、八分へぐりという様々なへぐり方があります。
甘皮を残せば強い紙になります。
また白皮にしたのを漉く前に更に川に広げて「晒し」が行われたり、雪国では「雪晒し」と言って積もった雪の上に並べて雪の反射に寄る晒しというのもあります。
高知では標高が高く川まで降りるのが大変な所では休んでる田んぼに水を張って晒す所も有名です。

つまり、へぐりは農家から紙漉きの工程に一歩踏み込む工程となります。
「やけ」や「塵」や「芽」を綺麗に取り去り、灰汁を水と紫外線で抜いた良質な原料を紙漉さんに手渡す大事な工程です。

若山楮は最盛期の頃もいわゆる蒸し剥ぎしたままの「黒皮」での出荷のみで、このへぐりの仕事はなかった地域です。
なので立ち上がった当初は随分苦労しました。
唯一の道具となる包丁も今や作ってる所は少なく・・・
地元で有名な鍛冶屋さんの「黒鳥」さんへ現物を持ち込み、作れる様になって頂きました。
毎年出来映えが違う楮相手に四苦八苦してきましたが
昨年あたりから、楮自体が良い出来映えとなり、へぐりも見事に仕上がる様になっています。

10人程の新しい職人さんが誕生しています。新しいと言っても60代後半から80代ですが(笑)
この作業中に地元の小学校も参加します。こちらは若い!10代です。

昔は納屋や軒下で地面に座り裸足の足指に楮を挟んでへぐってたようです。
それを川に入って洗うという工程です。
若山楮も川で洗うのは同じですが、へぐるのはストーブをつけて椅子に腰掛けて少しでも楽にやれるように工夫しています。

高知には楮の種類が5種もあると言われています。
昨年から他の産地の楮との比較や、幡多にも微少ですが他の品種が自生してることなどを調べて比較しました。
成長は遅いけど、そして肉薄で歩留まりも低いのですが、やけが殆ど出ず、にない(繊維の結束)が殆どなく、紙にすると光沢の在る紙になる。
自画自賛かもしれませんが、とても漉きやすく良質な原料であると判って来ました。
そこら中に自生してるけど、世話して栽培してなかった50年。当然流通もしていませんでした。
それを最高の白皮に仕立てるところまでできて、改めて幻の復活になったのではないかと思います。
大量生産はできませんが、無農薬、無肥料、人の手が厚く入ってる楮を今年も頑張りたいと思います。
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若山楮蒸し剥ぎイベント終了

2013年12月17日 20時10分58秒 | 和紙
第五回目の若山楮蒸し剥ぎイベント無事終了いたしました。
お天気も良く、そんなに寒くなく、風も前日より収まって、大勢の方々にお越し頂き盛況のうちに無事終りました。

一年間、ほぼ一人で維持管理作業をして来たスタッフの芳賀君、ありがとうございました。
黒潮町佐賀北部地域協議会の皆様、お疲れさまでした。
今年は、みなさん何かと多忙で来たくても来れない方々も多い中、新旧会長のお二人が刈り取りから撤収作業までこじゃんと頑張ってくださいました。
一緒に作業する中で学ぶ事が多かったです!!
道具の扱い方のコツ、ロープワーク、杭の打ち方、そして地域の事を良くご存知ならではの私達には無理なネットワークフル活用!
そして、毎年ひっぱってきてくれた産業推進室のひとみちゃんが出産のため新しいメンバーがこれまた朝早くから動いて下さり感謝です!
土佐佐賀温泉「こぶしの里」のみなさん、マネジャーさんの暖かいご支援。
温泉前のバイパス工事のための土建屋さんまで。

そして何故か毎年現れるハレハレ本舗繋がりの若い人が今年も来ました。
5年間、いろんな旅人が関わり続けてくれてます。

写真撮ってなかったんですが、昨年から奉納フラをお披露目してくれる地元古典フラのみんな!今年も堪能させてもらいました。
そして今年初登場の「楮蒸し剥ぎ機」を引っさげてのパシフィックソフトウエアーのお二人にも大感謝です。
高知から手すき組合や原料商さんがはるばるやって来て熱い話も飛び出しました。

火番の私は竃の前から離れる事が難しく、毎年写真もあまり撮れていません。
蒸し剥ぎが終っても、まだ剥いだ黒皮をきちっと干上げたり、データー入力等が残ってるので
それらが終ったら芳賀君にも写真アップしてもらいましょう。

今年は細くて短い事から・・・
毎年使っている大豊から譲り受けた巨大な桶を辞めて
この拳の川で50年前まで使われていた小さい桶を使う事にしました。
これは拳の川では50年前の最盛期には集落全体でやるのではなく、各家で家族でやっていたサイズです。
あちこちの家で家族総出でこの時期にやっていた桶が50年ぶりに再就職。


小さくて男一人で上げ下げできるので安全!

若山楮はサツマイモの他に玉子入ります。

今年から3時間蒸す事になって朝の火入れは3時半。


竹ドームも制作6年目にして仕事場として頑張りました。
中心に蒸し上がった楮の山を前にみんなが車座で剥いでるる様はなんだかとってもネイティブな雰囲気でした。


体験で来てたお客様の中でずうっとハマっていたのが一名。
「ちょっと、この子には賃金払わないとあかんで〜!ずーっと夢中で剥いでるで!」と言われてみれば知人の子供で6歳のおんなのこ!
ドーム中にはこの6歳から10代、20代〜80代まで全ての世代が一緒くたでした。

写真はFBの友人達から拝借。
今日は雨で高揚してた心と身体がやっと着地です。
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若山楮収穫

2013年12月10日 18時40分28秒 | 蒸し剥ぎ
若山楮の収穫が始まり、今日全ての畑の刈り取りが終りました。
今日は一年間「地域コミュニティー」授業で毎週2時間畑で御世話してくれた拳の川小学校の5・6年生の刈り取りでした。

暑い暑い夏にも草刈り鎌を使って草を刈り、刈った草を楮の株元にしっかり敷き込んで。
虫を見つけては逃がしてやり、畑の周囲に実るアケビや楮の実を食べながら、楽しい1年でした。
今年は全国一の猛暑となり雨の無い2ヶ月という過酷な中、葉を落として乗り切った楮達は細くて短い。過去最高に少ない。
そんな中で毎週2時間世話してくれた拳の川小学校の楮がダントツに太くて長かったのです。
植物はやはり世話する人の足音、笑い声に反応するのだなと改めて感じ入りました。

そして、途中からギンギンに磨いだ鎌を使う事を覚えて
道具の大事さを学んでくれました。
この拳の川小学校の校長先生の指導が素晴らしい。
今日も剪定ノコの使い方を一人一人に教えてます。
切ろうとする時、横着してやると翌年の目出しが高くなって良くない、なるべく低い所から切るには・・・自分の位置とノコのあて方と枝の見極め。
これをきっちり教えていきます。
すると、上手に切れるもんだから子供達はどんどこ切倒していきます。
支えてる相棒も切り口を見ながら枝を撓めて行くのです。


校長先生はご自分の実家の耕作放棄地に自生してる楮も育て、学校の周囲に自生してる楮も育ててます!
米も作らせ、椎茸も作らせ、毎年蒸しはぎでみんながほうばるサツマイモは拳の川の小学生が作っています。
なので覚えたらどんどん自主的な子供達。


根元を縛ってトントンと口を揃えて上を縛る。
大人でも結構コツがいるのに・・・

一人でやってのけてる女の子。
彼女は春先には怖々だったし、オシャレっこで畑なんか〜だったんですが・・・
もう今日は一人でどんどこ束作りして足腰を上手に使って・・・
「そうそう身体が道具なんよ、うまいね〜その足の絡め方!よっ!お母さん!!」と言ってしまった。(笑)だってとても頼もしかったので。
午前中、こんなハードな事してて、午後はマラソンしてました・・・

15日が蒸し剥ぎイベント本番です。
それまでにもう書けないかもしれないので・・・

昨年、剥いだおがらを使って古典フラをお披露目してくれた、四万十市と宇和島のフラチーム。
大所帯で参加して踊る寸前まで剥ぎまくって、職人チームになってくれた。
見たおんちゃん達は「ハワイの人かえ?」って(笑)
その後この一年間で若山楮を使って髪に飾る花を作ったり・・ついに衣装まで若山楮で作ってしまった。
写真は牧野植物園でのフライベント開幕でのお披露目です。


自分達で「コンニャク糊を塗って揉んで」という古典技法をやってのけての衣装はその後いろんなイベントで好評なのであります。
今回もまた大所帯で剥ぎに来てくれて、美味しいお店も出してくれて、踊ってくれます。

是非15日は一日ゆっくりとお越し下さい。
体験に参加してくださった方々には心ばかりですが「こぶしの里」の温泉100円引き券差し上げます。
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